【インタビュー】FEVER 333、「君は単なるリスナーじゃない」

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■ フジロックに出演した翌日から、次の日本公演について考えてた

── アルバムに話を戻しますが、タイトルを『ストレングス・イン・ナンバーズ』(数字に宿る力)にした理由は?

ジェイソン「俺は人々に、団結の力を感じて欲しいんだ。君達は一人じゃないんだって知って欲しい。誰も賛成してくれないから、自分の考えや信念や感情は理解されないって孤独を感じている人達に、このアルバムは君達が孤独を感じないためのプラットフォームだと知らせたい。君達もここに入ってるんだって感じて欲しい。俺達は君達の力になりたい。親が子供に自分の身と考えを与えるように、力になりたいんだ。あと、バンド名が数字だから、それをナンバーズにかけてる。コミュニティー、チャリティー、チェンジにフォーカスしているという、このバンドの基盤の考えを示すためにね。俺達は全てのショウ、全ての曲、それから俺達が参加する全てのデモや活動で、この3つのCを届けるようにしてる。だから、そういう意味で333という数字もタイトルに入れたんだ」

── プロデューサーのジョン・フェルドマンとトラヴィス・バーカーとの作業はいかがでしたか? 特に印象に残っていることはありますか?

アリック「これはEPのレコーディングの話だけど、初めてジェイソンの曲を聴いた時のことは忘れられないね。僕がバンドに加入する前に作曲された最初の2曲のレコーディングでは、ジョンが本当に厳しかったんだ。ジェイソンが歌う度に、ジョンが『次はこうして』、『これやってみて』、『もっと怒れ』って言ってて、これは1時間で200テイクぐらいやってるなって思ったんだ」

ジェイソン「やってた」

アリック「僕はそれに興奮したんだよね。それまでのバンドのレコーディングは、すごくコントロールされてて、ノーマルなペースで進んで行くものだったから。でも彼らとのレコーディングは、一緒にやりながら最高のものを引き出そうとするやり方だったんだ。それはこのアルバム制作でもずっと続いていたよ」

ジェイソン「ジョンとトラヴィスとの制作は、本当にインスパイアされる体験なんだ。二人とも明らかに才能があるのに、凄くやる気があって、新しいことを学んで試す野心もあって、だから俺達も新しいことに挑戦できるんだ。彼らは今でも本当に野心的で、その才能だけで満足せずにリスクを冒そうとするんだよ。俺はアートで最も重要なのはリスクをとることだと思ってるから、本当にインスパイアされる経験だった」

── 3月には単独の来日公演が実現しますが、どんなショウを見せてくれますか?

ステファン「前回の僕は、日本でのショウがあんなにクレイジーになるなんて知らなかったから、『まあいつも通りにやろう』って感じだった。出演時間が早かったし、大雨だし、観客が集まるかどうかも分からなかった。でも観客が熱狂するのが見られたから、今回もそうなることを期待してる。最初からフルパワーでステージに上がるよ。靴ひもをしっかり結んでストレッチして、ばっちり備えておくよ!」

アリック「フジロックに出演した翌日から、僕は次の日本公演について考えてたんだよ」

ジェイソン「だよな! 絶対また日本に戻ろう、って俺達は言い合ったんだよ」

アリック「前回は僕がちょっと怪我してたから、次はもっといいショウにするよ」

── 最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。

ジェイソン「君達の文化の中にフィーバー333を招き入れてくれて、ありがとう。そして君達の文化を俺達とシェアしてくれて、ありがとう。このバンドは、アメリカ文化のため、俺達3人だけのためではなく、全ての人達に影響を与えるために音楽をやってる。俺達が何かを変えたい時は、それについて議論して、まず自分から、個人レベルでその変化を始めるんだ。だから、日本のファンの皆にも、君達一人一人が、君達が望む変化を起こす力を持ってるってことを知って欲しい。そして俺達は、そんな君達が存在できる場所、君達自身の力に気づいて、それを強化できる場所を提供したいと思ってる。そして全ての力は、君達にかかっているんだってことを伝え続けていきたい。君達には本当に感謝しているよ」

取材・文◎鈴木美穂


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■アルバム『STRENGTH IN NUMB333RS / ストレングス・イン・ナンバーズ』

M-1 ... / …
M-2 BURN IT / バーン・イット
M-3 ANIMAL / アニマル
M-4 PREY FOR ME/3 / プレイ・フォー・ミー/3
M-5 ONE OF US / ワン・オブ・アス
M-6 INGLEWOOD/3 / イングルウッド/3
M-7 THE INNOCENT / ジ・イノセント
M-8 OUT OF CONTROL/3 / アウト・オブ・コントロール/3
M-9 AM I HERE? / アム・アイ・ヒア?
M-10 COUP D’ETALK / クーデトーク
M-11 Trigger(* BONUS TRACK) / トリガー(* BONUS TRACK)
M-12 Vandals(* BONUS TRACK) / ヴァンダルズ(* BONUS TRACK)

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