【速レポ】<京都大作戦2017>、WANIMA「日本で一番、10-FEETが好き」
氣志團の綾小路 翔團長が予言したとおり、メシから戻ったみんなも加わって、超が付くほどの満タンになった客席エリア。そこにアナウンスが鳴り響くと、大歓声とハンドクラップが次なるバンドを迎えた。
◆WANIMA 画像
そのバンドとはWANIMA。メンバーは結成以前より<京都大作戦>にお客さんとして参加。当時、思う通りにいかない音楽活動や、目の前で多くのバンドが盛り上がるのを見て、ただただ悔しさでいっぱいになったという数年前の7月。といいながら、<京都大作戦>で10-FEETのライブ中に女の子とお知り合いになったというメンバーもいるそうだ。つまり公私共に育て上げられた場所が<京都大作戦>。メンバーにとってなくてはならない場所だ。
大ジャンプを決めながら袖から飛び出たのはKENTA、変顔もしながら煽るのはFUJI。今年のサブタイトルを地でいくように、はしゃぎ回る2人。対して、KO-SHINは会釈をして、すぐに機材の最終チェックに余念がない。さすが元・自衛官。迷彩のアンプに迷彩服姿も決まっているが、緑色の髪の毛だけはどうあがいても絶対にカモフラージュ不能だろう。そのKO-SHINがコードをストロークすると、KENTAが歌い出した。
「10-FEETとみんなと大作戦に会いに来たよ〜。日本で一番、大作戦と10-FEETが好きなWANIMAです。京都! <京都大作戦2017~心の10電!10執念!10横無尽にはしゃぎな祭!>~WANIMA!」
そうKENTAが叫ぶと、オーディエンスは「開催しま〜す!」と答えた。相性ピッタリ、呼吸もピッタリ。KENTAがベースフレーズで扇動しながら「BIG UP」が始まれば、グラウンドではスカとレゲエに合わせてステップを踏み、客席エリア前方ではクラウドサーフも起こる。さらに太陽が丘全体から共に歌う声が上がり続ける。続く「Hey Lady」もイントロから大合唱だ。それでもKENTAは「全員で、もっともっと!」とか「大作戦、騒げー!」と笑顔で煽る。
曲が終わった直後だった。「日本で一番、10-FEETが好き」とKO-SHIN。その一言から始まったのは10-FEETのカバー「VIBES BY VIBES」だ。KO-SHINの言葉に嘘はない。好き過ぎてTAKUMAと同じようにアンプをカスタムし、同じような音を出したいと相談する相手もTAKUMA。それに応えて、「これを使ってみて」と自分のギターを誕生日にプレゼントしたのもTAKUMA。今、この源氏ノ舞台でKO-SHINが鳴らすのは、もちろんTAKUMAからいただいたエクスプローラーだ。思いっきり笑顔で弾くところにも、好きっぷりが現れている。
曲の途中だった、KO-SHINのレスポールを手に飛び出してきたのはTAKUMA。3人の喜びようといったらハンパじゃない。TAKUMAは3人とそれぞれハイタッチも。いろんな相思相愛が生まれるのが、これぞ<京都大作戦>である。
この後も次から次へとキラーチューンの連発で、ライブ序盤の盛り上がりは何十倍にも膨れ上がっていた。曲に合わせて激しく騒ぐだけじゃなく、一緒に歌いながら自然に生まれる温かい一体感もそこにあった。歌いながら目をうるませているファンもいた。
「KO-SHIN、FUJI、KENTA、WANIMAでーす! 元気しとるー! 去年に引き続き大作戦に出てます。1年長かったー」
短いMCにも関わらず、もう時間はない。1年は確かに長いが、持ち時間35分は短いのだ。ラストナンバーは、ポジティブの塊でもあるWANIMAからのメッセージソング「ともに」。自然に起こる歌声がついには大合唱となって響いていく。それは感動的な場面だが、しかし、曲の終了直後にKENTAが声を上げた。
「アンコール! アンコール!」
それに煽られて客席からもアンコールが巻き起こり、本当のラストの「やってみよう」へ。<京都大作戦>で10-FEET以外でアンコールをやった初めてのバンドかも。数年前に抱いた憧れや夢を形にした今も、やっぱり京都大作戦ではハシャがずにはいられない3人。それこそが育ててくれたところへの最大の感謝の表わし方だろう。
取材・文◎長谷川幸信
撮影◎HayachiN/みやざきまゆみ
【WANIMA セットリスト】
02.Hey Lady
03.VIBES BY VIBES(※10-FEETカバー)
04.CHARM
05.ララバイ
06.いいから
07.ともに
08.やってみよう
■<京都大作戦2017 ~心の10電!10執念!10横無尽にはしゃぎな祭!~>
2017年7月8日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2017年7月9日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
▼開場
7月7日 開場:11:30 / 7月8日, 9日 開場:9:30
▼開演
7月7日 開演:13:00 / 7月8日, 9日 開演:11:00
【出演アーティスト ※50音順】
▼7月7日(金)
【源氏ノ舞台】サンボマスター、SiM、竹原ピストル、10-FEET、Nothing's Carved In Stone、My Hair is Bad
【牛若ノ舞台】打首獄門同好会、Creepy Nuts、四星球、ヤバイTシャツ屋さん、夜の本気ダンス
▼7月8日(土)
【源氏ノ舞台】Ken Yokoyama、The BONEZ、湘南乃風、10-FEET、東京スカパラダイスオーケストラ、Dragon Ash、FIRE BALL with HOME GROWN、RADWIMPS
【牛若ノ舞台】藍坊主、Age Factory、GOOD4NOTHING、Crystal Lake、NAMBA69、NUBO、yonige
▼7月9日(日)
【源氏ノ舞台】氣志團、SUPER BEAVER、dustbox、10-FEET、マキシマム ザ ホルモン、MAN WITH A MISSION、ROTTENGRAFFTY、WANIMA
【牛若ノ舞台】ENTH、OVER ARM THROW、ガガガSP、SIX LOUNGE、SHANK、G-FREAK FACTORY、Dizzy Sunfist
【鞍馬ノ間】
7月7日(金):大阪籠球会、京都ハンナリーズとのバスケットボール体験やエキシビションマッチ
7月8日(土)、9日(日):下記8チームによるバスケットボールのトーナメント戦「京都大作戦杯2017」を開催
AKT LOCA、UNDER DOG、OSAKA YOUNG GUNS、大阪籠球会、SOMECITY OSAKA選抜、TEAM-S、東京籠球会、HIGH WEST BALLERS
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