【インタビュー】「響くような言葉を言っても許されるアーティストになりたい」──『えんとつ町のプぺル』を歌ったロザリーナに聞く

■アニメみたいなキャラクターになりたい

──アレンジは自分ではやらないの？

ロザリーナ：曲によりますね。アレンジも一応やります。人に聴かせられるレベルではないですけど。DTMも自分でもっとやりたいなと思っていて。音楽理論も勉強したんですけど、今はそれが役に立っています。

──PVとか見ていると不思議ちゃんぽいけど、声も歌詞も曲もいいし、自分というものがしっかりあるから、このままラジオ番組とかでもしゃべれそう。もっとファンタジーなイメージがあったけど、実はそんなでもないの？

ロザリーナ：ファンタジーは好きです。ファンタジーが好きだけど、人間が好きです。実はアニメみたいなキャラクターになりたいなって思っていて。アニメのキャラクターって、セリフで結構くさいことを言ってるんですよ。現実世界の人間が言ったら、「何この人言ってるの、恥ずかしい」みたいになっちゃうようなことをサラって言っていることに、私は感動できるんです。アニメのキャラクターが言ったら心に響く言葉とか、私は人間だから同じようには言えないかもしれないけど、そういう方に近づけば、もしかしたらそれができるかもしれないって思っています。

──人として、響く言葉を言えるようになりたいと？

ロザリーナ：そうですね。この人が言っても全然響かないけど、この人が言ったらめっちゃ響くっていうのがあるじゃないですか。見た目と発言のギャップがある場合もいいことだと思うんですけど、説明が難しいんですけど、響くような言葉を言っていいアーティストになりたい。

──5年後にどうなっていたいですか？

ロザリーナ：名曲を残していたいです。私は曲を作るのが好きなので自分で納得できて、しかも名曲は聴いている人たちが作るものなので、そういう曲を作れたらな、と思います！

──では、自己紹介を兼ねてBARKSの読者にオススメのものを挙げてもらえますか？

ロザリーナ：テレビをあんまり見ることはないけど、映画やドラマやアニメを見るのは好きなんです。映画は『鉄コン筋クリート』が好きです。あと最近は『ズートピア』がすごく好きでDVDを買いました。大人が見るディズニーなんですよ。少しネタバレしちゃうんですけど、主人公のウサギとキツネが仲直りしているシーンが泣けるんです。そのシーンは何度も巻き戻して見ていました。海外ドラマはでネットフリックスで見た『シャナラ・クロニクルズ』。未来の世界の話なんですけど、とにかく面白くて、1日で全部見ました。冒険系とか、スパイ系とか好きですね。

──最後に、このアルバムのアートワークをにしのあきひろさんにお願いしたのはどういう経緯で？

ロザリーナ：私は絵を描くのが好きなんですね。見るのも好きでにしのさんの絵がもともと好きだったんです。それでCDを作る時ににしのさんにジャケットを描いてもらいたいと思ってて、スタッフに言ったらにしのさんと繋げてくれたんです。
にしのさんとは2年くらい前の個展で初めてお会いして、私のデモ音源も聴いててくれて、「すごいいい声してるね」と言ってくださって。その時に『えんとつ町のプペル』という絵本が出るんだけど、その主題歌を僕が作ったから、歌ってくれないか」と言ってもらえて、歌うことになりました。それからジャケットのことをお願いしたら、1枚描くのにすごい時間がかかるらしいんですよ。それで「じゃぁ、絵本とコラボしちゃったらいいんじゃないの？」ってにしのさんが言ってくださって、「ぜひ」ってなりました。

──アートワークに使う絵もにしのさんが選んだの？

ロザリーナ：私が選ばせてもらいました。最初は1枚だけかなと思ったら、いろんなところを使わせてくれて。贅沢なCDになりました。

取材・文：伊藤なつみ
写真：伊藤圭






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