coldrain主催<BLARE FEST.2020>、初開催にして“伝説”の名に相応しい2日間

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Photo by ヤマダ マサヒロ

coldrainが主催する音楽フェス<HOSTED BY coldrain BLARE FEST.2020>が、2月1日(土)、2日(日)の2日間、愛知・ポートメッセなごやで開催された。以下、そのオフィシャルレポートをお届けする。

◆<BLARE FEST.2020>画像

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■Day1(2020年2月1日)

coldrain主催のフェス<BLARE FEST.2020>が彼らの地元・名古屋のポートメッセなごやで開催。これはバンドが2010年に立ち上げたライブイベント<BLARE DOWN BARRIERS>を大型フェスとして発展させたものである。2月1日〜2日にわたり、1日2万人×2デイズという日程で敢行され、応募総数はなんと10万人に到達したらしい。

今回は3ステージ制を取っており、レポートは「FIRE STAGE」、「WATER STAGE」を中心にお伝えしたい。別館の「THUNDER STAGE」ではPaledusk、PRAISE、RED ORCA、ANNALYNN、SHANK、VOLUMES、氣志團、Crystal Lakeが熱戦を繰り広げた。では、タイムテーブルの順番通りに「FIRE STAGE」→「WATER STAGE」のサイクルで書き記す。

1日目のトップを飾ったのはROTTENGRAFFTYだ。「遂にこの時が来たぞ!」とN∀OKI(Vo)が雄叫びを上げると、出し惜しみなく名曲「金色グラフティー」で幕を開け、会場を瞬間沸騰させる剛腕ぶり。中盤にはブリブリイケイケの超絶ラウドな最新シングル表題曲「ハレルヤ」を放ち、手加減ゼロの攻撃力を発揮。「THIS WORLD」を挟んだ後、coldrainのカヴァー「The Revelation」まで炸裂。そこにMasato(Vo)も参加して初っ端からクライマックスのごとき盛り上がりを記録した。

それに続けとばかりにCrossfaithもラウド地獄に観客全員を誘う。序盤から「Monolith」の殺傷力に圧倒されながら、この場所で新曲もプレイするサービスぶりで、わかりやすいリフと突き抜ける歌メロはインパクト絶大だった。「これだけ海外バンドが混ざってる(バンド主催の)フェスはない」とKoie(Vo)は語っていたが、まさにCrossfaith、coldrain共にワールドワイドに活動するバンドたちだ。国境の壁も爆音で壊すんだ!というスピリットは今回のラインナップにも表れている。そして、この2バンドが多大な影響を受けたリンキン・パークのカヴァー「Faint」まで飛び出し、再びMasato(Vo)が登場してツインヴォーカルで聴かせるサプライズに観客も大興奮した。

初日の頭2組を観た時点で凄いフェスになると強く確信した後、結成20周年を迎えたサンボマスターも決して負けていない。「愛と平和!」のコール&レスポンスを繰り広げた「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」、キラキラしたピュアなメロディを爆発させた「輝きだして走ってく」など、メンバー3人で搔き鳴らす演奏力は迫力十分である。絶対的なポジティヴィティで観客を明るく照らしていた。

次は2018年にクリーン担当のKyle(Vo)が他界した米ミシガン発のメタルコア・バンド、ウィ・ケイム・アズ・ロマンズ。彼らはCrossfaith、ONE OK ROCKとも対バン経験があり、ツインギター擁する6人編成から繰り広げられるヘヴィネスや浮遊感溢れるシンセの相性が実にいい。昨年発表した新曲「Carry The Weight」、「From The First Note」を織り込み、怒号スクリームとキャッチーな歌メロで観客の心をしっかり掴んでいた。

「俺たちの仲間がフェスをするのでお祝いに来ました! 最後のバンド(coldrain)にバトンを渡すひとコマにはなりたくない。でも華を添えたい、そんな気持ちは初めて……」と渋谷(Vo)は告げ、1対1で向き合う濃密なライブを魅せたのはSUPER BEAVERだ。ラストはcoldrainが好きだと言ってくれた曲と説明し、「愛すべきcoldrainに捧げる!」と言った後に「シアワセ」をプレイ。ありったけの気持ちをすべて注ぎ込んだ歌と演奏を聴きながら、目頭が熱くなるのは抑えられなかった。

「久しぶりの曲をやる、回れ!」と山中(Vo,G)は煽り、ダンサブルな「STARGET」を放つなど、終始お祭り騒ぎの熱狂を生み出したTHE ORAL CIGARETTES。「このステージ(「WATER STAGE」)、ほぼ外タレじゃないですか。こんなメンツ集めるのは凄いなあ」とMCを挟み、「カンタンナコト」では観客同士が肩を組んでヘドバンしたり、最後の「BLACK MEMORY」までフロアを焦がし続けた。

MAN WITH A MISSIONは冒頭曲「Raise your flag」からシンガロングの嵐を吹かせ、百戦錬磨の手腕を遺憾なく発揮。鉄板曲「FLY AGAIN」で会場を束ねた後、「ヤバイフェスニ呼ンデクレテ、アリガトウゴザイマス!」とJean-Ken Johnny(G,Vo,Raps)は感謝の意を述べ、月9ドラマ主題歌となった「Remember Me」も披露。哀切なメロディと美しいコーラスが際立った曲調で歌モノの力を存分にアピールする。

クレイジー過ぎるライブが評判を呼び、3度目の来日にして初の名古屋上陸を果たしたのは米ロセンザルス発のフィーバー333。coldrainも絶賛するバンドの一つで、この日も期待を裏切らない野獣パフォーマンスを叩き付ける。途中、ジェイソン(Vo)は上半身裸になり、モニターの上を飛んだり、機材用ケースに乗ってスケボーのごとく滑ったりとやりたい放題だ。ラスト曲「Hunting Season」に入ると、ジェイソンとステファン(G)はステージ両脇の鉄格子に猿のごとくよじ登り、ステファンに関しては天井近くで上空でギターをブンブン振り回すヤンチャぶりで初見の観客も度肝を抜かれたに違いない。

Photo by Takashi Konuma

Photo by Takashi Konuma

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そして、1日目のトリ前を務めたのはHEY-SMITHだ。「バンドキャリア14年、一番やばいライブするぜ!」と猪狩(G,Vo)は気合いの入った言葉を投げかけ、「Endless Sorrow」でスタート。ヘヴィなリフと突き抜けるホーンの音色で、一瞬にして観客を狂乱の渦に巻き込んでいく。「California」で爽快な歌メロを響かせた後、「名古屋飛ばしって言葉があるけど、今日は世界の中心やな。こんなフェス、世界を見てもない!」、さらに「開催おめでとう! 自分のことのように嬉しい。地元で最高のフェス、本気で感動してます!」と仲間のフェスを心から祝福する猪狩。みんなの記憶の中にこの曲がずっと残りますように、と言った後にプレイした「Summer Breeze」はとりわけエモーショナルだった。

18時38分にSEが流れると、1日目のトリを飾るcoldrainが遂に登場。午前11時からライブ猛者たちのバトンを受け、どんなライブを披露してくれるのか。「全員かかって来い!」とMasato(Vo)は告げ、「REVOLUTION」から鮮やかなスタートダッシュを決める。続く「ENVY」で2万人の観客がジャンプしているではないか。その光景を目の当たりにして、名古屋が本当に世界の中心ではないかと肌で感じた。「気づいたらかっこいいバンドしかいない。日本の音楽がどれだけ凄いのか、日本が一番ロックの最先端、それで組んだフェス!」とMasatoは熱く語り、さらに「毎年やって何が楽しいんだよってスタンスです。2010年に<BLARE DOWN BARRIERS>というイベントを始めて、700人売り切れなかった。10年間で俺らの周りのバンドは何十倍もでかくなった」と付け加え、ラウドロックを掲げてきたおかげで様々なバンドやあなた(リスナー)と繫がれたと力説。その後に聴いたバラード「JANUARY 1ST」におけるMasatoの繊細な歌声はあまりにも美しかった。後半、「MAYDAY」でCrystal LakeのRyo(Vo)、続く「24-7」ではSiMのMAH(Vo)を招いて最高潮の盛り上がりを記録。そのままアンコールに応えると、「The Revelation」においてはCrossfaithのKoie(Vo)とHEY-SMITHのホーン隊3人が加わるスペシャルバージョンで披露。爆音の中で鳴り響くホーンの音色は爽快で、フロアのあちこちでヘドバンやダンスが繰り広げられていた。もう1日目からとんでもない熱狂図を作り上げて1日目は終了した。

Photo by ヤマダ マサヒロ

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