レキシが「煮詰まったらすぐ来る」江戸東京博物館再オープンイベントでライブ
レキシが4月7日、東京・江戸東京博物館にてスペシャルライブを行った。
江戸東京博物館では、江戸、東京の歴史をさまざまな視点から展示/紹介している。そんな江戸博が4月1日に再オープンしたことを記念して行われていたイベント『再オープン記念WEEK「EDO→TOKYO VISION」江戸東京の歴史・文化とつながる一週間』に、レキシが出演。スペシャルライブで同館の新たな門出を祝った。
実はレキシこと池田貴史は、「曲づくりで煮詰まったらすぐ来る。俺にとってはパワースポットみたいな場所。何回来ても飽きない。どこ観ても楽しい」と言うほどの江戸博マニア。MCでは、江戸の歴史を地層で解説した模型「地層は語る」がいかに素晴らしいかを熱弁するなど、ガチな愛情を披露している。そんな彼のために、江戸歌舞伎発祥の場所と言われている中村座の原寸大模型の前に特別ステージが用意された。
法螺貝の音色と共に登場したレキシ。高位の武士を思わせる雅な裃を纏ったおなじみのスタイルで、「江戸にちなんだ年貢の曲を歌いま~す」と「年貢 for you」を歌い出す。しかし「唯一の江戸時代の曲を歌ってしまったので、ここからは違う時代の曲でも良いですか?」と平安時代を舞台にした「SHIKIBU」を披露。紫式部の世界観をカラフルなソウルミュージックで表現するのは、後にも先にもレキシただ一人だろう。美しい旋律がド派手な江戸文化を象徴する中村座に映える。平安時代と江戸時代が、平成の時代にここ江戸博で交差した。
ノッてきたレキシはミュージアムショップのスタッフや、スーツを来た主催者たちも「こういうところでさ、スーツで腕組んで観るの怖いからヤメて。振り返ってるけど、あんたらのことやで!」とイジりはじめる。延々と駄話を続けていると「あっ、そろそろ時間がない……。じゃあ江戸と全然関係ない稲作の曲をやりましょうかね」と語り出した。
「稲作といえば弥生時代ですね。縄文時代というのは、土器に付いてた模様から来てるんです。じゃあ、弥生時代の弥生って名前はどこから来てるかというと……」と語ろうとするも、観客から「弥生町」とネタバラシが。話の腰を折られたレキシは「もうアンコールやらない」とおむずかり。「でも、そうなんですよ。東京の文京区にある弥生町で土器が見つかったことで弥生時代という名前になったんですよ。だから次の曲も江戸と全然関係ないわけじゃないんだよ、って話をしたかったのに全然説得力がなくなっちゃったじゃないないか!」とステージで地団駄を踏んだ。
もちろん、次の曲は「狩りから稲作へ」。コールアンドレスポンスの応酬で否が応でも盛り上がるこの曲では、「稲穂」「高床式」といったルーティンはもちろん、「江戸博」「江戸」「EDO」などこの日ならではの即興の掛け合いも盛り込み、感極まったレキシは「地層ありがとう!」と地層の模型への愛をシャウトした。
アドリブを繰り返しすぎたせいか、持ち時間が残り10秒に。しかし「江戸寄りなあの曲やってないよね」と、時間オーバーにも関わらず「きらきら武士」を歌い出す。軽快なピアノフレーズにあわせて「武士」というワードでコールアンドレスポンスをバッチリと決めて、観客とみんなで江戸博の再オープンを祝った。
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