コルグ、低価格&多機能なミュージック・ワークステーション「i3」発表

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コルグからオールインワン・タイプのミュージック・ワークステーション「i3」が登場。ブラックとシルバーの2色のラインナップで3月下旬より順次発売される。

1月16日にアメリカで開催される楽器ショー「NAMM2020」に向け、コルグが発表したi3は、頭の中にある音楽のテーマやフレーズがすぐに形になり、完全な音楽作品として完成させられる多機能ワークステーション。オールインワン・タイプで使いやすく、楽しく演奏でき、オリジナリティを探求する作曲家、エネルギッシュなパフォーマー、そして新たな刺激を求める新進気鋭のプロデューサーにとって理想的なシンセサイザーとなっている。


▲i3 BK(Super Matte Black)

▲i3 SV(Super Matte Silver)

フルサイズの61鍵、ベロシティセンス付きのキーボードを備え、サウンド・セット、パフォーマンス・セットのスタイル(自動伴奏)は、楽曲で使用する適切なサウンドやビート/グルーブを選択するという創造的なプロセスをショートカット操作で行うことが可能。内蔵エフェクトとEQは、あらゆるジャンルのパフォーマンスに合わせてサウンドを調整でき、内蔵シーケンサーはMIDIファイルとオーディオ・ファイルを記録、保存・再生が可能。再生に合わせて演奏することもできる。4kgの軽量ボディ、電池駆動可能なのも見逃せない。


鍵盤のベロシティタッチは3つのタッチレスポンスより選択でき、ベロシティを固定することも可能。オクターブボタンや、ピッチベンド、ビブラート、ブリリアンスを調整できるジョイスティック・コントローラー、サウンドのトータル・コントロールが行えるEQ(Low&High)、パラメーターをすばやく編集できるダイヤルも用意。フロントパネルのボタンとコントローラーは機能ごとにグループ化され、バックライト付きLCDは現在の設定を演奏者が確認しやすいようになっている。また、マット仕上げ、ゴム製タッチ・サーフェス、穴あきエンドパネルは、独特のデザインを反映している。


数十年に渡るKORGのサウンド・デザインのノウハウを結集した、約800の多彩なサウンドも魅力。GM準拠のサウンド・セットを含むほか、59個のドラム・サウンドも内蔵する。再生されるサウンド・セットと、実際にキーボードを弾いて鳴るサウンドを区別することができるのもi3の特徴。パフォーマンス・セットのスタイルは、その名のとおりパフォーマンスを強化するi3特有のサウンド・セットで、メモリーに内蔵されている200ものサウンド・セットから1つを呼び出すことで、最高で4つのサウンドをキーボード上に配置。そのうちの3つは、アッパーキーボードには3つのレイヤーとしてアサインでき、残りの1つをロワー・キーボードにアサインできる。

高解像度のPCMサウンドエンジンは最大64ポリを実現。173種のバリエーションを持つ2系統のステレオ・エフェクト・プロセッサーでリアルタイムにサウンドを変化させることもできる。また、GRAND PIANO/SOUNDボタンを押せば、どのモードにいてもすぐに素晴らしいピアノ・サウンドを呼び出せる、キーボードとしての使い勝手のよさも備えている。

ユーザーの頭の中に溢れるアイデアやフレーズ、グルーブ、リリックといった音楽の断片を1つにまとめることができる、楽曲制作のための機能も満載。パフォーマンス・セットのスタイルを選択すれば、その曲に必要なパート(ドラム、ベースライン、パーカッションヒット、その他のバッキングパートなど)、さらにタイトなファンクのブラスセクション、弦楽四重奏、古いブルースオルガンなど、欲しいサウンドが得られる。バッキング・トラックは8パートで構成。ボタンを押すだけで、すべてのバッキングパートまたはリアルタイムパートと瞬時に選択、またはミュートでき、音量の個別に調整することも可能。自由にそして迅速にパフォーマンスをカスタマイズできる。アクティブなバッキングパーツでは、コードの変化とボイスリードに反応して、パフォーマンスに合わせて独自のトラックを生成する。


もっとアイデアが欲しい時には、既成のコードにより曲作りを前進させられる8つのCHORDボタンが活躍。各スタイルは、必要に応じてサウンド、パート、コードを再生させることで、完璧な楽曲を作成することができる。各スタイルには、カウントイン、ブレーク、イントロ、エンディングという4つのリズムバリエーションが含まれている。

もちろんシーケンサーも搭載。ノーマルモードでは16トラックのレコーダーとして利用可能。シーケンサー・モードのバッキングは、i3はすべてのスタイルパフォーマンスセットのパートとすべてのサウンドセットのパートを、独立したパスを通じて、個別にトラックに配置可能。この方法により、通常のシーケンサーのように個々のトラックを編集したり置換したりすることができ、入力が終わったら、完成したプロジェクトをMIDIファイルとしてエクスポートできる。i3で再生される演奏や音をそのままオーディオデータ(WAV、44.1kHz)としてエクスポートする機能も備える。


入出力は、1/8インチのステレオヘッドホン出力に加え、オーディオモニタリング用の2つの1/4インチ出力(L/モノ、R)、1/8インチのオーディオ入力を用意。フット・コントローラー用端子やMIDI端子、USBフラッシュメモリー用のUSB TO DEVICE、PCと接続するためのUSB TO HOSTポートも備える。さらに豊富な音楽ソフトも無料バンドル。曲を作るだけでなくAIによるマスタリングができる「Ozone Elements」、キーボード演奏の上達に役立つ「Skoove」、DAW ソフト「Reason Lite」に加え、コルグやその他ブランドのソフトウェア・シンセまで、多数の音楽ソフトウェアが最初から付いてくる。本機を購入すれば音楽をレベルアップさせるさまざまなツールが手に入るというわけだ。

製品情報

◆i3
カラー:BK(Super Matte Black)、SV(Super Matte Silver)
価格:オープン(市場想定価格 54,000円 税別)
発売日:2020年3月下旬(BK)、4月下旬(SV)

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