【インタビュー】Void_Chords、「現代的なULTRAMANのテーマとして新しいヒロイックさを醸し出したい」
【Void_Chords/高橋諒自身についての質問】
■「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターになりたかった
――まず「ULTRAMAN」にちなんだ質問ですが、小さい時に憧れていたヒーローはいましたか?
高橋:子供の頃は不思議なのですが、ヒーロー的なものや成長譚にあまり惹かれた記憶がなくて、「ゴジラ」に登場する芹沢博士のような、功罪のある研究者や清濁合わせ飲んで信念を貫く男に、ものすごく格好良さを感じていました。
――高橋さんが思い描くヒーロー像とは。
高橋:上記のようにひとつの信念を貫く姿ですね。子供の頃は理由は分からずともカッコイイと思えましたし、大人になると変化に伴う功罪というか、その中で貫くものがあるからこその難しさだったり摩擦だったり様々な含みが見えてくる。それでも貫くことの覚悟の大きさを感じたり、向こう側でしか見えない景色がある気がして、憧れてしまいます。
――何かひとつ、超人的な能力が手に入るとしたらどんなものがいいですか?
高橋:作曲スピード、、、、。
――テレビ番組で好きだったもの、忘れられないものなどはありますか?
高橋:子供の頃は80年代のアニメはやっぱり好きでした。あとなぜか「世界ふしぎ発見!」が異様に好きで、ミステリーハンターを目指そうと思いましたが、なりかたが分からず断念しました。
――ドラマやアニメ、映画など、記憶に残っているテーマソング(主題歌)は?
高橋:たくさんありますが、ナシオ・ハーブ・ブラウンの「Singin’ In The Rain」(雨に唄えば)、スティングの「Shape of My Heart」(レオン)、RATMの「Wake Up」(The Matrix)。雨に唄えばは曲先ですが、このあたりがシナリオに寄り添った“テーマ曲”というのを強く意識した作品だった記憶があります。
――小さい頃の夢や、なりたかった職業は?
高橋:上記のミステリーハンター(笑)ほか、絵は少し得意だったので漫画家には憧れました。
――音楽の道に進もうと思ったきっかけを聞かせてください。
高橋:ギターを自然にさわるようになって、いつのまにか志すようになっていましたが、具体的には高校生になって録音の楽しさを知ってからでした。
――衝撃を受けた作品やアーティストは?
高橋:なかなか選べませんが、今でも自分の中心にあるなあと思うのはDream Theater(Six Degrees of Inner Turbulence /2002)、Steve Reich(Six Pianos/1973)、刀根康尚(Wounded Man'Yo #38-9/2001)などです。
――カラオケには行きますか?必ず歌う曲はなんでしょうか。
高橋:酒を飲みながら「日本全国酒飲み音頭」を歌い、終わったら酒を飲むのが好きです。
――音楽を作っていて、一番喜びを感じる瞬間はいつですか?
高橋:制作7割くらいのところでインプットとアウトプットが完全に噛み合う「ゾーン」状態の快感は何ものにも換えがたいがたいですね。そうやって誰かに影響をもらって作ったものが誰かに影響を渡せた時があるのですから、幸せな事です。
――制作が行き詰まった時の息抜き法は?
高橋:アテもなくドライブ。いまだにフロアマニュアル族です。
――最近ハマっているものは?
高橋:コーヒーを飲みすぎてしまう対策で代替で飲んでいる炭酸水を飲みすぎてしまっています。
――コロナ禍での自粛期間中、新しく始めたことは何かありましたか?
高橋:禁煙です(成功、、、しています今のとこ)
――エンタメ/音楽の世界も少しずつですが動き始めてきました。イベントやライブの開催を含め、今後の創作活動についてはどのようにお考えですか?
高橋:状況を見ながらでありますが、様々な曲もリリースさせていただいてきたので、マイルストーンとなるアルバムと、ライブは視野に入れています。作曲家ひとりプロジェクトであるという点を活かした音楽的にもシステム的にもおもしろい展開ができればと思っています。
取材・文●山田邦子
リリース情報
TVアニメ『ULTRAMAN』エンディング主題歌
LACM-14999/\1,200 (税抜価格)+税/Lantis
2020.07.22 RELEASE
1.my ID
2.Outer Circulation
3.my ID (Instrumental)
4.Outer Circulation (Instrumental)
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