【速レポ】<中津川ソーラー>ヤバイTシャツ屋さん、「今日だけは恥ずかしいのはナシ」

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リハで「岐阜って志摩スペイン村のCMやってるん?」と、「きっとパルケエスパーニャ」を突然演奏。本番のセットリストには入っていない曲を敢えてプレイして、早速、サービス精神を炸裂させたのはヤバイTシャツ屋さん。その2分後から始まった本番のステージは、フェスを楽しむ気満々のオーディエンスが待ち望むステージとなった。

◆ヤバイTシャツ屋さん 画像

「ヤバイTシャツ屋さんが始まるよー! よっしゃー!!」と、こやまたくやの掛け声と同時にバンドサウンドが轟けば、1曲目「かわE」からオーディエンスは激ノリ。小さい子供が、バンドキッズだったお父さんの肩車に乗って、腕を曲に合わせて振るという微笑ましい光景もあちこちに。ヤバTの放つ音はメロディックパンクのエッセンスたっぷりではあるものの、老若男女にストレートに飛び込んでいくキャッチーさや分かりやすい詞も大いなる魅力。それを楽しそうにこやま、しばたありぼぼ、もりもりもとの3人がプレイすれば、観に来たオーディエンス全員の気持ちをただただブチ上げていく。





曲を重ねるごとに疾走感も増していくヤバTのステージ。フェスに次ぐフェスで鍛えたバンドの底力がまざまざと発揮されていく。演奏のキレ、一体化したときの力強さとタイトさ。その一方で歌うようにフレーズを絡み合わせたワイドに広がるアンサンブルも。しかし、である。MCは成長なしか? なぜなら「雨の降っていない天気は、岐阜からの贈り物なんじゃないかな。つまり、岐阜からの“ギフ”ト……」と、こやまは去年の<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2018>と全く同じMCを平然と言う。しばたも「続けることが大事ですから」とフォロー。前向きすぎるのも魅力のひとつか。

それはともかく、曲が始まれば盛り上げ方がハンパじゃない。なにせ、オーディエンスやファンが聴きたいキラーチューンのオンパレード状態だ。みんなの思いをがっちりと受け止め、またその思いもエネルギーに代えて演奏するメンバー3人が頼もしい。客席エリアでは小さい子だけじゃなく、成人したヤツらが肩車を何基も作り、曲のキメでガンガンに飛びまくる。




「今日のために生きて頑張ってきたんでしょ。大人になると、年を取ると、大きい声を出すのが恥ずかしくなったり、踊るのが恥ずかしくなったりすると思うんですけど、今日だけは恥ずかしいのはなしにして、一緒に大きい声出してもらっていいですか! 大声出すのもチケット代のうち!」

こやまがそう叫びながらラスト「ハッピーウェディング前ソング」に入ったとき、叫び声に近いコーラスが次々に巻き起こり、激しく回るサークルモッシュがうなりを上げ、子供から大人まで全開の笑顔でヤバTの曲に身をゆだねていく。



「<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2019>、無事、開催おめでとう!」

「ハッピーウェディング前ソング」だけに、最後はやっぱり祝福の言葉をでっかい声で決めるヤバTだった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎上山陽介

【ヤバイTシャツ屋さん セットリスト】

1. かわE
2. Tank-top of the world
3. 無線LANばり便利
4. あつまれ!パーティーピーポー
5. 眠いオブザイヤー受賞
6. 癒着☆NIGHT
7. Tank-top Festival 2019
8. 鬼POP激キャッチー最強ハイパーウルトラミュージック
9. ヤバみ
10. ハッピーウェディング前ソング

■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2019>

9月28日(土) 岐阜県 中津川公園内特設ステージ
9月29日(日) 岐阜県 中津川公園内特設ステージ
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