【速レポ】<京都大作戦2017>、サンボマスター「生きてまたここ来て、一緒に騒いでくれるって約束してくんねえか」
立っているだけでも汗が吹き出してくる。梅雨の合間の日差しというより、完全に夏の灼熱。そんな形容もふさわしい暑さになった<京都大作戦2017>の初日。15時過ぎの暑さ極まるなか、源氏ノ舞台を任されたのはサンボマスター。始まる前から明らかに分かっちゃいるが、熱苦しいステージを繰り広げるバンドだ。バンド名がコールされる前から会場から上がる歓声と広がるタオル、SEが鳴り出せば巻き起こるハンドクラップ。すでにクライマックスを迎えたかのような騒ぎ。ファンだってハンパじゃない。ところが、である。
◆サンボマスター 画像
「おめーら、元気足んねえんじゃねえか、この野郎! ビビってんじゃねえぞ、この野郎!」とステージに出てきて早々、お怒りモードの山口。「今日はメチャクチャ嬉しくてやって来たんですよ。オメーら。行けんだべな。10-FEET、<京都大作戦>10周年、これはミラクル起こさないと帰れませんよ。あれ、10周年、10-FEET、帰れません。オメーら、すげーミラクル起こさねえと、本日は帰れま10(テン)! 10年分のミラクルをキミとおこしたいんです!」
いやいや、ハッスル・モードの山口だった。こうして1曲目「ミラクルをキミとおこしたいんです」に突入したが、歌うというより終始、煽りまくりの山口。以前、東京スカパラダイスオーケストラの谷中が、<京都大作戦>における山口に驚いていたが、本日も驚異の山ちゃん発令である。しかも勢いに拍車が掛かるばかり。ちゃんと歌っているのは近藤と木内だったりする。
「オメーら、まだ4フィートぐらいだぞ、この野郎。10年分のミラクル、初日で起こすまで帰れま10! 京都大作戦、10周年、おめでとうございますー!」
グラウンドにはサークルピットも生まれ、その一方で歌いまくるファンもいれば、曲に合わせてジャンプするファンも。それぞれのやり方でガムシャラに楽しむファン達。が、それ以上にガムシャラなのはサンボマスターの3人。いつだって、どんなときだって彼らはそうだ。最高のライブを常に更新していくのがサンボマスターである。本日はメンバーだけじゃなく、ファンも同じ。盆地の暑さに負けぬ高い熱量。曲が「世界をそれを愛と呼ぶんだぜ」に突入したとき、これまで以上にでかい声で山口が叫んだ。
「TAKUMA、KOUICHI、NAOKI、聞いてっかー! こいつらみんな、ミラクル起こしてますよ! 10-FEET、結成してくれて、ありがとう! みんな、集まってくれて、ありがとう!」
その姿は愛情に溢れた応援団長のようでもある。言いたいことも伝えたいことも山盛りで、その全てを持ち時間の35分間で吐き出す勢いだ。
「オメーらと一緒に<京都大作戦>でワーッとやれて、本当に幸せです。ありがとう。最後はオメー達と約束して帰りたいんだっぺよ。どんな約束かっていうと、オメーが死なねえで、またここに来てくれるってこと約束してくんねえか。勝手に死なねえで、生きてまたここ来て、一緒に騒いでくれるって約束してくんねえか。生きててほしいからな。TAKUMAにも生きててほしい。NAOKIにもKOUICHIにも生きててほしい。アイツらロックンロールだから。オメーにも生きててほしい、ロックンロールだから。<京都大作戦>、ミラクル起こせ。帰れま10よ。絶対に死ぬな。NOT DEAD,NOT DEAD!」
この言葉から突入したのはラスト・ナンバー「ロックンロール イズ ノットデッド」。吹き出すのは汗だけじゃない。グラウンドを埋め尽くしたファンは涙も吹き出させながら、サンボマスターと共に曲を歌う。そこに渦巻くエネルギーは凄まじくパワフル。もう山口が煽る必要もないぐらいで、自然に“帰れま10”コールも続くほどだ。それを全身で浴びながらサンボマスターの3人は、メチャクチャ嬉しそう。
「オメー達とまた一緒に10年先まで生きられますように!」
そう叫びながら最後にバンド・サウンドを決めた。観終わって全力を使い果たしたというより、身体の芯から次への元気が湧き上がるライブ。それがまたサンボマスターのロックンロールでもある。
取材・文◎長谷川幸信
撮影◎HayachiN/みやざきまゆみ
【サンボマスター セットリスト】
02.できっこないを やらなくちゃ
03.オレたちのすすむ道を悲しみで閉ざさせないで
04.世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
05.ロックンロール イズ ノットデッド
■<京都大作戦2017 ~心の10電!10執念!10横無尽にはしゃぎな祭!~>
2017年7月8日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2017年7月9日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
▼開場
7月7日 開場:11:30 / 7月8日, 9日 開場:9:30
▼開演
7月7日 開演:13:00 / 7月8日, 9日 開演:11:00
【出演アーティスト ※50音順】
▼7月7日(金)
【源氏ノ舞台】サンボマスター、SiM、竹原ピストル、10-FEET、Nothing's Carved In Stone、My Hair is Bad
【牛若ノ舞台】打首獄門同好会、Creepy Nuts、四星球、ヤバイTシャツ屋さん、夜の本気ダンス
▼7月8日(土)
【源氏ノ舞台】Ken Yokoyama、The BONEZ、湘南乃風、10-FEET、東京スカパラダイスオーケストラ、Dragon Ash、FIRE BALL with HOME GROWN、RADWIMPS
【牛若ノ舞台】藍坊主、Age Factory、GOOD4NOTHING、Crystal Lake、NAMBA69、NUBO、yonige
▼7月9日(日)
【源氏ノ舞台】氣志團、SUPER BEAVER、dustbox、10-FEET、マキシマム ザ ホルモン、MAN WITH A MISSION、ROTTENGRAFFTY、WANIMA
【牛若ノ舞台】ENTH、OVER ARM THROW、ガガガSP、SIX LOUNGE、SHANK、G-FREAK FACTORY、Dizzy Sunfist
【鞍馬ノ間】
7月7日(金):大阪籠球会、京都ハンナリーズとのバスケットボール体験やエキシビションマッチ
7月8日(土)、9日(日):下記8チームによるバスケットボールのトーナメント戦「京都大作戦杯2017」を開催
AKT LOCA、UNDER DOG、OSAKA YOUNG GUNS、大阪籠球会、SOMECITY OSAKA選抜、TEAM-S、東京籠球会、HIGH WEST BALLERS
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