スーパーブルーブラッドムーンの夜 EXO、ライブ映像ノーカットフルバージョン上映会＠ユニカビジョン

2018年1月31日（水）、数多くのアーティストの上映会が開催されていることで注目を集めている東京・西武新宿駅前のユニカビジョンで、「EXO スペシャル上映会」が行われ、寒空の下で集まった多くのファンをライヴ映像の歌とダンスで楽しませた。この夜は、日本で観測できるのが約3年ぶりの皆既月食。デビューティーザーに日食や月食がでてきて何かと以前から日食や月食との関連性を匂わせてきたEXOだけに、神秘的な夜の上映会となった。

2017年末に4度目の最新ワールドツアー日本公演をスタートさせ、この日1月31日（水）に日本での1stアルバム『COUNTDOWN』をリリースしたEXO。アルバムの発売を記念して、1月29日（月）～2月4日（日）まで東京・西武新宿駅前のユニカビジョンにてEXOの特集番組が放映されており、全世界で150万人以上を動員した3rdワールドツアー＜EXO PLANET #3 ‐The EXO’rDIUM＞より、2016年の東京ドーム公演から5曲のライブ映像が「Electric Kiss」のミュージックビデオとともにノーカットフルバージョンで上映されている。この日はアルバムリリース日ということもあり、西武新宿ぺぺ広場にて18時、20時からの2回にわけて約33分間のスペシャル上映会が開催された。


先日1月25日には、TOHOシネマズ渋谷よりLINE LIVEリリース記念特番の公開生収録を行い、その様子をリアルタイムで渋谷スクランブル交差点の巨大ビジョンで生中継するというLINE LIVE史上初の試みも行うと共に、その後、タワーレコード渋谷とEXOのポップアップストアがオープンしている渋谷マルイを訪問するというサプライズで渋谷の街を騒然とさせた彼ら。さらに1月27日、28日にはさいたまスーパーアリーナにてライヴ＜EXO PLANET #4 -The EℓyXiOn- in JAPAN＞を行ったばかりということもあり、上映会場となるユニカビジョンを望む西武新宿駅前ペペ広場には、早くも熱心なファンがスタンバイ。


この日は、ユニカビジョンの上映イベントではお馴染みの高音質サウンドで視聴できるヘッドフォン視聴イベントも行われた。上映会はスマホアプリ「 Another Track 」と連動しており、あらかじめアプリをDLして視聴の準備をしておくことで、上映中にアプリを起動したスマホを画面にかざすだけでスマホに接続したヘッドフォンから、上映中の映像にシンクロした高音質サウンドを聴くことができる（ヘッドフォンを使わず直接ビジョンから流れる音声も楽しめる）。先着100名様限定で高音質サウンドで視聴できるヘッドフォンの無料貸出も実施され、集まった人は開始前からヘッドフォンを受け取り、寒空の下、ビジョンを見上げて上映開始を待ちわびていた。

また、スペシャル上映会のストリーミング生配信も行われ、ユニカビジョン公式サイト及びユニカビジョン公式フェイスブック＆ツイッターからパソコンやスマートフォンで鑑賞することもでき、現場に足を運べなかった人でも楽しめるものとなっていた。さらに、イベント中にアプリ「VISION α」をダウンロードしたスマホをビジョンにかざすことで応募することができ、抽選で「EXO オリジナルポスター」が10名に、「Amazon ギフト券1,000円分」が50名にプレゼントされる企画も実施。スペシャル上映会に相応しいプレゼントに、参加者のほとんどがスマホで応募していたようだ。


18時になり1回目の上映会がスタートすると、ライヴ会場の様子が映し出され、スホ、ベクヒョン、チャンヨル、ディオ、カイ、セフン、シウミン、レイ、チェンの9人が真紅に染まった東京ドームのステージで、ジャケットを翻しながらミディアムテンポのナンバー「Monster」を歌い踊る。その姿は男性グループながら、妖艶さすら感じさせるものだ。続く「Love Me Right ～ romantic universe ～」では、ホワイトの衣装にタイ姿で、センターステージでファンを狂喜させる。ドーム中がペンライトで埋めつくされていた。

ライヴ映像は当日のセットリストの順番ではなく、ランダムに上映された。ペペ広場に集まっているファンのほとんどは、10代から20代くらいの若い女性。グッズを手にライヴ会場にさながらに楽しんでいるファンもいた。「LIGHTSABER」では、幾何学的なデザインのライトでショーアップされたステージとランウェイでダンスを披露するメンバーたち。派手な演出のライヴだけに、大画面での映像は見応えたっぷりだ。メンバー各自が私服的なカジュアル衣装となってヒップホップ的なダンスを魅せる「Coming Over」では、映像に合わせて振り真似を始めるファンも現れた。確かに、思わず体が動くダンサブルな楽曲で寒さを忘れるほどだった。


ライヴはそのままの勢いでメンバーが会場狭しとバラバラになってパフォーマンスする「Drop That」へ。「セイホー！」「ホー！」と会場のお客さんとコール＆レスポンスをするシーンには、ペペ広場のファンも手を上げて盛り上がっていた。ライヴ映像に続いて、1st アルバム『COUNTDOWN』のからの新曲「Electric Kiss」のミュージック・ビデオが上映された。トライバルなリズムのダンス・チューンを、廃墟を舞台とした退廃的なコラージュを中心に映像化したもので、妖しげな世界観が描かれており、ライヴとはまた違ったEXOの魅力が引き出されたMVとなっていると言えるだろう。


20時から始まった2回目のスペシャル上映会には、会社帰りに駆けつけたのであろう人たちも加わり、さらに盛り上がりがヒートアップ。やはりそのほとんどが若い女性のようだが、先ほどよりはグッと大人びた年齢層になっているようだ。中には男性ファンの姿も見受けられ、時間帯によって集まる観客も変わってくるのがユニカビジョン上映会の特色を表していた。上映会が始まってからも、前回よりも賑わっているせいか帰宅途中に通りかかり「何のイベント？」とスタッフに聞きながら画面を興味深げに眺めている人もいた。それにしても、ビジョンの中の「キャー！」という嬌声がすごい。その声を聞いてさらに広場には人が増え、さらに盛り上がる相乗効果ができあがり、上映中もヘッドフォンを求める人が続々と現れた。ユニカビジョンのイベントの中でも稀有なケースの盛り上がりだ。


また、外国人の観客の姿もチラホラ。ライヴをヘッドフォンで聴きながらスマホで自撮りするなど、イベントを満喫していたようだ。後半の見どころ「Coming Over」では、やはり体を揺らして踊っている人も。ライヴ会場と一体化した盛り上がりとなり、前回同様、MVが上映され、2回目のスペシャル上映会は終了した。派手な演出とそれに負けないキレのあるダンス、歌、観客を煽るパフォーマンスは、映像を通しても存分に伝わってくる最高のエンターテイメントショーだった。


そんなスペシャル上映会をペペ広場で楽しんでいた女性2人組に、上映会終了後に話を訊いてみた。彼女たちは上映中、楽しそうに踊ったりとどうやらかなりのEXOファンの様子。聞けば、2014年くらいからのファンだという。この日の映像もDVDを持っており普段から観ているそうだが、「当日も会場にいたんですよ。今日改めて観て、やっぱりカッコイイなって思いました」とのこと。今後のライヴにも予定が合えば行きたいということで、かなり熱心なファンだ。「ヘッドフォンをつけて聴いてたんですけど、すごく臨場感があって実際に会場にいるみたいでしたね」と満足そう。ところで、ヘッドフォンをしたまま踊ってましたよね？「あはははは！めっちゃファンなんで、振りを覚えちゃうんですよ（笑）。ついつい体が動いちゃいました」。ちなみに、2人とも好きなメンバーは「ディオさんです！！」と声を合わせる。さらに「ギョンス大好きだよ！！」と、ディオの本名であるド・ギョンス（都敬秀）で伝えてくれるほどの熱烈ぶりだった。彼女たちにとって、そんなEXOの魅力はどんなところにあるのだろうか？「もう完璧ですね。メンバーごとに超能力が設定されているっていうところから珍しいグループだなって気になりだしてからずっと好きです」「EXOはスタイルも良くて、歌もダンスもすごくて、日本にはいないようなグループなんです」と熱弁。最後にもう一度「ギョンス大好きだよ！！」とメッセージを残してくれた。ディオ（ギョンス）さん見てますか～！？

ユニカビジョンでは、今後も様々な上映会が開催される予定となっている。上映予定のアーティストや上映日時などをユニカビジョンの Web サイトで確認のうえ、気になる上映会があったらぜひ参加してみてほしい。

取材・文：岡本貴之