【ライブレポート】フルカワユタカ、SHELTER 3days二日目「じんわりやっていきます」
フルカワユタカ初となる3days公演が、11月28日(火)から30日(木)まで、東京・下北沢SHELTERにて開催された。各日、テーマとサポートメンバーを変えて行われた3日間は全公演SOLD OUT。もちろんそれぞれのステージも大盛況で、毎日がクライマックスのまま終幕した。
◆フルカワユタカ 画像
<フルカワユタカ SHELTER 3days>のテーマは、初日から「バック・トゥ・ザ・インディーズ」、2日目は「フルカワユタカはこう弾き語った」、最終日は「無限大ダンスタイム’17」。“ビート感の強く速いパンクチューン”目白押しの初日、“しっとり&激しいアコースティックライブ”の2日目、思わず身体が反応する“四つ打ちダンスロック”の最終日、といったメニューがフルカワならではの振り幅の広い音楽性を示す。その3日間の熱狂をお伝えする同レポートは、先ごろ公開した初日レポートに続いて、2日目11月29日の<フルカワユタカ SHELTER 3days「フルカワユタカはこう弾き語った」>へ。
◆ ◆ ◆
「こんばんは、シェルター2日目、ありがとうございます。じんわりやっていきます」とフルカワユタカ。初日の緊張した面持ちとは打って変わって、落ち着いた声で最初の挨拶をして「バスストップ」へ。
「フルカワユタカはこう弾き語った」と題された2日目はアコースティックスタイルでのステージとなる。前半はフルカワ一人での弾き語りで進行し、後にサポートが加わるという展開。パンキッシュを前面に押し出した初日とはまた違う穏やかな表情で歌い上げ、観客もシンプルな音色と歌声にそっと寄り添っていく。
当時と今で受ける自身の歌詞に対する印象の違いを述べ、「当時を乗り越えたからこそ今の自分が作られている」と前向きな気持ちを語りつつ始まった「Crazy」。ユーモア溢れるその内容に客席からは時折笑いも起こり、歌うフルカワも照れくさそうにするという和やかな雰囲気を作り出した須藤寿(髭)作詞のノンフィクション友人“いじり”ソング「DAMN DAMN」。
さらには、独特の世界観で紡ぐバラード「真夜中のアイソレーション」。次作アルバムでの“押し曲”だと宣言した「僕はこう語った」。「アコースティックだといつものことだけど、今日は特に歌詞の間違いが多いから、一曲サービス」と言って披露されたハナレグミの「家族の風景」などなど。丁寧で、それでいて力強く響くその声に心地よい時間が過ぎていく。
ライブは中盤から鍵盤とパーカッションを入れた3人編成へ。1曲目はソロ始動となった渋谷QUATTRO 3daysで会場限定発売されたアルバム『too young to die』からミディアムバラードナンバー「雨が止んだら」というレアな選曲。実はこの日初めて3人揃って音を出したそうだが、そうは思えないほど息の合った演奏に会場の期待値が高まる。
「It’s my life」「Jamaica Song」では手拍子やシンガロングも自然と沸き起こり、その後、ジャズ/フュージョンのような展開をみせた「lovers soca」「next to you」「lime light」でのメルテン(岸本亮)とフルカワのピアノソロvsアコギソロは圧巻。そこから流れ込んだファンキーでポップなリアレンジの「MIRACLE」で会場を一つにまとめあげると3人の演奏が終了した。
本編最後の「farewell」では岸本が残り、フルカワ自身はギターも演奏しないというピアノ&ボーカルだけのシンプルなアレンジ。伸びのあるファルセットを交えた誠実な歌声が歌詞とともにストレートに届く。
「突っ走ります。休まずに活動していきます」と、アンコールは今後の活動へ意思を表明した後、力強く歌いこんだ「Anthem」。ラストはアルバムのプロデューサーでもあるTGMXが飛び入りし、予定外だった「transient happiness」のおまけ付きで、この日の宴は幕を閉じた。
1人による弾き語りをはじめ、2人編成、3人編成と様々なアコースティックセットではあったが、その真ん中に歌を置いて説得力のあるライブをみせてくれた2日目。新しい発見もあり、フルカワにとってもファンにとっても充実した夜だったのではないだろうか。ライブハウスはもちろんだが、スタイルの違う会場でもこのアコースティックセットは映える。次回の開催を期待したい。
取材・文◎寺島智子
撮影◎Nozomi Nakajo/小野瀬 隆佑
■<「フルカワユタカ SHELTER 3days「フルカワユタカはこう弾き語った」>2017年11月29日(水)@東京・下北沢SHELTER
02.fairy tale
03.Crazy
04.DAMN DAMN
05.can’t stop me
06.雪が降る街
07.真夜中のアイソレーション
08.僕はこう語った
09.Me,dogs & mother Mary
10.家族の風景
11.雨がやんだら
12.It’s my life
13.Jamaica Song
14.lovers soca
15.next to you
16.lime light
17.MIRACLE
18.farewell
encore
19.Anthem
20.Transient Happiness
▼Support Member
Piano: 岸本亮 (fox capture plan, JABBERLOOP)
Percussion: 神林祥太
■<フルカワユタカ presents「5×20」>
開場13:15 開演14:00
▼出演 フルカワユタカ and many bands & musicians
ACIDMAN / ART-SCHOOL / Keishi Tanaka / the band apart / FRONTIER BACKYARD / Base Ball Bear / ホリエアツシ (ストレイテナー, net) / 夜の本気ダンス / LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS (※50音順・敬称略)
▼チケット
スタンディング 4,800円(税込)
※「スタンディング」「整理番号付」「ドリンク代別途徴収」
※3歳以上要チケット
一般発売:2017年11月25日(土)
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888 (weekday12:00~19:00) http://www.diskgarage.com/
【プレイガイド】
・e+ http://eplus.jp/furukawayutaka18/
・ローソンチケット http://l-tike.com/ 0570-084-003 Lコード:72823
・チケットぴあ http://pia.jp/t/ 0570-02-9999 Pコード:346-255
■アルバム『Yesterday Today Tomorrow』
NIW137 3,000円(+税)
01. revelation
02. シューティングゲーム
03. busted
04. 僕はこう語った
05. days goes by
06. デイジー
07. DAMN DAMN
08. nothin' without you
09. バスストップ
10. no boy no cry
プロデュース:TGMX(FRONTIER BACKYARD)
▼ゲストヴォーカル
M1:LOW IQ 01
M5:UCARY & THE VALENTINE
M8:米田貴紀(夜の本気ダンス)
M9:荒井岳史(the band apart)
▼作詞
M7:須藤寿 (髭)
【アルバム特典】
▼オフィシャルサイト特典
フルカワユタカ 描き下ろし年賀ポストカード(新年コメント&サイン付) / ギターピック
▼タワーレコード特典
2017/02/10 渋谷WWW X ライブ映像 2曲入り DVDR(収録曲: transient happiness / beat addiction)
▼disk union特典
2017/02/10 渋谷WWW X ライブ映像 2曲入り DVDR(収録曲: サバク / I don't wanna dance)
■全国ツアー<フルカワユタカ presents 『yesterday today tomorrow TOUR』>
2018年1月14日(日) 大阪府 Shangri-La
2018年2月11日(日・祝) 静岡県 Shizuoka UMBER
2018年3月17日(土) 岡山県 岡山ペパーランド
2018年3月18日(日) 福岡県 INSA
2018年3月21日(水・祝) 宮城県 enn 3rd
■<yesterday today tomorrow TOUR extra>
2018年2月18日(日) 福島県 Player’s Cafe
2018年2月25日(日) 北海道 musica hall cafe
2018年3月10日(土) 京都府 SOLE CAFE
2018年3月11日(日) 石川県 もっきりや
w/荒井岳史 (the band apart)
▼チケット
3,300円 (+1ドリンク代別)
全自由/整理番号付
一般発売:1月13日(土)予定
【オフィシャルサイト最速先行受付】
受付URL: http://eplus.jp/yttex-hp/
受付期間: 12月13日(水)12:00 ~ 26日(火)23:59
関連サイト
◆フルカワユタカ オフィシャルサイト
◆フルカワユタカ オフィシャルTwitter
◆フルカワユタカ オフィシャルFacebook
◆フルカワユタカ オフィシャルInstagram
◆【連載】フルカワユタカはこう語った
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