津軽三味線が待望のソフトウェア音源化、さまざまな奏法を鍵盤で再現できる「TSUGARU SHAMISEN」
津軽三味線の独特の奏法をあますことなくソフトウェア音源で再現したライブラリ「TSUGARU SHAMISEN」が、Sonica Instrumentsより登場した。
高品位な和楽器の音源を開発するSonica InstrumentsのVirtuoso Japanese Seriesに仲間入りを果たした「TSUGARU SHAMISEN」は、津軽三味線演奏家の山中信人氏の演奏を、スタジオでこだわりのマイク・セッティング&高性能マイクアンプからダイレクトに収録。狂いのない演奏力と集中力で音にエネルギーを注ぎ込んで制作された。
ギターのような和音演奏ではなく、一の糸~三の糸それぞれの弦をメインにした単音フレーズを駆使する津軽三味線独特の演奏方法を再現するために、3本の弦を独立した楽器として挙動させ、弦を選択して発音させるストリングモード・メカニズムを開発して搭載。キースイッチに瞬時に切り替えることで、本物と同じように3本の弦を縦横無尽に行き来する演奏表現が行える。画面には開放弦の音程や選択している弦、弦の発音状態をリアルタイムで表示する機能も備えた。
奏法の中でも特徴的なのが、左の指で弦をはじく、三味線特有のタッピング奏法の一種「はじき」。MIDI鍵盤をレガートで演奏すれば、どのアーティキュレーションからもキースイッチ操作をすることなく、瞬時に「はじき」音で演奏ができる。
連続したバチさばきを再現するのがオルタネート奏法機能。キーオン(打鍵)で「打ち」(ダウンストローク)、キーオフ(離鍵)で「スクイ」(アップストローク)を交互に発音するもので、サスティンペダルを踏んでいる間だけアクティブとなる。どのアーティキュレーションで演奏していても瞬時にこの奏法を差し込むことが可能。サスティンペダルを踏んでいる間、連続で打鍵すればカンタンにトレモロ奏法が実現できる。
さらに、津軽三味線の響きを作るのに最も重要な吾妻さわりと共鳴音を独立して音源化。津軽三味線の発音と同じように、特定の音程に反応して共振する。加えてこれらのレゾナンス音は、三つの調弦タイプとキートランスポーズにも追従、三味線の本来の響きを確実に再現する。それぞれのレゾナンス音の成分音量をコントロールすることも可能。
調弦はスタンダードな二上り、本調子、三下りの3種類を用意。調弦を変えると、鍵盤上では音程はクロマチックに並んだままで開放弦の音程が変わり、同時にさわりと共鳴音も追従。その調弦独特の響きが再現される。また、弦ごとに調整可能なストリングボリュームとファインチューニング、ミュートノイズの音量などを調整できるノイズミキサーを用意。楽器全体の響きを緻密に調整できる。さらにDirect、Overhead、Room3種類のステレオマイクポジション+Stereo Mixで収録されており、チャンネル毎に用意されたVolume、Pan、Reverb Send、EQで自在にミキシングが可能だ。
収録アーティキュレーションは前バチ、叩き、ゆすり、スリなど20種以上。5つのフレーズバンクや掛け声、スライドノイズも収録する。フォーマットはKontakt Instrument Libraryで、使用にはNative Instruments Kontakt 5.4以上(Full版)が必要となる(Kontakt Player非対応)。
発売を記念して、3月31日までは15% OFFのイントロ価格で発売される。三味線の音が欲しかったという人はこのチャンスをお見逃しなく。
製品情報
イントロ価格:25,330円(税込)※2017年3月31日まで
通常価格:29,800円(税込)
発売日:2017年3月1日