【ライブレポート】<NKR歌謡祭>でマホト&HIKAKIN結婚式、予測不能な激レア“NKR異種格闘技戦”

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NEO KINDER RECORDSによる一大イベント<NKR歌謡祭>が令和元年の初日、5月1日(水)に豊洲PITで行なわれた。

◆NKR歌謡祭 画像

プロデュースは人気YouTuberで、カイワレハンマーのBEMAとして音楽活動も行なうワタナベマホト(夜公演では影アナも担当)。前日に同じく豊洲PITで開催された<ミノロック4>への対抗意識を燃やす彼が、果たしてどんなエンターテイメントショーを見せてくれるのか。ワクワクする思いを胸に、会場にはたくさんの音楽好きやクリエイターファンが足を運んだ。


▲ Amaryllis Bomb

出演アーティストに共通の顔触れが多いものの<ミノロック4>とは雰囲気がガラッと変わり、<NKR歌謡祭>は構えるサウンドもトラックスタイルでありヒップホップ色強めなのが面白い。パーカッシヴかつアッパーなサウンドとともに“音に合わせて騒ぎまくれ”とアジテートする「Action」をはじめ、重低音とアングラ味の効いたトラックの上で鋭いフロウが飛び交うドープなヒップホップで魅了したAmaryllis Bomb。「時期的に春だよね? だったらこの曲が似合うでしょ」と呼びかけての歌もの「HARUKAZE」(特技のペン回しも曲中に披露!)や作詞・作曲からバックの映像にイラストまでを自ら手がけてクリエイター魂をアピールした「preview」など、イベントのムードを気ままに変えられるimiga。さらに、渋谷ジャパン(おるたなChannel)もエキゾ感のある自虐たっぷりな「自分dis」で“UDEGE”コールを巻き起こし、果敢にラップを投下していく。


▲ imiga


▲ 渋谷ジャパン(おるたなChannel)

一方で、<ミノロック4>に引き続いて「猫サンキュー」の乱れ打ちで昼公演の幕開けを飾った夕闇に誘いし漆黒の天使達。バウンシーかつ煌びやかな「G×3」でフロアを大いに踊らせ、元号が平成から令和に変わったことに触れつつ、「過去も振り返るけど、先に進まなきゃねという曲です」と紹介した「ひとひら」では、明るい性格の裏に潜む繊細な心模様を覗かせたJENNI。5月にリリースする1st EP『THE BEST』にも収録予定で自分が抱く憧れと葛藤を表わした「スーパースター」やファンが待ち望んでいた代表曲「RESTART」などでハイトーンボイスを存分に轟かせ、アーティストのポテンシャルを開花させつつある東海オンエアのとしみつは、<NKR歌謡祭>のポップな役割として抜群に機能していた。


▲ 夕闇に誘いし漆黒の天使達


▲ JENNI


▲ としみつ

このいい流れを受けて、リズミカルに無双モードを呼び込んだアバンティーズ。みんな大好き「アバみ」はなんとquad4sを迎えての7MCバージョン!! 赤い光がステージを染める中、エイジのヴァースは全員で歌われ、「天まで届け!」というBEMAの叫びに胸が熱くならざるを得ない。quad4sも怒涛の高揚感で畳みかけ、ますますドープにNKRスピリッツを示すかのごとく迫り、場内をこれでもかと沸かせてみせた。


▲ アバンティーズ



▲ quad4s+アバンティーズ

そして、手札がありまくりの夜公演は一段とヤバかった。前説的に謎の牧師がステージに現れ、「心の底からNKRのサウンドを味わうことを誓いますか?」などと誓いを促す式典風の演出に始まり、ライヴのところどころに挟まれるイントロダクション映像では、大事な日に寝坊をしてしまったマホトがどこかへ向かってひたすら急ぐシーンが続く。


▲ 小柳(夕闇に誘いし漆黒の天使達)


▲ SGW

でもって、ほぼ1曲ごとに演者が入れ替わり立ち替わりするし、もはや展開は予測不能! 小柳(夕闇に誘いし漆黒の天使達)とSGWが上半身裸で暴れ狂う「World Wild」(“ワイルド過ぎて惚れちゃいそう”の黄色いコールが凄かった)、「UUUMが誇るイケメン三人衆」(渋谷ジャパン談)=渋谷ジャパン+そらちぃ(アバンティーズ)+Tigaによるガチ口説きラップ「オキニオキラ」、96年式シンガーソングライターユニットのおもしろ倶楽部が歌う「メジャーデビュー」(観客をザワつかせるペニー乗りのT)などなど、まさにimiga&YUKON「scramble」のリリックどおり、“NKR異種格闘技戦”が止まらない。


▲ Tiga+そらちぃ+渋谷ジャパン


▲ おもしろ倶楽部

さらに、JENNI+SGW+YUKONで贈るとびっきりのパーティチューン「気分上々」、まさかのMasuo(映像内においてマホトの“一生のお願い”で召喚)+としみつで歌うスウィート&ソウルフルなデュエット「Share My Heart」と、レアな組み合わせの連続! ステージに運び込まれた特大ケーキパネルからアバンティーズの3人が飛び出して「PLAY NEW WORLD」を歌い始める演出にもびっくりだし、そこからまた一転、そらちぃ+SGW+YUKONはローでダークな空気感の中、「洗脳」でオーディエンスをプチャヘンザ状態に誘ってみせる。


▲ SGW+JENNI+YUKON


▲ としみつ+Masuo

さて、映像の方はというと、どうやらマホト(新郎)が結婚式へ急いでいるストーリーらしく、演者(参列者)の衣装がみんなスーツだった理由など、そうしたコンセプトがまるで映画の伏線を回収するようにだんだんわかってくる。そして、ライヴ中盤でマホトがやっと現場に到着。ここで映像は終わり、ステージにマホトと新婦が姿を見せ、バージンロードを凛々しく歩き出すのだけれど、そのウェディングドレスを纏った花嫁がなんとHIKAKINというオチで、もちろん会場は大興奮の渦に!



▲ HIKAKIN+カイワレハンマー

満を持して降臨したスペシャルゲスト、HIKAKINはカイワレハンマーとともに「ちょっと一息」を披露。HIKAKINがビートボックス、BEMAとimigaがラップという、これまた激レアなパフォーマンスで魅了する。その後もしっちゃかめっちゃかのお祭り騒ぎの中、BEMA+YUKONが新曲「RUNAWAY」を聴かせたり、<ミノロック4>では観られなかったBEMA+財部亮治のサマーチューンコラボ「kokomo」、BEMA+みのコンビで届けたコール&レスポンスも楽しいロックナンバー「恋のチンチン電車」があったりと、各クリエイターがお互いの個性を刺激し合い、アグレッシヴなステージをフットワーク軽くノンストップで見せつけてくれた。


▲ 財部亮治+BEMA


▲ BEMA+みの

ダメ押しとして、先月4月21日に30歳の誕生日を迎えた(これは本当!)HIKAKINのためにバースデーケーキまでがサプライズで用意されていたりと、演出・パフォーマンスにおいて縦横無尽のエンターテイナーぶりを見せ、<NKR歌謡祭>史上最高の熱狂を実現させたマホト。最後の最後はすべての演者もステージに揃って、会場の全員が右手を高く掲げ、歓喜の「sprout」でエモすぎる大団円となった。





なお、この日はBEMAとimigaによるヒップホップユニット、カイワレハンマーが2019年夏にエイベックスからメジャーデビューすることも発表され、今後の飛躍がいっそう楽しみに! まずは、ワタナベマホトのYouTubeチャンネルで「grow up cycle」のMVをチェックしてみてほしい。

取材・文:田山雄士
撮影:@_24young_


「第1公演:-LIVE-」セットリスト

〈夕闇に誘いし漆黒の天使達〉
01.猫サンキュー
02.猫サンキュー
03.猫サンキュー

〈Amaryllis Bomb〉
01.BURNING
02.Action
03.TO THE FUTURE
04.DRINK COKE

〈imiga〉
01.HARUKAZE
02.preview
03.limited exe

〈JENNI〉
01.G×3
02.ひとひら
03.夏の音

〈渋谷ジャパン(おるたなChannel)〉
01.自分dis

〈としみつ〉
01.BAKANINARE
02.スーパースター
03.RESTART

〈アバンティーズ〉
01.PLAY NEW WORLD

〈アバンティーズ+quad4s〉
01.アバみ(7本Mic ver)

〈quad4s〉
01.hero
02.SQUAD

「第2公演:-SPECIAL-」セットリスト

01.アイロニカルシンキング(imiga)
02.scramble(imiga/YUKON)
03.World Wild(小柳/SGW)
04.お耳で簡単闇鍋レシピ(imiga/小柳/JENNI)
05.the moment(SGW/財部/YUKON)
06.オキニオキラ(渋谷ジャパン/そらちぃ/Tiga)
07.メジャーデビュー(おもしろ倶楽部)
08.Reverse(JENNI/財部/としみつ)
09.気分上々(JENNI/SGW/YUKON)
10.Share My Heart(Masuo/としみつ)
11.PLAY NEW WORLD(アバンティーズ)
12.洗脳(そらちぃ/SGW/YUKON)
13.ちょっと一息(カイワレハンマー&HIKAKIN)
14.SQUAD(quad4s/JENNI)
15.still full tune(BEMA/YUKON)
16.RUNAWAY(BEMA/YUKON)
17.kokomo(BEMA/財部)
18.恋のチンチン電車(BEMA/みの)
19.sprout(カイワレハンマー&HIKAKIN)


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