【ライブレポート】FABLED NUMBER、原点回帰のラウドナンバーで観客を圧倒
1stシングルをリリースしたばかりのFABLED NUMBERが、6月22日に東京・下北沢ReGで<1st SINGLE“I Bet My Life (or Death)”release tour ~FABLED NUMBERのメジャー初シングルを盛大にお祝いしまSHOW!!~>の初日公演を行った。
◆FABLED NUMBER ライブ画像
同ツアーは盟友バンドを招き東京・名古屋・大阪で実施されるもので、この日はトップバッターにSWANKY DANK、次いでSHADOWSがゲストとして出演し、タイトル通りリリースに華を添える熱いライブで、チケット完売ですし詰め状態の会場を盛り上げてくれた。
ゲストの2組が生み出してくれた熱気も覚めやらぬ中、ステージの幕が上がり照明で青く染まったステージにメンバーがSEに合わせて登場すると、客席からは歓声とハンドクラップが巻き起こる。いつも通りのN'Taichiによる「トーキョー!始めるぞ!」という掛け声で1曲目「The Lights」がスタート。冒頭からダイブ続出の盛り上がりの中、観客の足が当たりベースのシールドが抜けてしまうアクシデントがあったものの、そんな些細なことはこの楽しさの中ではお構いなしと言ったところか。続く「Don’t let me go」ではタメの効いたブリッジで緩急をつけ、アゲるところで一気に爆発させると客席はツーステの嵐。
観客とのコールアンドレスポンスから始まるライブアレンジを施した「AAO」、かつてはライブのハイライトで演奏されていた初期の代表曲「MOVE」、そして「The night let us dance dance dance」。ゲストのSHADOWSとSWANKY DANKへの感謝の言葉と、観客に向けての「一緒に楽しもう!」というMCを交えながら、あっという間に前半戦が終了。体感的にはまだ10分も経っていないのではないかと思えるほど、観る者を引き込むステージングと演奏は、3月のワンマン時より更にレベルアップしている。
絶妙なシーケンスで曲間を繋ぎながら、後半の1曲目は「トワイライトシティ」。ビートに乗ってキーボード、ギター、パーカッションが順に重なっていく展開の美しさに耳を奪われた後、N'Eitaが振り絞るような声で歌う“壊しても 忘れない 永遠に 時止まれ”という切ない一節に胸がギュっと締め付けられる。続く新曲「Windshield」もイントロと間奏のフレーズが耳に残る心地よいナンバー。シングルのカップリングになっている曲だが、こういった振り幅の広さ、引き出しの多さも彼らの魅力だ。
先日の大阪での地震の話などを交えながら、今この6人でバンド活動を続けていられる事への喜びと感謝を口にした後に“FABLED流EDM”の極みともいえる「Like a Thunder」が演奏されるとホール全体に大合唱が巻き起こる。思い思いのスタイルで身体を揺らす観客の顔は満面の笑みで、この瞬間を謳歌していることが本当によく分かるし、続く「YES」ではモッシュ&ダイブにサビでの大合唱と、ありとあらゆるライブの愉しみ方が目の前で繰り広げられている。それにステージから視線を投げるメンバーも当然笑顔だ。
あっという間に訪れたラストブロックで演奏されたのは、本日の主役でもある「I Bet My Life (or Death)」。FABLED NUMBER史上最もアッパーなラウドナンバーをシングルとしてリリースするバンドの意図は、この日のステージからも十分に汲み取ることが出来た。力強いサビメロ、ラウドなギターと激しいシンセサイザーのフレーズ。それらに身を委ねながらシンガロングする観客。リスナーを徹底的に楽しませる為に生まれたこの曲は、必ずや彼らを次なるステージに引き上げる武器になるであろう。
ラストは「The King」は彼らの代表曲であり、もうひとつの持ち味であるEDM要素を昇華させた究極のダンスチューン。途中N'Eitaが客席にダイブする等、ステージと客席が一体となった盛り上がりの中、本編は終了した。
アンコールではN'TaichiとIkkiの二人だけが登場して「ここをクラブにしていいですか?」と言うMCから、シングルに収められている「夜の鼓動 (The night beat remix)」をDJスタイルで披露。アルバム『ILLUMINATE』に収録されていて、映画『マスタードチョコレート』の主題歌にも起用されたナンバーだが、原曲よりテンポも上がり、より踊ることを意識したクラブ向けのリミックスとなっている。
DJプレイ後半でN'Eitaが登場し生で歌い始めると、残りのメンバーも順次ステージに現れセッティングに着き、最後はN'Eitaが「自分を好きになってくださいね」と観客にメッセージを投げかけてからの「世界は君に鳴り響く」でこの日のステージは幕を閉じた。
アンコールを含め13曲。新旧織り交ぜたセットリストは現時点での“Very Best of FABLED NUMBER”とも呼べるもので、とにかく観客を楽しませることに特化したものであった。新作インタビューの中で「行きたい場所があるから、立ち位置を分かりやすくする」とN'Eitaが語っていたように、バンドの中で何かが大きく変わり始めていることを感じさせてくれるステージであった。
余談だが、このライブの翌日に名古屋で行われた<FREEDOM NAGOYA 2018>に出演した彼らは、朝10時台という出演時間にもかかわらず客席エリアに入りきれない程の観客を集め、圧巻のステージを披露したとのこと。SNS上に書き込まれた「FABLED半端ないって!」「FABLED NUMBER優勝!」といった初見のリスナーを含む観客の熱いコメントからも、今後の彼らのブレイクが期待出来そうだ。
文◎甲斐幹人
撮影◎"TAI_SHOW"
セットリスト
2.Don’t let me go
3.AAO
4.MOVE
5.The night let us dance dance dance
6.トワイライトシティ
7.Windshield
8.Like a Thunder
9.YES
10.I bet my life (or Death)
11.The King
En.1 夜の鼓動 (The night beat remix Ver.)
En.2 世界は君に鳴り響く
ライブ・イベント情報
2018年
6月26日(火)大阪・VILLAGE VANGUARDアメリカ村店
19:00〜ライブスタート
7月10日(火)愛知・VILLAGE VANGUARD名古屋中央店
19:30〜ライブスタート
※観覧自由(特典会参加券をお持ちの方優先でご案内いたします。)
※詳細は:http://www.crownrecord.co.jp/artist/fablednumber/pdf/vv.pdf
<1st SINGLE“I Bet My Life (or Death)”release tour ~FABLED NUMBERのメジャー初シングルを盛大にお祝いしまSHOW!!~>
※終了公演は割愛
7月26日(木)愛知・APOLLO BASE
w/ Xmas Eileen / SWANKY DANK
8月3日(金)大阪・アメリカ村DROP
w/ KNOCK OUT MONKEY
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