JILUKA、5周年記念ワンマンで魅せた真髄

2015年2月の正式始動から5年、V系モダンメタルの最尖端を突き進んで来たJILUKAが2020年2月1日に東京・渋谷のTSUTAYA O-WESTで5周年記念ワンマン＜THE OUTIS＞を開催した。この公演は、まさに彼らの5年間の軌跡と全真髄を集約したライヴであった。

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オープニングSEの「Biometrics」で登場し、イントロに煽りのブレイクアレンジを効かせた「Faizh」から全開で畳み掛けた本編17曲、そしてアンコール4曲の都合21曲というセットリストには、このO-WESTワンマンに先立って2019年11月にリリースされた5周年ベストアルバム『XANADU』収録の全曲が散りばめられており、文字通りベスト選曲の“JILUKAの理想世界（＝XANADU）”が鮮烈に繰り広げられていた。

JILUKAの真骨頂とも言えるシャウト＆メロディアスな三大疾走チューン「Screamer」「Twisted Pain」「Faizh」、壮烈な三大作「Omelas」「Ajna -SgVer-」「Mephisto」。最速BPMの「Lluvia」に最重ブレイクダウンの「M.A.D」、EDM調の激アゲ曲「Raison d'etre」、切なく透き通るモダンバラード「Citrus」、初期を印象的に彩った「Crossing Fate」「Monophobia」、そして「Divine Error」「Hellraiser」「Lethal_Affliction」等々のライヴ定番曲が次々繰り出されていく。


さらには、新たなスタンダードを確立した新曲「Elice in slow motion」など、この日披露された楽曲群は今改めて振り返ってみても、実に魅力と突破力に満ち溢れていた。とりわけ、本編ラストを締め括った「Last Faith」では、彼らの新たな光を感じられた。

＜THE OUTIS＞、他の誰でもない。この5周年という日に、ここO-WESTに集まってくれた人たちと一緒に、1つのライヴを作れたという奇蹟。そこに実現できたXANADU（理想世界）。タイトルに込められたメンバーの思いは、まさしくこの空間に結実していた。そして、その思いはそこにいたすべての人の胸の中でも駆け巡っていたに違いない。

この日のライヴは映像収録され、ライブDVDとして 5月に発売される。また、当日にはそれも含めた「5周年五大告知」がスクリーンに映し出され、発表された。10月にミニアルバムが発売されること、初の東名阪福ツーマンツアーと初の海外公演、初の全国ワンマンツアーを開催すること。そして主催フェス＜MAD PIT TOUR 2020＞を五大都市7公演で行うことも決定している。バンドとして1つの大きな節目を通過したJILUKA。ここからの更なる進撃に期待が募る。

text by Sumito Kanda








◆JILUKA オフィシャルサイト