【詳細ライブレポート】D-LITE（from BIGBANG）、ブランクの後も＜DなSHOW＞を続けたい

BIGBANGのD-LITEが8月11日（金）千葉県 舞浜アンフィシアターを皮切りに、トーク＆ライブ全国ソロホールツアー＜DなSHOW Vol.1＞を開催した。

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このツアーは先日10月31日（金）神戸国際会館こくさいホールにて日本国内での公演が終了、2018年1月6日（土）、7日（日）にハワイにてツアーファイナル公演＜DなSHOW Vol.1 THE FINAL in HAWAII＞が開催される。BARKSではこのツアーのうち、10月25日（水）中野サンプラザで行われた公演の模様をレポートする。

このホールツアーは、D-LITEがソロ活動の集大成として臨んだドームツアー＜D-LITE JAPAN DOME TOUR 2017 ～D-Day～＞が大盛況のうちに幕を閉じたことを受け「支え続けてくれるファンへより近い距離で感謝の気持ちを伝えたい」という本人たっての希望から開催が決定したもの。公演はまさにその言葉通りのものだった。


D-LITE はBIGBANGとしても、ソロとしても、ドームクラスの会場で何十万人を魅了するアーティストだということは周知の事実なのだが、 ＜DなSHOW＞では一瞬そのことを忘れてしまうほどD-LITEとの距離が近い。最前列にいれば手が触れられそうという物理的な近さもあるのだが、何というか、心の距離が近いのを感じられたのだ。ファンひとりひとりと目を合せて語りかける仕草もそう、ファンを笑わせてくれるトーク力もそう、D-LITEにしかない魅力がたっぷりだ。＜DなSHOW＞に来ればD-LITEのことを身近に感じられるといっても過言ではない。一大アーティストでありながらも常にファンのそばにいたいという、D-LITEの思いや人柄を感じられる特別なショー、それが＜DなSHOW＞なのだと思う。

公演のスタートも「僕のディーなショーにようこそ。水曜日、一週間で一番ツラい日に遊びに来てくれてありがとうございます（笑）」というフランクな言葉から。アーティストというより、ひとりの人間D-LITEとしての素の要素が強いように思う。ドームなどの大きな会場であってもD-LITEはにこやかにファンとコミュニケーションをとっていると思っていたが、今回の公演ではそれが何倍にもなって感じられる。二階のファンにも「見えています」と言ったり、後ろのファンに「危ないよ」と声を掛けるなど、気遣いもこまやか。司会などはおらず、D-LITEはひとりでトークを進めていく。


「（用事とかがあったら）途中で帰ってもらっても大丈夫です。なぜならコレ（手でお金のポーズ）はもうもらっているから。」というジョークも飛びだす軽快なオープニングトークのあとは、「本日のトーク」コーナー。スクリーンに表示された2つの質問のうち“どちらの答えを聴きたいか”を、ファンは入場時に渡された裏表が2色に色分けされた紙製のパネルをあげて表明、多数決によって決定する。D-LITEは質問に答えつつ、合間にファンのリクエストに応え歌ったり、BIGBANGのメンバーのひとりひとりのモノマネをするなどしっかりファンサービスを行う。

「緊急事態に何を持っていく？」という質問ではいい答えが思い浮かばずファンにマイクを向け一対一で話す場面まであった。自身のソロ曲で一番好きなのは「歌うたいのバラッド」、BIGBANGのメンバーと無人島に行くなら自分が末っ子にならないからV.I.がいいということなどが明かされていく。手を挙げたファンを指名して、そのファンの質問に応えるというサービスまであった。しかもどのトークも本当におもしろい。間の取り方も言葉選びも最高にセンスが良く、それに加えファンのことを思う優しい目線も感じられてどんどんD-LITEの魅力にはまっていってしまう。たまに日本語を間違えるのもご愛嬌。トークコーナーを楽しんだあとは、日本で言う「あっち向いてホイ」のようなゲーム「でぃらでぃらD」を行う。バンドメンバーとファンから選ばれた3名とD-LITEがゲームで勝敗を競うのだが、ギリギリの接戦が繰り広げられる様子はバラエティ番組も顔負け。


トークとゲームでしっかり笑わせてもらったところでしばしの休憩を挟み、今度は＜DなSHOW＞のメインディッシュ、ライブコーナー。ギャグも変顔もたっぷりのトーク＆ゲームコーナーとは打って変わって、D-LITEはアーティストの姿に様変わり。一曲目には、韓国で“大切な日”という意味で使われている言葉を冠した「D-Day」を選曲。今日の温かで楽しい雰囲気にぴったりの楽曲だ。「VENUS」を華やかに歌い上げたあとは「（ライブは）一番幸せな瞬間。歌手になって良かった瞬間。やっぱり一番楽しいのはみんなで歌ったり踊ったりする一体感」と語る。

先行配信限定EP『でぃらいと 2』より新曲「あ・ぜ・ちょ！」と「違う、そうじゃない」の2曲も披露された。「あ・ぜ・ちょ！」とはサビの歌詞“あなたのぜんぶをさあちょうだい”から。その歌詞通り、腰使いもセクシーに歌いあげるD-LITE。「違う、そうじゃない」では男らしい太いファルセットも聴かせる。やはり抜群の歌唱力だ。先ほどまでの親しみやすい姿とは異なるD-LITEの姿に驚きつつも心奪われていく。そしてただ単に歌が上手いだけではないのもD-LITEの魅力。ラスト二曲「古い日記」「ナルバスキン（Look at me, Gwisun）」では表現力たっぷりに会場を盛り上げた。


D-LITEはライブ中、「みなさんよく知っていると思いますが、（BIGBANGの）残りメンバーの活動が終わったら長いブランクができるかもしれないです。でもそれがBIGBANGとして再スタートさせるには一番いいと思っています。だから一回一回が大切。」と述べた。そして今回のホールツアー＜DなSHOW Vol.1＞に“Vol.1”と付いていることについて「みなさんと共感しながら近い距離で楽しめる企画を作ってみよう。評判が良かったら続けていきたいなと思って付けた」と理由を明かした。また、「みなさんを喜ばせる目標しかない。」とも。

＜DなSHOW＞が今後開催されるとしても、ブランクの後になるという。だが、その後にまた＜DなSHOW＞ができることをD-LITE自身も楽しみにしているとのこと。「みなさんのおかげで感謝の気持ちをもって毎日毎日幸せな日々を作れます。」というD-LITEの姿には、これから彼らが迎えるブランクのことを思い胸がぎゅっとしてしまう。ただ「現実的にVol.30までやりたい。みなさんもVol.30までこれるよう、体だけしっかりしておいてくれたら喜び、幸せはこっちに任せてください！」と明るく宣言もしてくれた。D-LITE自身の魅力がたっぷり詰まった＜DなSHOW＞、ぜひVol.2、Vol.3とずっと続いていくことを待っていたい。なお、＜DなSHOW Vol.1＞のファイナル公演は、1月6日（土）と7日（日）の2日間、HAWAII THEATERにて開催される。

取材・文◎服部容子（BARKS）





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