【ライブレポート】中田裕二、「弾き語り」の概念が崩れるような濃厚さ
中田裕二が、2018年12月27日(木)に東京・日本橋三井ホールにて弾き語り公演、<バシの暮れだよ裕二だよ2018:謡うロマン街道日本橋 ひとり忘年会>を行なった。オフィシャルから届いた当日のレポートを掲載する。
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毎年恒例、中田裕二の年忘れ公演。東京の二日目は弾き語りだった。セットリストは特になく、気の向くまま、時には客のリクエストに応じて次々と歌が始まっていく。オリジナル曲が半分、残りは吉幾三「酒よ」やゴダイゴ「ガンダーラ」などの昭和歌謡、またノラ・ジョーンズなど洋楽ヒット曲だ。本人も一人カラオケに近いと笑っていたように、終始リラックスしたムードが続く。
それで二時間のコンサートが成立するかといえば、しっかりするのだ。ただ有名曲を並べても満員のファンが心酔できるのは、歌い手が中田裕二だからに他ならない。彼の声は官能的だと言われる。確かにそうだが、最もシンプルなかたちで届く生の歌声は、ひとつずつの音符に対する装飾・演出が抜群に優れていた。いわゆるビブラート(震え)、フェイク(即興的な外し)、そして何より強烈なのがコブシ。演歌的、民謡的ともいえる音符の転がし方だ。
時代に構わず我が道をいく。歌謡曲に対する強烈な愛情と、突出した血の濃さ。オリジナル曲で魅了するのは当然だが、井上陽水「リバーサイドホテル」や椎名林檎「丸の内サディスティック」など、歌い手の強烈な声質ありきで成立する名曲までを難なく自分色に染めていたのも見事だった。普遍的な有名曲に、特別な魔法をかけて酔わせていく。弾き語り=こじんまり、という概念が崩れるような濃厚さを堪能した。
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【12月27日 セットリスト】
2.恋人はワイン色 (CHAGE and ASKA)
3.酒よ (吉幾三)
4.リバースのカード
5.アンブレラ (椿屋四重奏)
6.ウナ・セラ・ディ東京 (ザ・ピーナッツ)
7.マレダロ
8.恋人よ (五輪真弓)
9.薄紅
10.Don’t know why (Norah Jones)
11.Autumn leaves *スタンダード
12.FUTEKI
13.ランナー *新曲
14.The Christmas Song (Nat King Cole)
15.All of Me (John Legend)
16.トワ (椿屋四重奏)
17.ひかりのまち with 奥野真哉
18.ガンダーラ (ゴダイゴ)
19.ロータス
20.リバーサイド ホテル (井上陽水)
21.悲しい色やね (上田正樹)
22.髪を指で巻く女
23.おてもやん *熊本民謡
24.丸の内サディスティック (椎名林檎)
25.終わらないこの旅を *新曲
26.MIDNIGHT FLYER
中田裕二 年忘れ公演概要
<ナニワの暮れだよ裕二だよ2018>
2018年12月21日(金) 大阪:味園ユニバース
OPEN 18:30 / START 19:00
東京公演 *バンドセット
<バシの暮れだよ裕二だよ2018>
2018年12月26日(水) 東京:日本橋三井ホール
OPEN 18:00 / START 19:00
東京公演 *弾き語りセット
<バシの暮れだよ裕二だよ2018:謡うロマン街道日本橋 ひとり忘年会>
2018年12月27日(木) 東京:日本橋三井ホール
OPEN 18:00 / START 19:00
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