【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>Oi-SKALL MATES、「大切にしないといけないと思います」
何が何でも爪痕を残そうと、しゃかりきになる若いバンドのパフォーマンスももちろん楽しいのだけれど、自分達の存在を殊更にアピールするわけでも、観客と一つになろうとするわけでもなく、ただ、ありのままの姿を見てもらえれば、それでOKとでも言うようなOi-SKALL MATESのライヴは、ベテランならではの余裕と自信に満ち溢れた、とても見応えあるものだった。
◆Oi-SKALL MATES 画像
ホーン隊を含む大所帯バンドの結成は96年。スカパンクという彼らがやっている音楽性のせいなのか、キャリアの長さが軽妙洒脱な佇まいに表れた、この20年選手は1曲目の「Skankin Class Ero」から軽快なスカのリズムで観客を躍らせると、インストも含め、代表曲の数々を次々に演奏していった。
「こういうところは、この数年はお断りしていたんですけど、どうしてもっていう(笑)。いろいろなバンドも見られて、いろいろな出会いもあっていいと思います。(こういうフェスティバルは)大切にしないといけないと思います」──WATARU BUSTER
とスーツのみならず、ビカビカ光るサングラスも紫でキメたWATARU BUSTER(Vo)が語ったMCを挟んでからの後半は、アップテンポのスカパンク・ナンバーをたたみかけた前半とは打って変わって、歌謡曲の影響も窺える「恋は突然に」、メロウな味わいもある「On The Starry night」をじっくり聴かせ、さっきまで飛び跳ねていた観客の体をゆったりと左右に揺らした。
そんなところにもベテランらしい余裕が感じられたが、「Scooter boy」から再びテンポアップしたバンドは、WATARU BUSTERが即興で(?)入れた“艶姿ナミダ娘”“色っポイね”という40代以上じゃないとわからないコール&レスポンスからの「Bring on Nutty Stomper fun」で一気に盛り上げていったが、シンガロングが自然に沸き起こった「enjoy Yourself」、そして「Never Die」という最後の2曲の盛り上がりは特に凄まじかった。あれは何だったんだろう?!
最後だからって、客席を煽ったわけではない。それまでじわじわと高めてきた演奏の熱を、最後の最後に弾みをつけるように高めたところ、観客がこの日一番のスカンキンなダンスで応えたということなんだと思う。そこには無理やり盛り上げたみたいな作為的なものは何一つなかった。楽曲が持つ力と演奏に込めた気合に、観客が心から反応した。そんなラストにベテラン・バンドだからこその底力を見た。
取材・文◎山口智男
撮影◎上山陽介
■<SATANIC CARNIVAL'17>
物販開始BOOTH AREA開場09:00 / LIVE AREA開場10:30 / 開演12:00 / 終演予定21:15予定
▼出演アーティスト
10-FEET
TheBONEZ
coldrain
Crystal Lake
Dizzy Sunfist
dustbox
ENTH
GOOD4NOTHING
HER NAME IN BLOOD
Ken Yokoyama
マキシマム ザ ホルモン
NAMBA69
Oi-SKALL MATES
ROTTENGRAFFTY
SA
SAND
SHANK
SiM (NEW)
四星球
[O.A.] SABANNAMAN
2017年6月18日(日)幕張メッセ国際展示場9-11ホール
物販開始BOOTH AREA開場08:00 / LIVE AREA開場09:30 / 開演11:00 / 終演予定20:15予定
▼出演アーティスト
04 Limited Sazabys
a crowd of rebellion
Crossfaith
Fear, and Loathing in Las Vegas
G-FREAK FACTORY
GARLICBOYS
HAWAIIAN6
HEY-SMITH
ジャパハリネット
KEMURI (NEW)
locofrank
MONGOL800
NOISEMAKER
RIZE
SHADOWS
SLANG
SWANKY DANK
打首獄門同好会
WANIMA
■<SATANIC CARNIVAL'17>放送スケジュール
スペースシャワーTV「SATANIC CARNIVAL'17 ダイジェスト」
7月22日(土) 22:00〜23:00
▼本編<3時間×2Days=全6時間、たっぷりとお届け>
フジテレビNEXT ライブ・プレミアム「SATANIC CARNIVAL'17」
8月1日(火)2日(水) 21:00〜24:00
http://otn.fujitv.co.jp/sataniccarnival17
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