鍵盤男子、世界初“回転するステージ”で超絶技巧のピアノ連弾
あらゆる音楽をピアノで表現する未来型鍵盤デュオ“鍵盤男子”(けんばんだんし)が、11月29日に発売したメジャーデビュー・アルバム『The future of piano』を引っ提げ、11月30日にクラブexにてリリース記念コンサートを開催した。
◆鍵盤男子 ライブ画像
コンサートは昼・夜の二部制で、ファーストステージを「THE HISTORY ザ・ヒストリー」、セカンドステージを「THE FUTURE ザ・フューチャー」と題し、これまでの活動の集大成と、これからの未来に向かう鍵盤男子、それぞれの表情を凝縮したこのタイミングならではの構成でパフォーマンスした。
今夜の目玉のひとつとして、回転する円形のステージ上で超絶技巧の連弾を披露したふたりであったが、クラシックのピアノアーティストとしての実施はこれが世界初だという。アップテンポの曲では早めの回転、ミディアムテンポの曲ではオルゴールのように静かに回転するステージでファンタジーな空間を演出した。
また、鍵盤男子のメジャーデビューを祝福する先輩アーテイストからのビデオレターが会場に映し出され、本人、ファンともにこれまでの歴史と未来に思いを馳せる一幕もみられた。セカンドステージに登場したのは、公私ともに親交の厚い作曲家・ピアニストの新垣隆からのメッセージであった。「イケメンでピアノがうまいのはズルい」という淡々としたコメントが読み上げられると、会場にはどっと笑いが起きた。
ファーストステージで見せた正統派・アカデミックなクラシックピアノの演奏とは対極に、セカンドステージではニューアルバム『The future of piano』から全曲を演奏。彼らにとって初の試みでもある電子音との同期、UKロックのカヴァー、タオル廻しを交えた観客への煽りなども取り入れ、バラエティに富んだステージを全力で届けた。
“目が廻るほど”刺激的な鍵盤男子が描くピアノの未来に、今後も注目したい。
撮影:森久
【セットリスト】
2017年11月30日(木) @クラブex
■ファーストステージ 「THE HISTORY ザ・ヒストリー」 開場:14:00/開演:14:30
■セカンドステージ 「THE FUTURE ザ・フューチャー」 開場:18:00/開演:18:30
[1部]
M-01 ラプソディインブルー
M-02 エンターテイナー
M-03 仮面舞踏会
M-04 死の舞踏
M-05 白鳥
M-06 ボレロ
M-07 運命
M-08 プレリュード
M-09 PIANISM -drive-
M-10 前前前世
M-11 千本桜
M-12 カルメンファンタジー
EN-1 YAMA-YURI
EN-2 剣の舞
[2部]
M-01 The future of piano
M-02 Power toccata
M-03 bolero
M-04 pink elephant
M-05 voices
M-06 アンパンマンのマーチ
M-07 言わなきゃよかった
M-08 don't look back in anger
M-09 creep
M-10 viva la vida
M-11 pomp and sircumstance
M-12 spiral switch
EN-1 sad smile
EN-2 The future of piano
鍵盤男子(けんばんだんし)プロフィール
あらゆるジャンルの音楽を自在に表現する作曲家、中村匡宏(なかむらくにひろ)。
新しい時代の到来を告げる“作曲家とピアニスト”のふたりが新感覚ピアノ・デュオ鍵盤男子を結成。
超絶技巧を駆使した高速連弾や観客と一体となるコンサートが人気を呼び、今、クラシックホールを中心に女性層から圧倒的な支持を得ている。
2014年、アルバム『Bon Voyage』をリリースし、初めての全国ツアーを行う。現在は「ピアニズム」という新しいコンセプトを提唱し内外の著名人からの賞賛の声も多く、ストラヴィンスキーの「春の祭典」のパフォーマンスはフランスを代表するピアニスト、フィリップ・ジュジアーノ氏に激賞された。
大井健のソロ活動と中村匡宏の1年間の留学期間を経て、2015年12月に「TOKYOピアニズム宣言」を発表し再始動。Eテレ「ムジカ・ピッコリーノ」、テレビ朝日「関ジャニ∞の仕分け」、ファッション雑誌「リンネル」、音楽雑誌「月刊ピアノ」「The Pianoman 1,2,3 -鍵盤紳士たちの音-」などメディア・雑誌等にも多数出演している。
アルバム『The future of piano』
WPCS-13739 / 価格:2,800(本体+税)
<収録楽曲>
M1.The future of piano
M2.power toccata
M3.bolero(ラヴェル作曲) ※
M4.言わなきゃよかった、なんてちっとも思ってないくせに・・・
M5.sad smile
M6.don’t look back in anger (オリジナルアーティスト:OASIS) ※
M7.pink elephant
M8.pomp and circumstance(エルガー作曲 / 威風堂々) ※
M9.creep (オリジナルアーティスト:RADIOHEAD) ※
M10.viva la vida (オリジナルアーティスト:Coldplay ) ※
M11.spiral switch
※=カヴァー