ポリゴン・ウィンドウ、『Surfing On Sine Wave』が完全版としてリイシュー決定
エイフェックス・ツインことリチャード・D・ジェイムス。
◆ポリゴン・ウィンドウ 関連画像
若くして「テクノモーツァルト」の称号を得たエレクトロニック・ミュージック界の最高峰であり、誰もが認めるWARP RECORDSの看板アーティストである彼が、初めてWARPからリリースしたアルバムは、エイフェックス・ツインではなく、ポリゴン・ウィンドウ名義で発表された『Surfing On Sine Waves』だった。当時22歳だったリチャード・D・ジェイムスによって世に送り出され、その後のエレクトロニック・ミュージックの方向性を大きく変えた伝説のアルバムが、オリジナル盤の9曲はもちろん、リチャードがポリゴン・ウィンドウ名義でリリースした全14曲を収録した完全版としてリイシュー決定した。
WARPが1992年にリリースした革新的コンピレーション『Artificial Intelligence』の1曲目に収録されたリチャード・D・ジェイムスによる楽曲こそ「Polygon Window」だった (ただし同作における名義はThe Dice Man)。その年の冬にエイフェックス・ツインの『Selected Ambient Works 85-92』がレコード店に並ぶ。それに続くように、年明けの1993年1月に本作『Surfing On Sine Waves』がポリゴン・ウィンドウ名義でリリースされている。アートワークにもWARPが本作を『Artificial Intelligence』シリーズの第二弾として位置付けていることが明記されており、WARPがポスト・レイヴの新たなムーヴメントとして掲げた“エレクトロニック・リスニング・ミュージック”というコンセプトを最初に体現したアーティスト作品の一つであり、その魅力のすべてが詰まっていると言っても過言ではない名盤中の名盤。
『Artificial Intelligence』と同じく、本作においてもオープナーを務める「Polygon Window」には、まさに“エレクトロニック・リスニング・ミュージック”の醍醐味と特徴が集約されている。「学生時代に工事現場でバイトしたときの騒音がインスピレーションだ」とリチャードが語るのは、シングルカットされた「Quoth」。そして『Selected Ambient Works 85-92』の発展型、もしくは『Selected Ambient Works Volume II』への布石とも言える名曲「Quino – Phec」など、若き日のリチャード・D・ジェイムスがその才能を見せつけたタイムレスな名曲たち。そして本作には、リチャード本人監修のもと、シングル盤「Quoth」からアルバムには未収録だった2曲(「Bike Pump Meets Bucket」と「Iketa」)と「Quoth (Wooden Thump Mix)」、2001年にホワイトレーベル盤でリリースされた当時未発表だった2曲「Portreath Harbour」と「Redruth Schoo」がすべて収録されている。
リチャード・D・ジェイムスが初めてWARPからリリースした名盤『Surfing On Sine Waves』は、ボーナストラックと解説書付きで12月4日リリース。盟友デザイナーズ・リパブリックがアートワークを手掛けた本作が紙ジャケット仕様でCDリリースされるのは、今回が初めてとなる。
なお、今回の『Surfing On Sine Waves[完全版]』発売決定のニュースに合わせて、オウテカ、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーという超強力アーティストの新作が続くWARP RECORDSのキャンペーンの開催も決定。対象商品3枚以上購入して応募すると、オリジナル卓上カレンダーが必ずもらえる。
対象商品には、ポリゴン・ウィンドウ『Surfing On Sine Waves[完全版]』の他、エイフェックス・ツインと同じく、『Artificial Intelligence』に楽曲が収録され、記念すべきデビュー・アルバム『Incunabula』自体も『Artificial Intelligence』シリーズの一環として位置付けられているオウテカの最新作『SIGN』(10月16日発売)、今やメインストリームにもその名を轟かせるプロデューサーでありながら、イーノ、エイフェックス・ツインらとも感覚を共有し、WARP RECORDSのアート性や実験性を継承しているワンオートリックス・ポイント・ネヴァーの最新作『Magic Oneohtrix Point Never』(10月30日)の3作を中心に、現在好評発売中のスクエアプッシャー『Be Up A Hello』と『Lamental EP』、イヴ・トゥモア『Heaven To A Tortured Mind』、ロレンツォ・センニ『Scacco Matto』、ダークスター『Civic Jams』の国内盤が加わる。また各新作タイトルの国内盤CDの初回生産分には、それぞれデザインの異なるWARPステッカーが封入される。キャンペーン詳細はhttp://www.beatink.com/user_data/warp2020.php、まで。
『Surfing On Sine Waves』
BEAT RECORDS / WARP RECORDS
国内盤CD
国内盤特典:ボーナストラック追加収録 / 解説書封入
BRC-645 ¥2,200+税
■TRACKLISTING
01. Polygon Window
02. Audax Powder
03. Quoth
04. If It Really Is Me
05. Supremacy II
06. UT1-dot
07. Untitled
08. Quixote
09. Portreath Harbour
10. Redruth School
11. Quino-Phec
12. Bike Pump Meets Bucket
13. Iketa
14. Quoth (Wooden Thump Mix)
◆BEATINK オフィシャルサイト
この記事の関連情報
エイフェックス・ツイン、5年ぶりとなる最新作『Blackbox Life Recorder 21f / In a Room7 F760』突如発表
LITE、「Fraction」第9弾としてAphex Twin「Flim」をカバー
エイフェックス・ツイン、ブレイク前夜の超レア“ゲーム・レイヴ”トラックをパックマン40周年公式コンピAL収録
エイフェックス・ツイン、A/Vライブ映像が12月27日にYouTubeで公開&30周年記念ボックスセットもレコードショップにて販売開始
エイフェックス・ツインの即完プレミアショー、Red Bull MusicのYouTubeチャンネルにてライブ配信決定
エイフェックス・ツイン、ポップアップストアが原宿で2日間限定オープン
エイフェックス・ツイン、過去作の“崩壊”ジャケ版限定リリース
エイフェックス・ツイン、最新作『COLLAPSE EP』リリース公式決定+新曲MV公開
【ロングレポート】雨天続きのフジロック'17が映し出したもの