【レポート】くるり、<RISING SUN ROCK FESTIVAL>で「お空が明けてまいりました」
<RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZO>が8月11日および12日の2日間にわたり、石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージにて開催された。19回目にして初の連休開催となった同フェスは9年ぶりに入場券が全てSOLD OUTし、2日間計72,000人のEZO ROCKERが全国各地から集結。8月13日昼12時をもって2泊3日全50時間の開催期間を終了した。
◆くるり 画像
くるりの登場は、半分以上のステージが全アクトの出演を終え、静まり返った8月12日(土)27時30分(13日午前3時30分)。2日間に渡って開催されてきた<RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZO>のクロージングアクトを務めるくるりが、SUN STAGEに姿を現した。
ゆるりとステージに登場した3人とサポートメンバーたちによって演奏された1曲目は「鹿児島おはら節」だ。北の大地のロックフェスティバルで、この曲を最初に持ってくるあたりがなんともくるりらしくて、思わずニヤリとしてしまう。
2016年9月に結成20周年を迎え、ベストアルバムや過去を振り返るライヴを行なっていた彼らは、このステージでも「虹」「WORLD’S END SUPERNOVA」「ばらの花」と懐かしいナンバーを立て続けに披露していく。さらに2016年に再現ライヴが行われたアルバム『アンテナ』の収録曲もこれに続いた。サポートを含めた6人編成でのバンドアンサンブルが美しく激しく絡み合い、空気を震わせる。
「お空が明けてまいりました」──岸田繁
という言葉を受けて空を見上げると、たしかに雲に覆われながらもずいぶんと明るくなってきた。「ライジングサンだから、この曲やろうと思って」と奏でられたのは「太陽のブルース」だ。時に笑うように、時に叫ぶように、時に踊るようなボーカル。“太陽は言った 今日までの日々は永遠じゃなくて そう 一瞬だったさ”というフレーズに、バンドを20年間続けてきた重みが滲むようだ。
間もなく5時を迎えようとする頃、辺りはすっかり明るくなり、空一面に白い雲が。1日目の夜中から降り続いた雨は止んだが、念願の朝陽を望むことは難しいようだ。音楽のお祭りが終わり、日常が近づいてきた。「働けよって歌です」と冗談っぽく岸田が笑い、「Liberty&Gravity」で本編が締めくくられた。
鳴り止まない拍手に「1曲だけ」と演奏されたアンコールの「ロックンロール」。そこには20年のキャリアをいい意味で感じさせない瑞々しさがあった。ここには音楽好きしかいない。鳴っている音と瞬間を思い切り楽しむだけ。2日間の終わりに、こういう音が聴けるとは胸が熱くなる。
メンバーが去った後、2018年の<RISING SUN ROCK FESTIVAL>開催が発表された。20回目となる<RISING SUN ROCK FESTIVAL>は2018年8月10日(金)および11日(土・祝)に開催される予定だ。
(C)RISING SUN ROCK FESTIVAL
撮影◎釘野孝宏
■<RISING SUN ROCK FESTIVAL 2018 in EZO>
【RSR2017入場者数】
2017/8/11(金) 36,000人
2017/8/12(土) 36,000人
TOTAL 72,000人
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