【インタビュー】Sunrise In My Attache Case、キラキラポップと骨太ロックが融合した明るくハッピーな3rdアルバム『Fireworks』
■イヤホンの片耳が抜けててイントロでドラムを叩かなかった
■それを聴いたみんなが「めっちゃかっこいいやん」って
──岡Pさん、あらためて、『Fireworks』はどんなアルバムになりましたか?
岡P:ジャンルが様々なので、ひとことで言えないですけど。一番印象に残ってるのは、2曲目の「Fireworks」のレコーディングで、全力で二日酔いやったんですよ。その中でもばっちりビートを残せたので、良かったと思います(笑)。苦労の中でも完成した、素晴らしいアルバムだと思います。
──二日酔いは苦労じゃなくて自己責任だと思いますけどね(笑)。
岡P:いや、二日酔いになる原因があったんですよ! Kazuyaが、「バンドのことについ真剣に話をしよう」というので、飲みに行ったんですよ。バンドの話って熱くなるじゃないですか。次の日に「Fireworks」のドラムのレコーディングが入ってたんで、僕は一軒目で帰ろうと思ってたんですよ。でもKazuyaは明日レコーディングがないから、「次行こう!」って。そう言われたら、「よし!」ってなるじゃないですか。
Kazuya:俺のせい?(笑)
──その熱い話って、どんな話したんですか。
岡P:見せ方の、方向性とか。
──それで熱くなって、飲みすぎたと。
岡P:僕は帰ろうとしたんですよ。
Kazuya:いや、けっこう返事早かったで。「もう一軒行こう」「あ、行こか」って(笑)。
岡P:それもロックかなと思って(笑)。
──ロックでごまかしてはいかん(笑)。SHUNYAさんは、アルバムについて?
SHUNYA:僕は5月に加入したんですけど、1月からサポートで参加していて、サポートを始めてすぐ「2週間後にレコーディングです」みたいな感じで、めちゃくちゃ大変やったんですけど。
Kazuya:既存の曲もあるし。
SHUNYA:既存の曲も覚えなあかん、新曲のベースも考えなあかんし。でも完成した時に、今までのサンライズ感を残しながら、自分ぽさも出せたなと思って、「やったった感」がありますね(笑)。
岡P:ベースライン、グルーヴの感じはめっちゃ変わりました、ドラムとしてはほんまに嬉しいです。
▲Ba. SHUNYA
──ベスト・プレーはどの曲ですか。
SHUNYA:えー、どれやろ?
和希:「City」やろ。かっこいい。
SHUNYA:「City」と、「Going Crazy」も気に入っています。
岡P:「Going Crazy」は、僕と和希でアレンジしたんですけど、カオスでした(笑)。SHUNYAはベースラインを考えて、Kazuyaは新曲を作っていて、その間に二人がある程度できた曲をアレンジしていったんですけど、「Going Crazy」の迷走はハンパなかったです。曲自体はみんな大好きで絶対良くなると思ってたんですけど、アレンジの正解が全くわからない。
和希:結局、シンセが入った時に「これだ!」と思った。
岡P:イントロはギターとベースだけですけど、元々ドラムも入っていたんですよ。レコーディング中に、僕がイヤホンの片耳を抜けたままにしていて、イントロが鳴ってるのにドラムを叩かなくて、それを聴いたみんなが「めっちゃかっこいいやん」ということになり。
Kazuya:ドラム無しで行こう!と。そういうことあるんですよ。たまたまエンジニアさんが、音を出すのを忘れてて、それが良かったりとか。
和希:「City」のコーラスとかね。貼るところをミスった。
Kazuya:サビのあとに輪唱があって、そこをズラしちゃったんですよ。パソコンの作業中に。それが、間違っているんですけど、めっちゃ良かったんですよ。そういう良い偶然もあって。
──面白い。和希さんの、アルバムの手応えは。
和希:レコーディングは7か月かかったんですけど、制作期間はもっと長くて、たぶん1年ぐらいやってたんじゃないですかね。ここ1年が詰まったアルバムだなと思います。曲ごとに全然違っていて、「Going Crazy」とか「Song For You」は、僕が入る前からある曲で、それを今一番したい音にリアレンジしたんですけど、メンバーがやりたいことをやれたと思います。Kazuyaが「音は最新の音にしたい」と言い張るので、シンセの音にもこだわりましたし。シンセは基本的にKazuyaが作るんですけど、僕もできたらいいと思って勉強して、最近の海外のポップスを聴いて練習したんで、やれることはやったかなと。今一番良いものができたんじゃないかなと思います。
▲Dr.岡P
──心のリード曲は?
岡P:「Like The Waves」やろ?
和希:「Like The Waves」です(笑)。僕がメロディのないオケだけ持って行って、Kazuyaがメロディを付けて戻ってきたら、むちゃくちゃかっこよくなってるんですよ。「自分の曲がこんなにかっこよく生まれ変わるんだ」と思ったのがこの曲だったので。「City」も、最初のギター・リフをKazuyaに渡して、帰ってきたらすごいお洒落な曲になってた。(Kazuya向かって)ありがとう(笑)。
Kazuya:『Fireworks』というタイトルの通りなんですけど、色とりどりで、華やかなアルバムができたと思っています。今までのサンライズもあるけど、また全然違った色になったと思っているんでお気に入りですね。ここからさらに進化していきたいですけど、それの第一歩かなと思っています。
──アルバムを引っ提げて、ツアーは10月5日の奈良がキックオフで、12月4日の東京がファイナル。
SHUYA:僕、全国ツアーは初めてなので。個人的に初めて行く場所もあるので楽しみです。見たことない景色を見て知らないお客さんに聴かせたいです。ツアーは対バンありで、ファイナルの東京だけワンマンなので。
Kazuya:初ワンマンなので、楽しみです。昔の曲もやろうと思っています。たぶんまだ、(SHUNYAは)曲を覚えてないと思うんですけど。いろいろ織り交ぜてサンライズの集大成を見せたいと思います。
──サンライズに似たバンドってあまりいないでしょう。周りを見渡しても。
Kazuya:そうですね。対バンとか困る時があります。どこらへんが合うんだろうな?と。
──今はどのへんが多いんだろう。
い和希:よく一緒にやるバンドはいないです。いつもジャンルが定まってないんで。でもこの前、Awesome City Clubさんとフレンズさんとかとやらせてもらって近いなと思いました。お客さんの感じも近くて。
Kazuya:あと、BRADIOも。
岡P:ちょっと懐かしさを感じる音楽が共通してると思います。
Kazuya:10代の若い子というよりは、20代後半ぐらいが僕らの歌にハマるみたい。
和希:その年ぐらいになるとヨコノリができるんでしょうね。若いとタテノリになるじゃないですか。
Kazuya:横揺れね。
──横揺れ世代のあなたへ。Sunrise In My Attache Caseをお試しあれ。
Kazuya:でもライブは熱い感じでしてるんで、個人的にはもっと男が来て僕らの曲でガツン!と盛り上がってほしい。今は女の子が多くて男は後ろのほうで控えめに見てるんで、「もっと来いよ!」と言いたいです。
──じゃあ最後に、近未来の、夢、目標、野望をどーんとぶち上げて、締めましょうか。
Kazuya:とりあえず、武道館はやりたいですね。
岡P:そんなこと思ってたんや。
Kazuya:余裕で。その前に、まずはZeppワンマン回れるようになるのが目標です。
──夢はでっかく。和希さんは?
和希:まずはクアトロ・ワンマンですかね。
岡P:ちっちゃくなってるやん(笑)。でかいこと言おうよ。
和希:じゃあ、海でフェスがやりたい。僕は小豆島の出身なので、やっぱり小豆島でしょう。親に見せたいですよね。
──いいなあ。親孝行バンドだ。
和希:僕はサンライズに入る前に「就職する」と言って前のバンドをやめたんですけど、入りたくなったので入れてもらって。親には「あと3年だけ」と言って今年3年目なんですよ。
──あはは。どうするの。
和希:いやー、まだ帰れないです。そのために、まずはクアトロ・ワンマン。
岡P:するしかないな。
──無理やりにでも結果を出さないと。
和希:それをちゃんと地元に返したいので。島には夢を追う人が少ないんですよね。大学に行ってもすぐ帰ってきちゃうんですよ。僕は「バンドをやる。CDを出す」と言って地元を出てCDを出せたんですけど、前のバンドはそこまで売れなかったんで。だから、結果を見せたいですね。「夢は叶うよ」と。…という、いい話をしてみました。
岡P:かっこいい。
Kazuya:いい方向に行ったな。
和希:良かった(笑)。
取材・文●宮本英夫
リリース情報
2019.09.25 RELEASE
GILS-1005 \2,484(税込)
<収録楽曲>
1.Freedom
2.Fireworks
3.Story
4.Like The Waves
5.Going Crazy
6.Reason
7.Song For You
8.Top Of The World
9.City
10.You'll Always Be In My Heart
11.Where I Belong
12.Life Goes On
13.About Time
ライブ・イベント情報
10/5(土)奈良NEVER LAND
w / Lenny Code Fiction / Past Life Thief
10/6(日)神戸 太陽と虎
w / Lenny Code Fiction / Slimcat …and more
10/10(木)横浜F.A.D
w / DURAN / sui sui duck …and more
10/11(金)水戸LIGHT HOUSE
w/ THE SIXTH LIE / See You Smile …and more
10/13(日)千葉LOOK
w / FILTER / Cloque. …and more
10/18(金)札幌SPiCE
w / Freaky Styley …and more
10/20(日)旭川CASINO DRIVE
ゲスト後日発表!!
10/22(火)青森FOR ME
w / Always Summer / Fall in …and more
10/23(水)盛岡 the five morioka
w / Always Summer / Jr.alcohol …and more
10/24(木)仙台MACANA
w / NoisyCell / DANDRESY …and more
10/26(土)郡山#9
w / NoisyCell …and more
10/27(日)京都MUSE
w / MOLE HiLL …and more
11/1(土)岡山IMAGE
w / ISAAC / RED in BLUE …and more
11/2(日)広島CAVE-BE
w / ISAAC …and more
11/9(土)福岡Queblick
w / AIRFLIP / ACCIDENT I LOVED / 20/around
11/10(日)熊本Django
w / AIRFLIP / Attractions …and more
11/12(火)香川DIME
w / LOOKLIKE …and more
11/14(木)金沢vanvan V4
w / SpecialThanks / FAITH / Ace On Dawn / Sunnyday boy,Sunnyday girl.
11/15(金)新潟RIVERST
w / SpecialThanks / FAITH /UNBIRTHDAY / Forgive and Forget
11/22(金)名古屋ell.FITSALL
w / ORESKABAND …and more
11/24(日)大阪VARON
w ゲスト後日発表
12/4(水)渋谷TSUTAYA O-Crest
ONE-MAN LIVE
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