ヨーロッパで音楽トレンドのひとつの波“ナチュラリズム”が日本でも本格的に流行の兆し

ポスト

今ヨーロッパで音楽の流行に敏感な人々が聴いている音楽が“ナチュラリズム(自然派)”。音楽は生活を豊かなものにしてくれる。音楽をかけるだけで、味気ない生活が極彩色のヴィヴィッドなものに生まれ変わる。このような志向のもと、注目すべき新しい音楽が次々と生まれている。

これらの音楽は、ポストクラシカルとも呼ばれ、ドラマや映画のサントラを想像してもらうと分かりやすいだろう。言わば「自然にそこに存在する音楽」。暮らしの中に自然に溶け込み、普段の生活空間で、あるいはカフェで寛いでいる時に心地よく流れる音楽だ。主張しすぎることがなく、よどみなく流れるそれは、まるで家具の一部であるかのように、存在自体が自然だ。構えない、日常にある「音楽」が、心と身体に平穏をもたらす。今、ヨーロッパではこのナチュラリズム(自然派)が音楽トレンドのひとつの波となっている。

このナチュラリズムには、ドイツのクラシック専門レーベル“グラモフォン”とイギリスのレーベル“デッカ”が力を注いでおり、新たな音楽のトレンドとして大きな流れとなっているのだ。

そういった潮流を作る代表的なアーティストが、イタリア生まれのカリスマ・コンポーザー、ルドヴィコ・エイナウディだ。通算150万枚のアルバム・セールス。アルバムをリリースするたびに欧米各国のクラシックチャートで1位を獲得。“現代のサティであり、ニーノ・ロータ、モリコーネに続く巨匠”と評され、映画音楽からCMまで、あらゆる分野でその才能を高く評価されている。日本でも一部では大きな評価を受けており、そのクオリティ高いサウンドは、国内外の多くの有名クリエイターたちにも支持されている。

各界から、この“ナチュラリズム”についてコメントを寄せている。いくつかを紹介しておこう。

■美しい音楽。耳にも心にも、やさしい音楽。それでいて、独自の世界観を持った音楽たち。小説や神話のキャラクターに思いを寄せたり、見慣れた風景を新鮮な目で見つめ直したり、ありのままの時の流れに身を委ねたり、心地よい眠りを教えてくれたりする音楽たち。リリカルなピアノ、クラシカルなストリングス。幻想的なシンセサイザーのメロディが、ぼくたちをそっと包み込む――いま、この時代に必要な自然体(ナチュラリズム)の音楽がここにある。
前島秀国(サウンド&ヴィジュアル・ライター)

■21世紀に入ってから、恐ろしい速さで進んだ電子の技術の中で、我々は、国境が崩れた未知の世界に面して惑い、あるいは喜び、時には興奮し、時には沈黙する。そうした新しい放浪者たちの心の中に、静かに入り込んでくる音楽がNaturaRhythmと呼ばれるヨーロッパの新しい潮流だ。ルドヴィコ・エイナウディに代表される精鋭たちは、この喧騒と騒音(ノイズ)が溢れる時代の中で、そして、あらゆる音楽が退廃し疲労したと言われる時代の中で、静かに人の心の中に侵入してくる。人の中に内在する太古の時代の真のボーダーレスだった頃の地球の大自然のようであり、プラスティックな新時代の人の呼吸音のようでもある。懐古的(クラシックス)で現代的(コンテンポラリーズ)で、その果てを想って、何度もくり返し聴いてしまう。
大伴良則(音楽評論家)

■ナチュラリズムというジャンルの音楽がヨーロッパを中心にトレンドになりつつあると聞いた。穏やかなピアノや艶やかな弦楽器。確かにナチュラリズムの音楽は日々の忙しい暮らしの中でざらついた心を癒してくれる。しかし聴きこんでいくと突然、目の前に荒涼とした風景が開けてくる瞬間がある。得体の知れない不安や孤独に首筋を撫でられたような感覚とでもいえばいいだろうか。実はこの感覚こそがナチュラリズムの魅力だと僕は思う。
長部聡介(フジテレビ ドラマ プロデューサー)

上記のような、エイナウディを筆頭とする“ナチュラリズム”が本格的に日本でキャンペーン展開されている。プレゼント企画などもあるので、興味のある人はぜひ、この機会に作品に触れてみてはどうだろうか。キャンペーンには9作品がラインナップされているので、以下にその作品を紹介しておこう。

■ルドヴィコ・エイナウディ
『エレメンツ』
発売中
CD:UCCL-1192 ¥2,700(tax in) 2016.12.7
◆https://itunes.apple.com/jp/album/elements-deluxe/id1027176835?app=itunes&at=10I3LI


■ルドヴィコ・エイナウディ
『時の移ろいの中で』
SHM-CD:UCCL-1168 ¥2,700(tax in) 2013.10.9
◆https://itunes.apple.com/jp/album/in-a-time-lapse/id586716152?app=itunes&at=10I3LI


■ルドヴィコ・エイナウディ
『エッセンシャル・エイナウディ』
HQ-CD:TOCE-90206 \3,086(tax in) 2011.10.5
◆https://itunes.apple.com/jp/album/essential-einaudi/id720569650?app=itunes&at=10I3LI


■マックス・リヒター
『3つの世界:ウルフ・ワークス(ヴァージニア・ウルフ作品集)より』
2017/3/29 発売
CD:UCCH-1040 \3,024 (tax in)
◆https://itunes.apple.com/jp/album/three-worlds-music-from-woolf-works/id1186985601?app=itunes&at=10I3LI


■マックス・リヒター
『フロム・スリープ』
2017/4/12 発売
CD:UCCH-1041 \3,024 (tax in)
◆https://itunes.apple.com/jp/album/from-sleep/id1012746733?app=itunes&at=10I3LI


■ヨハン・ヨハンソン
2017/4/12 発売
『オルフェ』
CD:UCCH-1043 \2,700(tax in)
◆https://itunes.apple.com/jp/album/orph%C3%A9e/id1129531233?app=itunes&at=10I3LI


■マックス・リヒター
『インフラ』
2017/5/24発売
CD:UCCH-1042 \2,700(tax in)
◆https://itunes.apple.com/jp/album/infra/id861258731?app=itunes&at=10I3LI


■ユップ・ベヴィン
『プリヘンション』
2017/6/7発売
CD:UCCH-1044 \2,700(tax in)
◆https://itunes.apple.com/jp/album/prehension/id1196499794?app=itunes&at=10I3LI


■オーラヴル・アルナルズ
『アイランド・ソングス』
2017.6/7発売
CD:UCCL-1195 \2,700(tax in)
◆https://itunes.apple.com/jp/album/island-songs/id1165160475?app=itunes&at=10I3LI


『ナチュラリズム』キャンペーンは、プレイリストも展開中だ。

Spotify Playlist
https://open.spotify.com/user/digsterjapan/playlist/4J6yrNijFPtucEGy5SVXCh

Apple Music Playlist
https://itunes.apple.com/jp/playlist/naturarhythm-%E3%83%8A%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0/idpl.350e50c8bdb1474e8610b88a056d1e00

【ピック・アップ・アーティスト】
●ルドヴィコ・エイナウディ

▲©Decca/Ray Tarantino

全世界で5億回以上ストリーミングされているデジタル時代のコンポーザー・ピアニスト。1955年イタリア生まれ。映画、CMなどでエイナウディの名前を聞かない日はないと言えるほどヨーロッパでは絶大な人気を誇る知的コンポーザー。日本では、エリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ監督作映画『最強のふたり』(2011)のスコアを担当したことで話題に。2017年4月16日 すみだトリフォニーホールでの公演も決定。

●マックス・リヒター

▲©Rhys Frampton

世界で最も売れっ子のコンポーザーのひとり。1966年ドイツ生まれ。新作を発表するたびに斬新なアプローチでリスナーから根強い人気を獲得する世界で最も売れっ子のコンポーザーのひとり、マックス・リヒター。村上春樹の英訳テキストを用いた『Songs From Before』(2006)、携帯電話の着信音を変奏曲形式で作曲した『24 Postcards in Full Colour』(2008)などの作品の他、映画やバレエのシーンにも楽曲を提供するなど活躍の場は限りなく広い。

●ヨハン・ヨハンソン

▲©Jonatan Gretarsson/DG

映画『ブレードランナー』続編の音楽に抜擢された話題のコンポーザー。1969年アイスランド生まれ。数々の受賞歴に輝く作曲家/ミュージシャン/プロデューサ。電子音とクラシックのオーケストラ・サウンドを融合させたヨハンソンの音楽は多種多様。映画音楽も数多く手がけジェームズ・マーシュ監督『博士と彼女のセオリー』(14)でゴールデン・グローブ最優秀作曲賞も受賞している。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督と4本目のコンビ作となる『ブレードランナー』の続編(2017年10月全米公開予定)の音楽も担当、映画界でも活躍する人気コンポーザーである。

●ユップ・ベヴィン

▲©Rahi Rezvani 2016

癒しのピアノ・タッチをもつジェントル・ジャイアント・コンポーザー。新世代をリードするストリーミング・アーティストとして注目のオランダ人。Spotifyのピースフル・ピアノ(230万フォロワー)など世界のメジャー・プレイリストでその存在を確立。今ヨーロッパ一の癒しのピアノと言えば、彼と言えるほど人気のコンポーザー。よどみなく紡がれた音空間は、幅広い人々の心を瞬時にとらえ、とてもリラックスできる瞑想的な音楽を展開。

●オーラヴル・アルナルズ

▲©Marino Thorlacius/Mercury Classic

ハードコア/メタル・バンドのドラマー出身、異色のコンポーザー。1986年アイスランドに生まれ、2007年にデビュー・アルバム『Eulogy for Evolution』をリリース。国際的なファンを獲得し、クラシック、ポップ、アンビエント/エレクトロニカの影響を独自の音楽言語に昇華し、ジャンルレスに活躍している。2011年、坂本龍一のヨーロッパ・ツアーでフロント・アクトを務め、東日本大震災の被災地支援プロジェクト、kizunaworld.orgのために新作を提供している。

NaturaRhythm(ナチュラリズム) キャンペーン

キャンペーン期間:2017.3.29~2017.9.30
◇ステッカー貼付
・キャンペーン対象商品へステッカー貼付
・エイナウディの3作品には、是枝監督イチオシ!的なステッカー
◇購入者プレゼント・キャンペーン実施
★抽選で当たる!
A賞 自然豊かな癒しの空間へ~国内癒しの旅にペア2組ご招待
B賞 レトロ感覚で音空間を彩る~LPプレイヤー10名様贈呈


ライブ・イベント情報

■ルドヴィコ・エイナウディ来日公演2017
場所:すみだトリフォニーホール
日時:2017年4月16日(日)17:00開演(16:30開場)
前売:S席6,500円(1階・2階)/A席6,000円(3階)※当日券500円増し
(問)プランクトン03-3498-2881 http://www.plankton.co.jp/einaudi/index.html

この記事をポスト

この記事の関連情報