【対談インタビュー】AKI(AXESSORY )×yuya(DOF)、 「良い出会いに」
▲左:AKI(B&Vo/AXESSORY、Sadie)、右:yuya(Vo/Develop One’s Faculties)
BARKS主催イベント<千歌繚乱>初の東名阪ツアーの開催を記念して、全公演に出演するAKI(AXESSORY、Sadie)とyuya(Develop One’s Faculties)の対談インタビューを実施した。
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<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>出演メンバーの中で“楽器を弾きながら歌うスタイルの人と対談をしたい”というyuyaの希望から、今回初の対談が実現。直接話すのは今回の対談が初めてだという2人だが、意気投合する場面も多く、お互いがツアーでの共演を楽しみにしていることがわかった。なお、この対談の後、2人は明け方までお酒を飲みつつさらに親交を深めたとのこと。良い出会いとなった対談の模様をぜひご一読いただきたい。
◆ ◆ ◆
──そもそも、お二人の出会いはいつ頃だったのですか?
yuya:AKIさんと初めてお会いしたのは、今年の3月に池袋EDGEで対バンをさせてもらったときですね。それからしばらくして<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>に出ることが決まって、今回誰と対談したいかって聞かれたときに、どうせなら竿を持って歌うスタイルの人が自分と合致するかなと思ってAKIさんにお願いしたんですけど、この対談を通して交流が深められたらいいなと思ってます。
AKI:こちらこそ、選んでくれて嬉しいです。
──AKIさんは、2017年よりAXESSORYとしてソロ活動を始めました。AXESSORYではベーシスト兼ボーカリストという形を取られていますが、歌おうと思ったきっかけは何だったのでしょう?
AKI:うーん、消去法というか。Sadieとは別にバンドを立ち上げて、自分はこれまでどおりベースを弾くことに専念した方がベーシストとしては良いのかもしれないけど、僕の中ではAXESSORYと名前を付けて活動する事に意味があって。というのも、あくまでSadieの“アクセサリー”であればいいと思ってソロプロジェクトを始めたわけだから、自分のワガママを通すためには、他の誰かに任せるのではなく、自分で歌うしかないかなって。
──なるほど。yuyaさんはAKIさんのステージングを観たことがあるそうですが、実際に観てどう思いましたか?
yuya:対バンのときに初めて歌っているところを観させてもらったんですけど、素敵だなーって思いましたね。最近、ギターを持って歌う人は結構多いと思うんですよ、自分も含めて。俺はギターを持って歌うなら誰にも負ける気はしないって思ってるけど、ベースを持って歌えるかと言われたら、それは無理なんですよね。だから、AKIさんのようにベースを持って歌を歌えるのはすごいと思うし、ヴィジュアル系のシーンでもあまり見ないスタイルだと思いますね。
──でも、yuyaさんもベースを弾けるじゃないですか。それこそ、Develop One’s Faculties(以下、DOF)のレコーディングではご自身で弾いたテイクを使っていますし。
yuya:そうなんですけど、それはベース単体の話じゃないですか。俺にはベースボーカルはできないですね。ギターボーカルより複雑な気がするというか。だから、それをやろうって思うのがすごいなって。
AKI:僕からしたら、ギターであれだけのフレーズを弾きながら歌うというのはすごいなと思いますよ。ベースに関しては何も考えずに弾ける状態にしてから歌うという感じではありますね。
──どちらにせよ、歌いながら弾けるというのはすごいと思います。
yuya:俺、AKIさんとちゃんとお話させてもらうのはこれが初めてなんですけど、さっきおっしゃっていたAXESSORYの由来が素敵だなぁと。もう、それだけでファンになれそうというか。
AKI:ありがとうございます(笑)。それこそ、Sadieが活動休止をしてから時間も経ってきたこともあって、いつになったら活動再開するんだっていう声もファンから上がってはいるけれど、僕の中ではもう一度Sadieとして活動することがAXESSORYの活動の延長上にあるから、ソロでフロントに立つからといって自分のことを無理に変える必要はないかなと思っていて。あまり自分の方向性が逸れてしまうと戻ってこられなくなってしまうしね。だから、自分にしかやれないことをやっているという感じではあるかな。
──yuyaさんもDOFとは別にソロ活動をされていますけど、あくまで個人名での活動なんですよね?
yuya:そうですね、“yuya”という個人名義でやってます。俺にはDevelop One’s Facultiesっていう母体があって、これは俺のライフワークで無くてはならないものなんですよ。ただ、音楽をやっていく上でリフレッシュできる趣味みたいなものが俺にはないなと思って。気付いたら趣味も音楽になっていたんですよね。で、バンドをよりブラッシュアップするためには何が必要かと考えたときに、ライスワーク、すなわちご飯を食べるぐらいに自然なこととしてソロ活動を始めたんです。本格的に活動するというよりかはライスワークと言うだけあって気ままなときにやるという感じなんですけど、DOFという母体を良くするためにやっているというところは根底にありますね。だから、AKIさんのソロ活動とはちょっと考えが違うとは思うんですけど、母体をより良くしたいという基本的な部分では似ているのかもしれません。
──確かに、思いは共通していますね。ちなみに、AKIさんはこれまでにDOFのライブは観たことがありますか?
AKI:まだ無いんですよ。ギターのruiくんのことは前にやっていたバンドのときから知ってはいるんですけど。
yuya:彼、当時はかなり陽気だったみたいですね(笑)。
──DOFは雰囲気のあるバンドですから、なかなか想像しがたいです。
yuya:俺らって、よく雰囲気系とか世界観があるバンドって言われるんですけど、それって結局は何なんですかね。確かに、俺らってキラキラ感は皆無だし、陰か陽かで言ったら陰が強いバンドではあるなと思うんですよ。ただ、自分たちがかっこいいと思った音楽をやっているだけなので、世界観が良いよねっていう一言で片付けられるのが俺は嫌で。それよりかは、シンプルにかっこいいよねって言ってもらえた方が伝わってくるんですけど、AKIさんはその辺どう思いますか?
AKI:言わんとしていることはわかりますよ。ただ、世界観がある人っていうのは、歌詞のワードのセレクトとか独特なものを感じる人なのかな。だから、ギターのフレーズがどうっていうよりかは、歌詞の比重が大きいと思うんです。これは極論だけど、歌っているもの全部がラブソングだったら、それは世界観にはならないだろうし。僕は、自分のプロジェクトに対して世界観があるねとは滅多に言われないんですよ。それはきっと、全ての曲が英詞というのも関係しているのかもしれないけど。
yuya:あぁ、なるほど。ところで、英詞っていうのはご自身で全部書かれているんですか?
AKI:うん、そうだね。
yuya:すげぇ! めっちゃかっこいい。俺、ちょうど英語を習いに行きたいなと思っていたんですよ。で、アビバに行こうかなって考えていたところなんです。
──アビバ?
AKI:アビバはパソコン教室じゃないの。
yuya:間違えた(笑)。
──AKIさんはどのようにして英語を勉強されたんです?
AKI:僕は独学です。学生の頃にホームステイした経験もありますけど。
yuya:そうなんですね。やっぱり、そうやって現地に行って勉強した方が身に付きますよね。
AKI:あとは、好きなバンドの英詞を読むっていうのも、英語を勉強する上では効果的ではあると思います。英語にも流行りの表現はあるので、そうやって向こうの人が今使っているフレーズというのは歌詞を読んで覚えるのもいいかなと。ちなみに僕は日本語から歌詞を書くのでなく、直に英語から書き始めてしまうので。
yuya:そういうやり方なんですね。俺は十代の頃はずっとギターヒーローになりたかったから、ヒーローが集う洋楽ばかり聴いていたんですよ。だからこそ、英語に憧れを持っているというのはありますね。なので、理想を言えば、自分で作る曲にも英詞を取り込みたくて。
AKI:僕で相談に乗れることがあったら、何でも聞いて下さい。
yuya:それはもう、是非。それと、うちのバンドって歌詞がない曲も結構多いんです。
──言われてみると、yuyaさんは曲中でスキャットしていることが多いですよね。それって、このシーンでは珍しいことではありませんか?
yuya:そうなんです。それでDOFを知ってくれたという人もいて。なので、自分にとってもターニングポイントとなっているところではあるんですけど、本当は今まで出してきた曲でスキャットしている部分には英語の歌詞を乗せたかったんです。でも、俺の英語力ではそのとき表現したいことが書けなかったので、それならいっそ、スキャットにしてしまおうと。
──では今後、英語を習得する機会があったら、歌詞の内容に変化が付いてくるかも?
yuya:そういうこともあるかもしれません。AKIさんは自分で曲を作る際、何で英詞にしようと思ったんですか?
AKI:元々、歌詞を書くのに慣れていないということもあって、日本語の歌詞にしてしまうとストレートに気持ちがぶつけにくいんですよね。例えば、「あなたが好きです」って言うよりも「I LOVE YOU」の方が言いやすい。そうやってワンクッション置くことで、割と自分の中で素直になれるというか。僕は曲を作る上であまり比喩表現をしないんだけど、サウンドに思いを全部ぶつけたいとなると、どうしても歌詞はストレートな言い方になってしまうかな。
yuya:そうなんですね。じゃあ、今は英語の方が歌いやすいから歌っているっていう感じですか?
AKI:それはあるね。もちろん、日本語の歌詞は絶対に使わないというわけではないので、今後ライブで観客のみんなに歌ってもらいたい部分とかは、英語より日本語の歌詞にした方が入りやすいのかなとも思っていて。けど、今のところは英詞にこだわって書いていきたい気持ちはあるかな。
──これからの歌詞に要注目ですね。
yuya:そうですね。AKIさんと俺、綺麗に逆転した歌詞になるかもしれません(笑)。
──こうしてお話を聞いていると、お二人が合作して曲を作ったら素敵な作品が出来上がりそうだなと思ってしまったのですが。
AKI:まぁ、間違いなくメロディ担当とシャウト担当には分かれるよね。
yuya:それ、もし実現するのであれば、俺は曲を作るのではなくライブをやりたいです。だって、ギターボーカルとベースボーカルがステージのセンターにいるのって、何だか想像しただけでもかっこよくないですか。
──今後、お二人が共演する際には是非とも。でも、まずは<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>ですね。
yuya:今って、ライブに足を運んでくれる人も少なくなっているじゃないですか。だからこそ、俺はライブに来てくれる1人1人を大事にしたいなって思っているので、やっぱりライブは大切ですよね。
AKI:僕はライブありきなので、どの楽曲もライブのステージをイメージしながら作っているんです。それだけに、誰とライブをするかっていうのはとても重要で。
──それは、共演者やお客さんのことを指していますか?
AKI:そうですね。
yuya:確かに、目の前にお客さんがいなくてもライブは出来るかもしれない。でも、それで成立しているかと聞かれたら、完全な成立はしていないですよね。
AKI:だからこそ、楽曲を通してみんなで一緒に楽しむことが出来たらなと。
yuya:あと、うちのバンドってMCがあまりないんですよ。ワンマンならまだしも、イベントライブともなるとその時間すら惜しいというか。喋りたくなったら喋るんですけど、どちらかというと曲をたくさん演奏していたくて。
AKI:僕もライブ中にMCはないですね。
──それだけに、両者どのようなライブを見せてくれるのか、ますます期待が高まります。
AKI:ツアーはまだもうちょっと先にはなるけど、すごく楽しみですね。あと、この対談を通して、「yuyaくんのことが全て分かった」というほど彼は簡単な人物ではないというのが短い時間の中で理解できたし、これからもっと深く喋りたいなって。
yuya:それはもう、是非。
AKI:まぁ、このツアーをやることになったきっかけは、僕が3月にBARKSのイベント<千歌繚乱>に出演した際、担当者に「地方のファンにも観てもらいたいからツアーをやってみてはどうだろうか」と話を持ちかけたのが事の始まりでもあるので、その責任は取らないといけないなと(笑)。でも、そうやって言ったことにより、こうしてyuyaくんと良い出会いができたのは良かったし、次につながるライブをやらないといけないなって今は思いますね。
yuya:俺もこのツアーすごく楽しみです。ライブはもちろんのこと、ステージを降りたオフの時間も楽しめたらいいなと思います。
取材・文◎水谷エリ
◆ ◆ ◆
AKIとyuyaが出演するBARKS主催イベントツアー<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>は、下記にてチケット発売中。
■チケット一般発売
8月10日(土)12:00〜各公演前日まで
名古屋公演:https://eplus.jp/sf/detail/3015650001-P0030001
大阪公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011420001-P0030001
東京公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011430001-P0030001
日時:2019年10月10日(木)開場 16:30 開演 17:00
出演:AXESSORY / 極東ロマンス / K / JILUKA / Develop One's Faculties / breakin’ holiday
会場:名古屋ell.FITS ALL
料金:【先行チケット】4,000円(整理番号A)【一般チケット】4,200円(整理番号B)【当日券】4,500円※ドリンク代別途
■大阪公演
日時:2019年10月11日(金)開場 16:30 開演 17:00
出演:AXESSORY / 極東ロマンス / K / JILUKA / Develop One's Faculties / breakin’ holiday
会場:大阪RUIDO
料金:【先行チケット】4,000円(整理番号A)【一般チケット】4,200円(整理番号B)【当日券】4,500円※ドリンク代別途
■東京公演
日時:2019年10月22日(火・祝)開場 15:30 開演 16:00
出演:AXESSORY / K / JILUKA / Develop One's Faculties/ defspiral / breakin’ holiday / THE MICRO HEAD 4N'S
会場:高田馬場AREA
料金:【先行チケット】4,200円(整理番号A) 【一般チケット】4,500円(整理番号B)【当日券】4,800円※ドリンク代別途
チケット一般発売
8月10日(土)12:00〜各公演前日まで
名古屋公演:https://eplus.jp/sf/detail/3015650001-P0030001
大阪公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011420001-P0030001
東京公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011430001-P0030001
主催:BARKS(ジャパンミュージックネットワーク株式会社)
制作:rivabook
2019年12月6日(金)心斎橋VARON
2019年12月15日(日)上前津Club Zion
2019年12月20日(金)池袋EDGE
<Develop One's Faculties presents special live「M.S.N」>
2019年12月7日(土)大阪CLAPPER
2019年12月14日(土)名古屋MUSIC FARM
BARKS主催イベント<千歌繚乱>初の東名阪ツアーの開催を記念して、全公演に出演するAKI(AXESSORY、Sadie)とyuya(Develop One’s Faculties)の対談インタビューを実施した。
◆関連画像
<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>出演メンバーの中で“楽器を弾きながら歌うスタイルの人と対談をしたい”というyuyaの希望から、今回初の対談が実現。直接話すのは今回の対談が初めてだという2人だが、意気投合する場面も多く、お互いがツアーでの共演を楽しみにしていることがわかった。なお、この対談の後、2人は明け方までお酒を飲みつつさらに親交を深めたとのこと。良い出会いとなった対談の模様をぜひご一読いただきたい。
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──そもそも、お二人の出会いはいつ頃だったのですか?
yuya:AKIさんと初めてお会いしたのは、今年の3月に池袋EDGEで対バンをさせてもらったときですね。それからしばらくして<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>に出ることが決まって、今回誰と対談したいかって聞かれたときに、どうせなら竿を持って歌うスタイルの人が自分と合致するかなと思ってAKIさんにお願いしたんですけど、この対談を通して交流が深められたらいいなと思ってます。
AKI:こちらこそ、選んでくれて嬉しいです。
──AKIさんは、2017年よりAXESSORYとしてソロ活動を始めました。AXESSORYではベーシスト兼ボーカリストという形を取られていますが、歌おうと思ったきっかけは何だったのでしょう?
AKI:うーん、消去法というか。Sadieとは別にバンドを立ち上げて、自分はこれまでどおりベースを弾くことに専念した方がベーシストとしては良いのかもしれないけど、僕の中ではAXESSORYと名前を付けて活動する事に意味があって。というのも、あくまでSadieの“アクセサリー”であればいいと思ってソロプロジェクトを始めたわけだから、自分のワガママを通すためには、他の誰かに任せるのではなく、自分で歌うしかないかなって。
──なるほど。yuyaさんはAKIさんのステージングを観たことがあるそうですが、実際に観てどう思いましたか?
yuya:対バンのときに初めて歌っているところを観させてもらったんですけど、素敵だなーって思いましたね。最近、ギターを持って歌う人は結構多いと思うんですよ、自分も含めて。俺はギターを持って歌うなら誰にも負ける気はしないって思ってるけど、ベースを持って歌えるかと言われたら、それは無理なんですよね。だから、AKIさんのようにベースを持って歌を歌えるのはすごいと思うし、ヴィジュアル系のシーンでもあまり見ないスタイルだと思いますね。
──でも、yuyaさんもベースを弾けるじゃないですか。それこそ、Develop One’s Faculties(以下、DOF)のレコーディングではご自身で弾いたテイクを使っていますし。
yuya:そうなんですけど、それはベース単体の話じゃないですか。俺にはベースボーカルはできないですね。ギターボーカルより複雑な気がするというか。だから、それをやろうって思うのがすごいなって。
AKI:僕からしたら、ギターであれだけのフレーズを弾きながら歌うというのはすごいなと思いますよ。ベースに関しては何も考えずに弾ける状態にしてから歌うという感じではありますね。
──どちらにせよ、歌いながら弾けるというのはすごいと思います。
yuya:俺、AKIさんとちゃんとお話させてもらうのはこれが初めてなんですけど、さっきおっしゃっていたAXESSORYの由来が素敵だなぁと。もう、それだけでファンになれそうというか。
AKI:ありがとうございます(笑)。それこそ、Sadieが活動休止をしてから時間も経ってきたこともあって、いつになったら活動再開するんだっていう声もファンから上がってはいるけれど、僕の中ではもう一度Sadieとして活動することがAXESSORYの活動の延長上にあるから、ソロでフロントに立つからといって自分のことを無理に変える必要はないかなと思っていて。あまり自分の方向性が逸れてしまうと戻ってこられなくなってしまうしね。だから、自分にしかやれないことをやっているという感じではあるかな。
──yuyaさんもDOFとは別にソロ活動をされていますけど、あくまで個人名での活動なんですよね?
yuya:そうですね、“yuya”という個人名義でやってます。俺にはDevelop One’s Facultiesっていう母体があって、これは俺のライフワークで無くてはならないものなんですよ。ただ、音楽をやっていく上でリフレッシュできる趣味みたいなものが俺にはないなと思って。気付いたら趣味も音楽になっていたんですよね。で、バンドをよりブラッシュアップするためには何が必要かと考えたときに、ライスワーク、すなわちご飯を食べるぐらいに自然なこととしてソロ活動を始めたんです。本格的に活動するというよりかはライスワークと言うだけあって気ままなときにやるという感じなんですけど、DOFという母体を良くするためにやっているというところは根底にありますね。だから、AKIさんのソロ活動とはちょっと考えが違うとは思うんですけど、母体をより良くしたいという基本的な部分では似ているのかもしれません。
──確かに、思いは共通していますね。ちなみに、AKIさんはこれまでにDOFのライブは観たことがありますか?
AKI:まだ無いんですよ。ギターのruiくんのことは前にやっていたバンドのときから知ってはいるんですけど。
yuya:彼、当時はかなり陽気だったみたいですね(笑)。
──DOFは雰囲気のあるバンドですから、なかなか想像しがたいです。
yuya:俺らって、よく雰囲気系とか世界観があるバンドって言われるんですけど、それって結局は何なんですかね。確かに、俺らってキラキラ感は皆無だし、陰か陽かで言ったら陰が強いバンドではあるなと思うんですよ。ただ、自分たちがかっこいいと思った音楽をやっているだけなので、世界観が良いよねっていう一言で片付けられるのが俺は嫌で。それよりかは、シンプルにかっこいいよねって言ってもらえた方が伝わってくるんですけど、AKIさんはその辺どう思いますか?
AKI:言わんとしていることはわかりますよ。ただ、世界観がある人っていうのは、歌詞のワードのセレクトとか独特なものを感じる人なのかな。だから、ギターのフレーズがどうっていうよりかは、歌詞の比重が大きいと思うんです。これは極論だけど、歌っているもの全部がラブソングだったら、それは世界観にはならないだろうし。僕は、自分のプロジェクトに対して世界観があるねとは滅多に言われないんですよ。それはきっと、全ての曲が英詞というのも関係しているのかもしれないけど。
yuya:あぁ、なるほど。ところで、英詞っていうのはご自身で全部書かれているんですか?
AKI:うん、そうだね。
yuya:すげぇ! めっちゃかっこいい。俺、ちょうど英語を習いに行きたいなと思っていたんですよ。で、アビバに行こうかなって考えていたところなんです。
──アビバ?
AKI:アビバはパソコン教室じゃないの。
yuya:間違えた(笑)。
──AKIさんはどのようにして英語を勉強されたんです?
AKI:僕は独学です。学生の頃にホームステイした経験もありますけど。
yuya:そうなんですね。やっぱり、そうやって現地に行って勉強した方が身に付きますよね。
AKI:あとは、好きなバンドの英詞を読むっていうのも、英語を勉強する上では効果的ではあると思います。英語にも流行りの表現はあるので、そうやって向こうの人が今使っているフレーズというのは歌詞を読んで覚えるのもいいかなと。ちなみに僕は日本語から歌詞を書くのでなく、直に英語から書き始めてしまうので。
yuya:そういうやり方なんですね。俺は十代の頃はずっとギターヒーローになりたかったから、ヒーローが集う洋楽ばかり聴いていたんですよ。だからこそ、英語に憧れを持っているというのはありますね。なので、理想を言えば、自分で作る曲にも英詞を取り込みたくて。
AKI:僕で相談に乗れることがあったら、何でも聞いて下さい。
yuya:それはもう、是非。それと、うちのバンドって歌詞がない曲も結構多いんです。
──言われてみると、yuyaさんは曲中でスキャットしていることが多いですよね。それって、このシーンでは珍しいことではありませんか?
yuya:そうなんです。それでDOFを知ってくれたという人もいて。なので、自分にとってもターニングポイントとなっているところではあるんですけど、本当は今まで出してきた曲でスキャットしている部分には英語の歌詞を乗せたかったんです。でも、俺の英語力ではそのとき表現したいことが書けなかったので、それならいっそ、スキャットにしてしまおうと。
──では今後、英語を習得する機会があったら、歌詞の内容に変化が付いてくるかも?
yuya:そういうこともあるかもしれません。AKIさんは自分で曲を作る際、何で英詞にしようと思ったんですか?
AKI:元々、歌詞を書くのに慣れていないということもあって、日本語の歌詞にしてしまうとストレートに気持ちがぶつけにくいんですよね。例えば、「あなたが好きです」って言うよりも「I LOVE YOU」の方が言いやすい。そうやってワンクッション置くことで、割と自分の中で素直になれるというか。僕は曲を作る上であまり比喩表現をしないんだけど、サウンドに思いを全部ぶつけたいとなると、どうしても歌詞はストレートな言い方になってしまうかな。
yuya:そうなんですね。じゃあ、今は英語の方が歌いやすいから歌っているっていう感じですか?
AKI:それはあるね。もちろん、日本語の歌詞は絶対に使わないというわけではないので、今後ライブで観客のみんなに歌ってもらいたい部分とかは、英語より日本語の歌詞にした方が入りやすいのかなとも思っていて。けど、今のところは英詞にこだわって書いていきたい気持ちはあるかな。
──これからの歌詞に要注目ですね。
yuya:そうですね。AKIさんと俺、綺麗に逆転した歌詞になるかもしれません(笑)。
──こうしてお話を聞いていると、お二人が合作して曲を作ったら素敵な作品が出来上がりそうだなと思ってしまったのですが。
AKI:まぁ、間違いなくメロディ担当とシャウト担当には分かれるよね。
yuya:それ、もし実現するのであれば、俺は曲を作るのではなくライブをやりたいです。だって、ギターボーカルとベースボーカルがステージのセンターにいるのって、何だか想像しただけでもかっこよくないですか。
──今後、お二人が共演する際には是非とも。でも、まずは<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>ですね。
yuya:今って、ライブに足を運んでくれる人も少なくなっているじゃないですか。だからこそ、俺はライブに来てくれる1人1人を大事にしたいなって思っているので、やっぱりライブは大切ですよね。
AKI:僕はライブありきなので、どの楽曲もライブのステージをイメージしながら作っているんです。それだけに、誰とライブをするかっていうのはとても重要で。
──それは、共演者やお客さんのことを指していますか?
AKI:そうですね。
yuya:確かに、目の前にお客さんがいなくてもライブは出来るかもしれない。でも、それで成立しているかと聞かれたら、完全な成立はしていないですよね。
AKI:だからこそ、楽曲を通してみんなで一緒に楽しむことが出来たらなと。
yuya:あと、うちのバンドってMCがあまりないんですよ。ワンマンならまだしも、イベントライブともなるとその時間すら惜しいというか。喋りたくなったら喋るんですけど、どちらかというと曲をたくさん演奏していたくて。
AKI:僕もライブ中にMCはないですね。
──それだけに、両者どのようなライブを見せてくれるのか、ますます期待が高まります。
AKI:ツアーはまだもうちょっと先にはなるけど、すごく楽しみですね。あと、この対談を通して、「yuyaくんのことが全て分かった」というほど彼は簡単な人物ではないというのが短い時間の中で理解できたし、これからもっと深く喋りたいなって。
yuya:それはもう、是非。
AKI:まぁ、このツアーをやることになったきっかけは、僕が3月にBARKSのイベント<千歌繚乱>に出演した際、担当者に「地方のファンにも観てもらいたいからツアーをやってみてはどうだろうか」と話を持ちかけたのが事の始まりでもあるので、その責任は取らないといけないなと(笑)。でも、そうやって言ったことにより、こうしてyuyaくんと良い出会いができたのは良かったし、次につながるライブをやらないといけないなって今は思いますね。
yuya:俺もこのツアーすごく楽しみです。ライブはもちろんのこと、ステージを降りたオフの時間も楽しめたらいいなと思います。
取材・文◎水谷エリ
◆ ◆ ◆
AKIとyuyaが出演するBARKS主催イベントツアー<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>は、下記にてチケット発売中。
■チケット一般発売
8月10日(土)12:00〜各公演前日まで
名古屋公演:https://eplus.jp/sf/detail/3015650001-P0030001
大阪公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011420001-P0030001
東京公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011430001-P0030001
<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>
日時:2019年10月10日(木)開場 16:30 開演 17:00
出演:AXESSORY / 極東ロマンス / K / JILUKA / Develop One's Faculties / breakin’ holiday
会場:名古屋ell.FITS ALL
料金:【先行チケット】4,000円(整理番号A)【一般チケット】4,200円(整理番号B)【当日券】4,500円※ドリンク代別途
■大阪公演
日時:2019年10月11日(金)開場 16:30 開演 17:00
出演:AXESSORY / 極東ロマンス / K / JILUKA / Develop One's Faculties / breakin’ holiday
会場:大阪RUIDO
料金:【先行チケット】4,000円(整理番号A)【一般チケット】4,200円(整理番号B)【当日券】4,500円※ドリンク代別途
■東京公演
日時:2019年10月22日(火・祝)開場 15:30 開演 16:00
出演:AXESSORY / K / JILUKA / Develop One's Faculties/ defspiral / breakin’ holiday / THE MICRO HEAD 4N'S
会場:高田馬場AREA
料金:【先行チケット】4,200円(整理番号A) 【一般チケット】4,500円(整理番号B)【当日券】4,800円※ドリンク代別途
チケット一般発売
8月10日(土)12:00〜各公演前日まで
名古屋公演:https://eplus.jp/sf/detail/3015650001-P0030001
大阪公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011420001-P0030001
東京公演:https://eplus.jp/sf/detail/3011430001-P0030001
主催:BARKS(ジャパンミュージックネットワーク株式会社)
制作:rivabook
Develop One's Faculties ワンマンライブ情報
2019年12月6日(金)心斎橋VARON
2019年12月15日(日)上前津Club Zion
2019年12月20日(金)池袋EDGE
<Develop One's Faculties presents special live「M.S.N」>
2019年12月7日(土)大阪CLAPPER
2019年12月14日(土)名古屋MUSIC FARM
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