テキ・ラテックス&ニック・ドワイヤー、『テキとニックのミックステープ・クエスト大冒険』リリース

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ミックスの王者テキ・ラテックスと日本のゲーム音楽を紹介するドキュメンタリーシリーズ『Diggin' in the Carts』を手がけたビデオゲームミュージックの歴史家であるニック・ドワイヤーのふたりが、『テキとニックのミックステープ・クエスト大冒険』をリリースした。

本作は、日本のビデオゲームの黄金時代を代表するサントラの数々、ヒップホップアカペラ、ベースが重厚なダンスミュージックのトラック群、さらにアングラミュージック界を誇る重鎮たちが本ミックステープ用に特別に提供したエクスクルーシブなトラックが盛リたくさんに収録されているファン垂涎の内容となっている。


ビデオゲームミュージックオタクであるてテキ・ラテックスは、​Red Bull Music Academy主催でニックが司会を務めているポッドキャスト『Diggin' in the Carts』に2017年に初めてゲスト出演を果たした。あまリにも相性良く意気投合したこのふたりは、2018年のパリが開催された<Red Bull Festival>でも共演、バックツーバックでDJを披露した。そして今回、彼らは『テキとニックのミックステープ・クエスト大冒険』でパートナーシップの絆を深め、次のステップを踏もうと試みているようだ。


ニックは、このミックスを制作するのに自身が保持している約20万曲のビデオゲームのサントラを聞き直し、この企画に相応しい音源を洗い出したという。そして、その後テキがニックが厳選した卜ラックに相性の良いアカペラやクラブトラックを探った後に彼らは選別した音源をライヴミックスして録音、出来上がったものが横にスクロールするかのような冒険を連想するこのミックステープだ„

本作には『クロノ・トリガー』『ファイナル・ファンタジー』『ペアナックル』『ポケモン・レッド&ブルー』と言った伝説的なビデオゲームの音楽が、ミーゴス、アウトキャスト、ラフ・ライダーズと言ったアーテ ィストのアカペラとぶつかリ合い、ディジー・ラスカル、DJラグ、ブッチらのトラックがミックスの中に隣リ合わせし、ビデオゲームミュージックのファンと同様にクラバーたちにも気に入られるのは間違いないと言えよう。

『テキとニックのミックステープ・クエスト大冒険』は、日本のビデオゲーム音楽史に侵入し、ダンスミュージック界の多くのモダンなサウンドと、それに感化されたビデオゲームとのつながリを描きながら、このジャンルのコアなファンたちでも喜ぶ激レアなVGMの曲も盛りたくさん収録されている。

このミックステープにはいくつかのエクスクルーシブなトラックも。例えば、Hyper­dubのボス、コード9が手がけた『飛装騎兵カイザード』のイントロ曲リミックス、またレーベル仲間のIkonlkaが『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』のファイナルステージのサントラのカヴァーをしている。さらに2014年に制作され、今までお蔵入りだったマムダンスの『アクトレイザー』サントラのリミックスや、日本の実験的なフットワーク系のプロデューサー、Foodmanは『ファイナル・ファンタシーVI』サントラの再解釈を試みている。またこのミックステープ用にグライムMCのJammz、日本のアヴァンポップ系のアーティスト、水曜日のカンパネラとシシヤマザキなどの有名なシンガーも登場し、『スーパーマリオ64』の象徴的な曲「Dire Dire Docks」をベースに歌っているのも注目してほしい。




◆『テキとニックのミックステープ・クエスト大冒険』 オフィシャルサイト
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