カルチャーとしての成熟を感じさせた<ULTRA KOREA 2018>
6月8日(金)より3日間にわたり、韓国で通算7回目となる<ULTRA KOREA>が開催された。
◆<ULTRA KOREA>画像(97枚)
会場となった蚕室(チャムシル)総合運動場 オリンピックスタジアムには、約15万人のダンスミュージックファンが国内外から集結。韓国でも定番となった本イベントは、カルチャーとしての成熟を感じさせた。
会場には今年も4つの特設ステージが設けられ、広大なスタジアムに設置されたMAIN STAGE、屋内のRESISTANCEに加え、<ULTRA KOREA>が誇る巨大なLIVE STAGE、チルアウトをできる砂浜が設置されたMAGIC BEACHと、それぞれのステージが独特の個性を放っていた。また、会場内には“LIVE ART ACTIVATION”としてアートウォールが各所に設置され、フォトスポットとして撮影を楽しむ人も多く音楽と空間に彩りを加えていた。
世界を代表するDJが出演する中、ひときわ特別だったのがZEDDとTHE CHAINSMOKERSの二組。初日に登場したZEDDは改めて彼のヒットナンバーの多さが目立つセットとなった。中盤の「Spectrum」で盛り上がりを作ると、最新のヒット曲「THE MIDDLE」のアカペラ部分ではオーディエンスが熱唱。途中からRemixバージョンに切り替え一気にアッパーチューンに持っていくと畳みかけるように「Clarity」で仕上げにかかり、完全に会場をひとつにまとめあげた。
2日目は小雨が降る場面も見られたが、THE CHAINSMOKERSが登場するタイミングでは雨も上がりスタジアムは最後方までパンパンに。持ち味である、DJだけでなくボーカルとしても魅せる形で「Everybody Hates Me」ではラップも披露。攻撃的なトラップなどもところどころ混ぜながら盛り上げつつ、人気曲「Something Just Like This」や「Closer」がかかると地鳴りがするような大合唱が会場を揺らした。
また、巨大なLIVE STAGEも<ULTRA KOREA>ならではの魅力。運動場に設置されたLIVE STAGEは今回もバンドやHIP HOPのセットが多くのダンスミュージックファンを魅了していた。ZHUのようにキーボード、ギター、トランペットで幻想的に魅せるLIVEや、MODE STEPのようにDJとドラムのシンプルな構成ながらも、会場内でモッシュが起きるほど圧倒的な破壊力で展開するLIVEなど様々なスタイルが見受けられた。EDM、ハウス、テクノ、トラップ、ダブステップからHIP HOPとバリエーションが豊富で、ファンを飽きさせないステージ構成は<ULTRA KOREA>が国民的な人気イベントになったひとつの原動力といえるだろう。
そして地元韓国のアーティスト達の活躍も。韓国HIP HOPシーンで活躍するDOK2やDRUNKEN TIGERなどのラッパー、そしてDJ SODAなどの注目を集めるアーティストが登場。客席は地元ならではの活気が満ち溢れ、グローバルコンテンツである「ULTRA」とローカルのアーティスト達のバランスが見事な融合を遂げたイベントに仕上がっていた。
特にDRUNKEN TIGER WITH YOONMIRAE×BIZZYのライブには度肝を抜かれた。始まる前からかなりの人数がLIVE STAGEに集まり、登場を待ちわびていた。ライブが始まると終始スキルフルなライブ展開を見せ、Yoonmiraeの楽曲「Get it in」で観客全員がサビの部分で飛び跳ねながら一緒に歌う光景は、地元のアーティストならではのファンとの強い結びつきを感じた。
<ULTRA JAPAN 2018>
場所:TOKYO ODAIBA ULTRA PARK(お台場ULTRA JAPAN特設会場/江東区青海)
開演:11:00/終演21:00(予定)
主催:ULTRA JAPAN 2018実行委員会
公式サイト:http://ultrajapan.com
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