【インタビュー】WOMCADOLE、「ヒカリナキセカイ」に吠える新体制初シングル
▲左からマツムラユウスケ(G&Cho)、安田吉希(Dr&Cho)、樋口侑希(Vo&G)、黒野滉大(B)
今年6月11日にマツムラユウスケ(G&Cho)が加入。新体制で動き始めたWOMCADOLEが、8月5日にシングル「ヒカリナキセカイ」をリリースする。前ギタリストの脱退、さらには新型コロナウイルス感染症によるライブの中止/延期と、ここまで彼らが苦境に立たされていたのは想像に難くない。
インタビューで樋口侑希(Vo&G)も話しているのだが、彼も一時期はスランプに陥っていたようだ。しかし、「ヒカリナキセカイ」であり、収録されている全3曲は、そんな状況を蹴散らすほどの情熱を放っている。今回のインタビューでは、樋口とマツムラに、新体制に至るまでの経緯や、シングル「ヒカリナキセカイ」が生み出されるまでのことを聞いた。WOMCADOLEの今を受け取ってほしい。
◆ ◆ ◆
■泣いてしまったんですよ
──8月5日にリリースされるシングル「ヒカリナキセカイ」のお話にいく前に、まずはマツムラさん加入についてのことをお聞きしていきたいです。元々はドラムの安田さんとお知り合いだったそうですね。
マツムラ:大阪の専門学校に行ってたんですけど、安田とはそこの同級生で。そもそも友達として安田と知り合って、安田のやっているバンドっていうのでWOMCADOLEを知った感じでした。
──じゃあ昔からライブにも?
マツムラ:そうですね。ちょこちょこ行ってました。
──その頃から樋口さんともいろいろ話していたりしたんですか?
樋口侑希:いや、打ち上げ的なノリで何度か飲んだことはあったんですけど、そのときはちょっとしゃべったぐらいだったんですよ、ユウちゃん(マツムラ)とは。でも、今回安田が紹介してくれて、しっかり飲んだのは本当に最近ですね。
──前ギタリストが脱退されることになってから、新しいギタリストを探していく中で紹介されたと。
樋口:そうです。
──飲みに行ったときにどんな話をされたんですか?
樋口:最初は普通の飲みやったんですよ。けど、飲んでいくにつれて、やっぱり音楽の話になっていって。ちょっと恥ずかしい話なんですけど、泣いてしまったんですよ、ユウちゃんの前で。まだ音を合わせてもなかったんですけど、気づいたらSOSというか、「助けてくれ」みたいなことを言ってて……。なんかもう、俺どうしたらいいんやろうってずっと思ってたんすよね。音楽をしたいけど、この行き詰まった感じをどうしたらいいんやろうってなってたから、飲んでたときに話をしてたら自然と涙が溢れてきて。結局、肩を組んで、泣きながら踊ってたらしいんですけど。
──え?(笑)
樋口:いや、あんま覚えてないんすよ(笑)。
──でも確かに、幼馴染で、立ち上げから一緒だったメンバーがバンドを去ることになったとき、ここから先どうしようかという気持ちにはなりますよね。
樋口:そうですね。
──そこからスタジオに?
樋口:はい。その次の日に音を合わせたというか、セッションみたいな遊びをして、間違いねえなっていう確信があって。ワクワクさせてくれるギタリストだなって。
──となると、人間性から入って音楽に、という感じなんですね。
樋口:うん、そうです。
──マツムラさんは、樋口さんとじっくり飲んだときに印象的だったことはありましたか?
マツムラ:樋口が「純粋に音楽がしたい」って言ったんですよね。「音楽を自由にできるようにしたい」って。それは俺も一緒やでっていう会話をして、翌日セッションって感じでしたね。僕はWOMCADOLEとしてステージに立っている樋口しか知らなかったけど、実際に音を出してみたら、ステージからは見えてこない樋口の良さがすごくわかって。なんか、会話みたいに音楽ができるのって大事やと思ってるんですけど、樋口はそういう人間やったから、僕もやってて楽しかったし、いいバンドやし、入れたらいいなって。
──ちなみに、肩を組んで踊ったのは覚えてます?
マツムラ:肩を組んで、踊って、バーン!って倒れて、顔を怪我したところは覚えてるんですよ。
──はははははは(笑)。
樋口:いや(笑)、痛みはつきものやから! だってさ、お互いWin-Winでやるとかそんなんチャラいだけやん。でも、そんなんじゃなかったんすよ、僕とユウちゃんは。しっかり話し合って、しっかり全部吐いた感じっていうか。なんか、久しぶりやったんすよ、そういうの。
──お互い完璧に腹を割って話し合えたんですね。ちなみに、マツムラさんとしてはどういう音楽が好きなんですか?
マツムラ:わりといろいろ好きなんですけど、今回のシングルに入ってる3曲でいったら「doubt」が一番好きですね。それもあって、ああいう系統の曲を加入一発目で弾けたのは嬉しかったです。
▲「ヒカリナキセカイ」初回限定盤
──では、後ほど曲についてゆっくりお聞きするとして、まずは作品全体のことから。シングル「ヒカリナキセカイ」は、これが現体制でのファーストアクションになるというところで、どういう作品にしようと思っていましたか?
樋口:今回の3曲を作ったのは、まだ元メンバーがいた時期で、新体制になってから作ったわけではないんですよ。
──そうだったんですね。意外でした。
樋口:「ヒカリナキセカイ」は、そのときに俺の中で溜まっていた鬱憤とか、もがいていること、呼吸ができないことを書いた歌なんです。でも、ユウちゃんが入ってからいろいろ意味が変わって聴こえてきて。そのときはマイナス方面で作ったかもしれないけど、ユウちゃんが入ってからのWOMCADOLEで鳴らした瞬間に、これはマイナスじゃなくて助走やなと思ったんすよ。ここから走り出すためのものやと思えて。そこはマジで嬉しかった。
──じゃあ、歌詞もマツムラさんが加入する前に書きあがっていたと。
樋口:そうです。「ヒカリナキセカイ」はコロナについて歌ったんじゃないか?ってよく言われるんですけど、そういうわけでもないんすよ。自分の中で起きたこと、バンドの中で起きたことについて書いた歌なんで。
──僕も聴いたときはコロナについて歌っているのかなと思ったんですが、お話を聞いていて「現実に立ち向かう」というところで、バンドといまの世界がシンクロしたんだろうなと思いました。あと、この曲の作曲は樋口さんと安田さんの共作という形になっていますけど、どうやって進めていったんですか?
樋口:時系列的に話すと、僕がずっとスランプだったんですよ。曲が全然できなくて。そういうときに、ドラムの安田が「樋口、聴いて」って、リフと、Aメロ、Bメロぐらいまでできたデモを聴かせてくれて。そこからインスピレーションが来たんですよね。で、メロディだけで歌詞はまだなかったから、そこは俺に任せてくれって。そこから歌詞を書いたら安田が「俺も一緒のことが言いたかった」ってなったんですよ。
──同じ気持ちでいたんですね。
樋口:当てはまったっていう言い方は安易で嫌いなんやけど、「同じことを思ってた」っていうのはすげえ大事なことだと思うから。そうやって生まれた曲なんすよね、「ヒカリナキセカイ」は。WOMCADOLEはここまで樋口侑希作詞作曲でやってきたけど、こういう作り方、発信の仕方をしたのは初めてやったから、なんか、バンドしてんなって初めて思いましたよ。
──ちなみに、樋口さんがスランプで気分が落ちてしまっていたというのは……。
樋口:やっぱりメンバー間のやりとりだったりとか。元ギタリストと結構何回も話し合ってたんすよね。話し合うにつれて、4人が4人とも不仲になった時期もあって、どうしたらいいんやろうって。まあ、どうしたらいいんやろうって思うならやれよって話なんすけど、みんなどうすればいいのかよくわからなくなっていて。だから、ずっと闇の中というか、「なんや、このまとわりついている黒いものは」ってずっと思ってて。でも、俺にはずっと信じてるものがあるんで。
──信じているもの?
樋口:やっぱりロックをずっと信じてるんで。そんな闇に包まれていたとしても、一閃の光が差し込むロックがあるって信じてる。でも、信じていたけど、その闇がなかなか払えなくて。そのときに安田が「これどう?」って聴かせてくれたのがキッカケで、自然と身体が軽くなったというか。「こんなんでええんかな」と思ったけど、「これがええんやな」って。
──なんていうか……俺、この後に「ヒカリナキセカイ」を聴いたら泣きそうな気がするんですけど……(苦笑)。
樋口:(手を叩きながら笑う)。いや、ほんとそうなんすよ。
──バンドっていいなあと思いました。マツムラさんとしては、曲を聴いたときにどんな印象を受けました?
マツムラ:最初に安田がデモを作ったのもあって、「こういう曲があるんやけど」ってアレンジの相談とかもしてくれてて。その時点から、いい意味で今までのWOMCADOLEっぽい曲やし、それが安田の脳みそから出てきてるのもおもしろくて。だから、このタイミングで僕がギターを弾けたのも奇跡というか。そもそも専門学校に行ってへんかったら安田とも会えてないし、この場にもいないんで。そうやってちょっとしたことの重なりがあっていまがあるって考えたらすごいなって。
──ほんとですよね。ギターソロをかなりがっちり弾いてますけど、細かいやり取りとかはされたんですか?
マツムラ:あそこは「自由に弾いてくれ」って樋口からも言われてたんですよ。WOMCADOLEに入ったとしても、結局僕は僕なんで、いい意味で僕の好きなようにやろうと思って。
樋口:もちろんWOMCADOLEとしてレコーディングはするんやけど、WOMCADOLEというひとつの団体としてではなくて、4つが集まってひとつっていう表現がしたくて。だから、よりバンドだなって思いましたよ、今回のレコーディング。こういうフレーズを弾けっていうことじゃなくて、全員が全員の色を出してこそ濃い色が出せると思うんで。それができたのがマジで嬉しかった。
──あと、MVもすごくいいなと思いました。スマホと一体化してしまった現代社会ともいえるし、スマホでしかライブを見ることができない今の状況を表しているところもあるし。
樋口:元々話していたのは、こうやってライブができない中でMVを撮るなら、いわゆる作品的なものじゃなくて、現状のWOMCADOLEを出したいって思ったんすよ。みんなに対してライブができていない、みんなと集まれない上で何ができるかとなったときに、MVで「俺たちはずっとここで鳴らしてるから」っていう待ち合わせ場所を決めたかったんです。だから、リアルなものにしたかった。MVを撮ったのも浜大津(滋賀県)のB-FLATっていう、ウォンカがマジでホームにしているライブハウスなんですけど、ここで待ち合わせをしようっていう。その思いだけがずっとあったんで。
◆インタビュー(2)へ
今年6月11日にマツムラユウスケ(G&Cho)が加入。新体制で動き始めたWOMCADOLEが、8月5日にシングル「ヒカリナキセカイ」をリリースする。前ギタリストの脱退、さらには新型コロナウイルス感染症によるライブの中止/延期と、ここまで彼らが苦境に立たされていたのは想像に難くない。
インタビューで樋口侑希(Vo&G)も話しているのだが、彼も一時期はスランプに陥っていたようだ。しかし、「ヒカリナキセカイ」であり、収録されている全3曲は、そんな状況を蹴散らすほどの情熱を放っている。今回のインタビューでは、樋口とマツムラに、新体制に至るまでの経緯や、シングル「ヒカリナキセカイ」が生み出されるまでのことを聞いた。WOMCADOLEの今を受け取ってほしい。
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■泣いてしまったんですよ
──8月5日にリリースされるシングル「ヒカリナキセカイ」のお話にいく前に、まずはマツムラさん加入についてのことをお聞きしていきたいです。元々はドラムの安田さんとお知り合いだったそうですね。
マツムラ:大阪の専門学校に行ってたんですけど、安田とはそこの同級生で。そもそも友達として安田と知り合って、安田のやっているバンドっていうのでWOMCADOLEを知った感じでした。
──じゃあ昔からライブにも?
マツムラ:そうですね。ちょこちょこ行ってました。
──その頃から樋口さんともいろいろ話していたりしたんですか?
樋口侑希:いや、打ち上げ的なノリで何度か飲んだことはあったんですけど、そのときはちょっとしゃべったぐらいだったんですよ、ユウちゃん(マツムラ)とは。でも、今回安田が紹介してくれて、しっかり飲んだのは本当に最近ですね。
──前ギタリストが脱退されることになってから、新しいギタリストを探していく中で紹介されたと。
樋口:そうです。
──飲みに行ったときにどんな話をされたんですか?
樋口:最初は普通の飲みやったんですよ。けど、飲んでいくにつれて、やっぱり音楽の話になっていって。ちょっと恥ずかしい話なんですけど、泣いてしまったんですよ、ユウちゃんの前で。まだ音を合わせてもなかったんですけど、気づいたらSOSというか、「助けてくれ」みたいなことを言ってて……。なんかもう、俺どうしたらいいんやろうってずっと思ってたんすよね。音楽をしたいけど、この行き詰まった感じをどうしたらいいんやろうってなってたから、飲んでたときに話をしてたら自然と涙が溢れてきて。結局、肩を組んで、泣きながら踊ってたらしいんですけど。
──え?(笑)
樋口:いや、あんま覚えてないんすよ(笑)。
──でも確かに、幼馴染で、立ち上げから一緒だったメンバーがバンドを去ることになったとき、ここから先どうしようかという気持ちにはなりますよね。
樋口:そうですね。
──そこからスタジオに?
樋口:はい。その次の日に音を合わせたというか、セッションみたいな遊びをして、間違いねえなっていう確信があって。ワクワクさせてくれるギタリストだなって。
──となると、人間性から入って音楽に、という感じなんですね。
樋口:うん、そうです。
──マツムラさんは、樋口さんとじっくり飲んだときに印象的だったことはありましたか?
マツムラ:樋口が「純粋に音楽がしたい」って言ったんですよね。「音楽を自由にできるようにしたい」って。それは俺も一緒やでっていう会話をして、翌日セッションって感じでしたね。僕はWOMCADOLEとしてステージに立っている樋口しか知らなかったけど、実際に音を出してみたら、ステージからは見えてこない樋口の良さがすごくわかって。なんか、会話みたいに音楽ができるのって大事やと思ってるんですけど、樋口はそういう人間やったから、僕もやってて楽しかったし、いいバンドやし、入れたらいいなって。
──ちなみに、肩を組んで踊ったのは覚えてます?
マツムラ:肩を組んで、踊って、バーン!って倒れて、顔を怪我したところは覚えてるんですよ。
──はははははは(笑)。
樋口:いや(笑)、痛みはつきものやから! だってさ、お互いWin-Winでやるとかそんなんチャラいだけやん。でも、そんなんじゃなかったんすよ、僕とユウちゃんは。しっかり話し合って、しっかり全部吐いた感じっていうか。なんか、久しぶりやったんすよ、そういうの。
──お互い完璧に腹を割って話し合えたんですね。ちなみに、マツムラさんとしてはどういう音楽が好きなんですか?
マツムラ:わりといろいろ好きなんですけど、今回のシングルに入ってる3曲でいったら「doubt」が一番好きですね。それもあって、ああいう系統の曲を加入一発目で弾けたのは嬉しかったです。
▲「ヒカリナキセカイ」初回限定盤
──では、後ほど曲についてゆっくりお聞きするとして、まずは作品全体のことから。シングル「ヒカリナキセカイ」は、これが現体制でのファーストアクションになるというところで、どういう作品にしようと思っていましたか?
樋口:今回の3曲を作ったのは、まだ元メンバーがいた時期で、新体制になってから作ったわけではないんですよ。
──そうだったんですね。意外でした。
樋口:「ヒカリナキセカイ」は、そのときに俺の中で溜まっていた鬱憤とか、もがいていること、呼吸ができないことを書いた歌なんです。でも、ユウちゃんが入ってからいろいろ意味が変わって聴こえてきて。そのときはマイナス方面で作ったかもしれないけど、ユウちゃんが入ってからのWOMCADOLEで鳴らした瞬間に、これはマイナスじゃなくて助走やなと思ったんすよ。ここから走り出すためのものやと思えて。そこはマジで嬉しかった。
──じゃあ、歌詞もマツムラさんが加入する前に書きあがっていたと。
樋口:そうです。「ヒカリナキセカイ」はコロナについて歌ったんじゃないか?ってよく言われるんですけど、そういうわけでもないんすよ。自分の中で起きたこと、バンドの中で起きたことについて書いた歌なんで。
──僕も聴いたときはコロナについて歌っているのかなと思ったんですが、お話を聞いていて「現実に立ち向かう」というところで、バンドといまの世界がシンクロしたんだろうなと思いました。あと、この曲の作曲は樋口さんと安田さんの共作という形になっていますけど、どうやって進めていったんですか?
樋口:時系列的に話すと、僕がずっとスランプだったんですよ。曲が全然できなくて。そういうときに、ドラムの安田が「樋口、聴いて」って、リフと、Aメロ、Bメロぐらいまでできたデモを聴かせてくれて。そこからインスピレーションが来たんですよね。で、メロディだけで歌詞はまだなかったから、そこは俺に任せてくれって。そこから歌詞を書いたら安田が「俺も一緒のことが言いたかった」ってなったんですよ。
──同じ気持ちでいたんですね。
樋口:当てはまったっていう言い方は安易で嫌いなんやけど、「同じことを思ってた」っていうのはすげえ大事なことだと思うから。そうやって生まれた曲なんすよね、「ヒカリナキセカイ」は。WOMCADOLEはここまで樋口侑希作詞作曲でやってきたけど、こういう作り方、発信の仕方をしたのは初めてやったから、なんか、バンドしてんなって初めて思いましたよ。
──ちなみに、樋口さんがスランプで気分が落ちてしまっていたというのは……。
樋口:やっぱりメンバー間のやりとりだったりとか。元ギタリストと結構何回も話し合ってたんすよね。話し合うにつれて、4人が4人とも不仲になった時期もあって、どうしたらいいんやろうって。まあ、どうしたらいいんやろうって思うならやれよって話なんすけど、みんなどうすればいいのかよくわからなくなっていて。だから、ずっと闇の中というか、「なんや、このまとわりついている黒いものは」ってずっと思ってて。でも、俺にはずっと信じてるものがあるんで。
──信じているもの?
樋口:やっぱりロックをずっと信じてるんで。そんな闇に包まれていたとしても、一閃の光が差し込むロックがあるって信じてる。でも、信じていたけど、その闇がなかなか払えなくて。そのときに安田が「これどう?」って聴かせてくれたのがキッカケで、自然と身体が軽くなったというか。「こんなんでええんかな」と思ったけど、「これがええんやな」って。
──なんていうか……俺、この後に「ヒカリナキセカイ」を聴いたら泣きそうな気がするんですけど……(苦笑)。
樋口:(手を叩きながら笑う)。いや、ほんとそうなんすよ。
──バンドっていいなあと思いました。マツムラさんとしては、曲を聴いたときにどんな印象を受けました?
マツムラ:最初に安田がデモを作ったのもあって、「こういう曲があるんやけど」ってアレンジの相談とかもしてくれてて。その時点から、いい意味で今までのWOMCADOLEっぽい曲やし、それが安田の脳みそから出てきてるのもおもしろくて。だから、このタイミングで僕がギターを弾けたのも奇跡というか。そもそも専門学校に行ってへんかったら安田とも会えてないし、この場にもいないんで。そうやってちょっとしたことの重なりがあっていまがあるって考えたらすごいなって。
──ほんとですよね。ギターソロをかなりがっちり弾いてますけど、細かいやり取りとかはされたんですか?
マツムラ:あそこは「自由に弾いてくれ」って樋口からも言われてたんですよ。WOMCADOLEに入ったとしても、結局僕は僕なんで、いい意味で僕の好きなようにやろうと思って。
樋口:もちろんWOMCADOLEとしてレコーディングはするんやけど、WOMCADOLEというひとつの団体としてではなくて、4つが集まってひとつっていう表現がしたくて。だから、よりバンドだなって思いましたよ、今回のレコーディング。こういうフレーズを弾けっていうことじゃなくて、全員が全員の色を出してこそ濃い色が出せると思うんで。それができたのがマジで嬉しかった。
──あと、MVもすごくいいなと思いました。スマホと一体化してしまった現代社会ともいえるし、スマホでしかライブを見ることができない今の状況を表しているところもあるし。
樋口:元々話していたのは、こうやってライブができない中でMVを撮るなら、いわゆる作品的なものじゃなくて、現状のWOMCADOLEを出したいって思ったんすよ。みんなに対してライブができていない、みんなと集まれない上で何ができるかとなったときに、MVで「俺たちはずっとここで鳴らしてるから」っていう待ち合わせ場所を決めたかったんです。だから、リアルなものにしたかった。MVを撮ったのも浜大津(滋賀県)のB-FLATっていう、ウォンカがマジでホームにしているライブハウスなんですけど、ここで待ち合わせをしようっていう。その思いだけがずっとあったんで。
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