【対談_前編】deadman × gibkiy gibkiy gibkiy、'90年代名古屋シーン秘話「歴史は夜作られるから」

■大変おこがましいんですが……
■コーラスをやってもらえませんか？って──眞呼

──Tokiさんはいつ頃、Merry go roundのローディに？

眞呼：僕より前ですけど、現場ではちょくちょくしか見なかったです。「あ、今日はいないのねー」って。

──その当時、Tokiさんはaieさんとバンド(Theia〜Lamiel)をやってたってこと？

aie：うん。

──aieさんはTokiさんから眞呼さんの存在を聞いたの？

aie：いや、玲央さん(lynch.)から。keinを組む時に聞いて、その時に初めて会った。

眞呼：当時、マサヤくんから「ライヴがあるから観においでよ」って言われて行ったんですよ。そこで玲央さんに会ったんです。ライヴの後の打ち上げみたいな席で、「どうですか？」みたいな話になって。「バンドはまだやってません」って話をしたら、玲央さんも「これからバンドをやろうと思ってて、ヴォーカリストを探してる」って。

──ほぉ。

aie：やっぱり酒ですね。歴史は夜作られるから。

──お互いのプレイも、どれだけ出来るのかも知らないわけでしょう？

眞呼：そうですね。

aie：ピンときた。我々界隈は居酒屋か喫煙所でいろんなことが決まりますからね。タバコを止められないのもそういう理由。ライヴハウスも禁煙だから喫煙所があるじゃないですか？ だいたいそういうところで、「今度何かやらない？」っていう話になるし。打ち上げもそう。だから大切ですよ、酒もタバコも。

▲眞呼 (deadman)

kazuma：その頃、玲央くんから連絡があって、「どうなんですか？」って言われたことがあったんですよ。実は僕、眞呼の歌を聴いたことがあったんです。

眞呼：そんなことありましたっけ？

kazuma：メンバー車を運転しながら、Merry Go Roundの音源をかけて歌ってたんですよ。

眞呼：はははは。

kazuma：歌ってれば聴こえるじゃないですか？ 「ラ・リ・ル・レ・ロ」歌ってた。「バンドやりたい」って言ってたし、玲央くんも探してたみたいだから、「いいんじゃない？」って。その流れで俺、keinのコーラスに参加したじゃない？

眞呼：それがkeinの1stデモテープ「木槿の柩」。「あの……大変おこがましいんですが……コーラスをやってもらえませんか？」っていう話をしました。

kazuma：それでスタジオに行って、「ここをコーラスしてください」って指示を受けながら曲を聴いたんだけど、「ちょっと待て！」と。「ここはいいけど、こっちのメインを俺ひとりで歌うの？」っていう場面があったんですよ。だから、「いや、ここはお前が歌え。眞呼が歌わなきゃしょうがないでしょ！」って言いましたね。僕はがなってるだけのコーラスだよね。

眞呼：そうですね。

──その曲のタイトルは？

aie：「keen scare syndrome」（即答で）。

眞呼：aieさんのほうが知ってた（一同笑）。

kazuma：結構前だよね？

aie：20年くらい前……もっと前か (keinのデモテープがリリースされたのは1998年11月)。

──kazumaさんはMerry Go Roundが終わって、Smellsですよね？

aie：2006年にはSmells が始まってます。

──Smellsはギターがいないバンドですよね。

眞呼：バンド名もカッコいい。

aie：たまにgibkiyのライヴの物販でSmells買えますよ（一同笑）。

kazuma：Smellsは1年弱。ライヴは東京と名古屋でしかやってない。

aie：蜉蝣の大佑が「deadmanとツアーをやりたい」って言ってて「いいね！」って話をしてたんだけど、活動休止が決まっちゃったから、D’espairsRayとの2マンツアーになって、名古屋のゲストがSmellsだったのは覚えてる。

──deadmanとMerry Go Roundが一緒にツアーをやったことがないって話ですけど、イベントでの共演は何回かある？

aie：イベントではありますね。俺が記憶してるのは大阪 BIGCAT (2003年9月7日)とON AIR OSAKA (2002年4月5日)。ON AIR OSAKAはdeadmanとMerry Go Roundの楽屋が一緒で、MAXXさんがワンカップ酒を手にしたまま入ってきたんですよ。会場入りですよ！ 会場入りのタイミングでワンカップの酒飲みながら、プロレス雑誌片手に入ってきたのを見て、さすがだなぁって（一同笑）。

文・撮影◎荒川れいこ (zoisite)










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