【ライブレポート】<氣志團万博2016>初日、「今日ここにいるやつらが優勝!」

ポスト

<氣志團万博2016 ~房総ロックンロール・チャンピオン・カーニバル~>が9月17日および18日、千葉県・袖ケ浦海浜公園にて2DAYS開催された。“ありえない”を形にして5年目の夏。2016年も夏の終わりの風物詩は大盛況となった。その初日レポートをお届けしたい。

◆<氣志團万博2016>初日 画像

袖ケ浦海浜公園にて5年連続開催となる2016年は、ロックバンド、ヒップホップグループ、シンガーソングライター、アイドル、演歌と、様々なジャンルからのアーティストが顔を揃えた。“房総ロックンロール・チャンピオン・カーニバル”というサブタイトルだけあって、自分が知らないアーティストがどんなチャンピオンなのか?気になってしまうのも<氣志團万博2016>だ。

<氣志團万博>は2016年より、メインとなる広大なフィールドに設置されたYASSAIステージと、会場入り口付近に設置されたMOSSAIステージの2ステージ交互制で進行されることとなり、出演者数も例年より大きく増えている。また、両ステージに挟まれる形となるフードエリアの近くには特大LEDモニターが設置されているので、椅子に腰かけて小休止しながらステージの模様を観ることも可能だ。場内には観覧車が設置されていたり、子ども用の遊具があったりするなどピクニックエリアが設けられていて、身近なテーマパーク的な雰囲気も。お客さんの中には家族連れの姿もチラホラと見られ、学ランや特攻服でキメたKISSES(氣志團ファン)や各アーティストTシャツを着た音楽ファンたちと家族連れが同じ空間を共有しているのも、<氣志團万博>ならではだろう。



入場後、すぐに大きな音がした。MOSSAIステージに向かってみると「俺らがC&K!」と赤い大きなフラッグを掲げてC&Kが大胆なアジテーションを行なっているではないか。まだ朝の9時20分なのだが、“ASA-ICHIトップバッター”として出演している彼らからすれば、どれだけ訪れた人のテンションを上げられるかが勝負なのだから、白いスーツ姿のCLIEVYとKEENは通り過ぎるお客さんに「まだそっちに行かないで!」と必死に呼び止めている。そして最後には「踊LOCCA~around the world 新たなる冒険~」で客席に巨大なサークルを誕生させて踊らせてしまった。



“WELCOME ACT”のチームしゃちほこのライブが始まる頃にはステージ前には大勢のオーディエンスがスタンバイ。<氣志團万博>出演は3回目ということで感謝の気持ちを述べてから、激しくヘドバンしたり、「Wow Oh! Oh!」でコール&レスポンス。「みなさん良い感じですよー!」と、まだ早い時間ながら目を覚まさせる役割を果たしていた。



一方のYASSAIステージにはケツメイシの「さくら」が流れ出した。<氣志團万博>でこの曲(!?)といえば……そう森山直太朗の登場だ。「<氣志團万博>へ、ようこそー!」とノリノリで森山直太朗が盛り上げているが、確かオープニングセレモニーは小林幸子のはず。案の定、綾小路翔が出てきて制するも森山直太朗はどうしても歌いたいようで「じゃあ短い曲を」とアコギを片手にタイトルに反した美しい曲「うんこ」を熱唱、拍手と笑いを浴びた。



そしていよいよ朝イチからラスボス登場、小林幸子がステージ中央から不死鳥のような衣装で現れた。その姿を見届けようと多くの人が駆けつける中、すっかり代表曲となった感のあるボカロチューン「千本桜」を歌いながら小林幸子がグングン上昇。すると、ドレスの裾が広がっていき、まるで活火山のようなビジュアルで佇むラスボスに、もう降参するしかない。

歌唱力はいわずもがな。今や演歌界を越えてジャンルを超越した存在の彼女は2.5次元キャラ「九瓏幸子(クロウサチコ)」としてアルスマグナとコラボもしており、この日のステージでも共演して「サンバDEわっしょい!」を聴かせてくれた。アルスマグナのメンバーを従えるように背後にそびえ立つ小林幸子。誰もがひれ伏してしまう圧倒的な存在が今回の<氣志團万博2016>がサブタイトルに掲げる“チャンピオン”の風格か。「ただいまより、<氣志團万博>の開会を宣言します! 出演者代表、小林幸子」と開会宣言を行い、ここから本格的に<氣志團万博>のスタートとなった。



同じ衣装でも、対照的だったのがAAAが見せてくれた制服姿だ。あまりにもハマり過ぎの姿にYASSAIステージのあちこちから「かわいい!」「Nissyのブレザー姿やばっ!」といった声が飛び、オーディエンスをキュンキュンさせていた彼らは今回が初出演。クロマニヨンズの真島昌利作詞作曲としても知られる「ハリケーンリリ、ボストンマリ」をオープニングに持ってくるあたりは<氣志團万博>を十分に意識した結果だろう。疾走感のあるロックチューンにオーディエンスがタオルをグルグル回してノッている。夏のラブソング「Love Is In The Air」は煌びやかなシンセサウンドと、時折流れてくる海風が曲の内容とマッチした爽やかさを演出していた。

制服はもとより眼鏡姿も珍しい日高光啓が「協力してくれるかい!?」とコーラスへの協力を呼びかけると会場の一体感が増していくのがわかる。続く「恋音と雨空」でもメロウな旋律に合わせたダンスが緩やかなグルーヴを作り出していた。「まだまだ僕たちの制服姿、いけます?」の問い掛けにはもちろんYES!だ。初出演にして<氣志團万博>との相性もバッチリの様子でラスト「PARTY IT UP」まで一日限りの制服ライヴが駆け抜けた。



初出演組もいれば、皆勤賞のバンドもいる。仙台貨物は5年連続出場だ。MOSSAIステージへの出演となった今回、イガグリ千葉がやはり仕掛けて来た。オープニングはオリラジ率いるRADIO FISHの「パーフェクトヒューマン」のパロディとなる「ハードゲイヒューマン」だった。「セイ、ヘンタイ!」「ヘンタイ!」というコール&レスポンスも繰り広げられて、つかみはバッチリ。これは初めて彼らを観る人にも大きなインパクトを与えたようで、オーディエンスがエリアをはみ出すほどの大盛況となった。バンドの実力もホンモノであることは随所に示されていたあたりもさすが。「サタデーナイトゲイバー」ではクリアな音色が心地よいギターソロ、メロディアスなベースソロ、軽快なタム回しがカラフルなドラムソロが決まった。しかしその瞬間、モニター画面には千葉がお尻を出した場面がアップになって、思わずズッコケてしまった。



また、なんといってもハイライトだったのが、曰く「<氣志團万博>のために作った新曲」だ。「タイトルは466文字、音は1秒の曲」と説明した曲のテーマはズバリ“にぎりっぺ”であり、タイトルは「ソレは~(中略)~握り...※全466文字」。オーディエンスは千葉の指示通り、カウントに合わせて握りしめた拳を天に向け「握りー!」「ぺっ!」と一斉に手を開いてバンドと共に曲を表現した。続く「絶交門」への下ネタリレーも見事だ。





太陽が高く昇り、ますます熱くなってきたYASSAIステージでは、RIP SLYMEが「楽園ベイベー」「熱帯夜」と、体の隅々までリラックスしてノレるヒップホップ・アンセムを連発して場内を灼熱に。その後登場したMOSSAIステージのMONGOL800ライブには仙台貨物同様に人垣が。オープニングは氣志團のカバー「One Night Carnival」で、イントロが鳴った瞬間の盛り上がりはこの日のMOSSAIステージの一番だっただだろう。しかも「とにかくもう、学校や家には帰りたくないさー」と沖縄風にアレンジして歌ったものだから、場内大爆笑。「小さな恋のうた」ではエリア全体が大合唱になるなど、ガッチリ捕まえたハートを最後まで離さなかった。



そして、<氣志團万博>常連アーティストで理屈抜きのエンターテイナーといえばこの男たち、ゴールデンボンバーだ。少しでも近くで楽しもうとYASSAIステージ前に集結したファンたちは、デスメタルばりの重いリズムと共に鬼龍院翔が連呼する「まさし!まさし!」のフレーズに声を合わせて序盤から大盛り上がりだ。毎回の爆笑パフォーマンスも見どころであり、2016年はどんなネタを見せてくれるのだろうと期待していると、メンバー紹介で「今、おしっこガマンしてます!」とモジモジしていた喜矢武豊が「抱きしめ てシュバルツ」の曲中でついに限界が来た様子。間奏で股間から放水開始してしまった。



見事な放物線を描いて飛んでいくそれは、ついに客席の怖いお兄さんにかかってしまう。ステージに上がり詰め寄るお客さんに頭を下げながらも喜矢武のおしっこはまったく止まらない。また、「今日はバイクに“にけつ”で来ました」という樽美酒研二がTバック姿でバイクにまたがって登場すると、後部座席には同じくTバックのケツが乗っかっているではないか。思わず「おもくそくだらねー!」と鬼龍院も呆れる始末だ。しかし、ゴールデンボンバーの旺盛なサービス精神からくるパフォーマンスを目一杯楽しむことで生まれる一体感がたまらない。ラストの「女々しくて」は地面が揺れるほどで、彼らの存在が<氣志團万博>に欠かせないものであることを実感した。



午後のまったりとした時間をほのぼの楽しませてくれたのが、MOSSAIステージの清水ミチコだ。紹介映像の中でもユーミン、森山良子らのモノマネで笑わせてから登場した彼女のステージは、アグネス・チャン、瀬川瑛子、黒柳徹子など年代ごとの女性モノマネや、降臨した井上陽水、忌野清志郎などの歌マネで爆笑に包まれた。が、その見事な歌唱力とピアノ演奏は間違いなくホンモノで感動的ですらあった。


午後2時半、1日の折り返し地点に差し掛かり、YASSAIステージには早くも氣志團の出番がやってきた。ホストバンドでありながらこの時間に登場するあたりに、<氣志團万博>の主役はあくまでもすべての出演者とそれを楽しみにきたお客さんだというメッセージが感じられた。スモークの中から現れたメンバーは、日の丸仕様の白い学ランに身を包み、これまた日の丸風氣志團マークに染め抜かれた旗を振るという、颯爽としたオープニング。メンバーそれぞれの紹介をフィーチャーした「ツッパリHigh School Musical(登場編)」からライヴをスタートさせると、続いてサンバアレンジの「One Night Carnival」にサンバカーニバルダンサーがステージに現れるなど、会場を一気にお祭りムードへ。氣志團最大のアンセムに大胆なアレンジを施して場内を楽しませることに全力を注いだスピリットは文句なし。サビのブレイクで大合唱が沸き起こるいつもの光景も、ダンサー同様に大きな羽をつけた派手なメンバーが眼前に広がると新鮮だ。

「今日は全国から俺の街に来てくれてありがとう! ここにいるみんなはバラバラだけど、たった2つだけ共通点がある。その1つはみんな頑張っているということ」──綾小路 翔



そんなみんなへのご褒美として披露されたのは、アニメ『ワンピース』主題歌「ウィーキャン!」だった。同曲で氣志團とコラボしているきただにひろしをステージに招いて、『ワンピース』の世界さながらの熱いメッセージが歌で届けられた。続いて「喧嘩上等」で盛り上げたものの、その反応に不満を語った翔は「喧嘩上等2016」として別アレンジをプレイ……というか、これはどう聴いてもゴールデンボンバーの「女々しくて」の替え歌だ(笑)。フリまで完璧にカバーして踊る5人に間奏ではゴールデンボンバーも合流したものだから、再び「女々しくて」のフリを楽しめて「喧嘩上等」も歌えるというレア仕様となった。MCでは前述の共通点について改めて触れた。

「俺たちの共通点はもう1つ。好きなものがあること。何か夢中になれるものがあるやつが優勝。つまりここにいるやつらが優勝。その好きなもののひとつに<氣志團万博>を入れてくれてありがとう!」──綾小路 翔

「落陽」「愛 羅 武 勇」を熱唱すると、「お前らの大好きが詰まった<氣志團万博>、楽しんでくれよな!」と声を掛けてステージを降りた氣志團。まだまだ<氣志團万博>初日は折り返し地点であり、各ステージにはいずれ劣らぬ個性的なアクトが登場する。



「俺がAK-69、覚えて帰れ!」と激しくラップでアピールしながらも、「With You ~10年、20年経っても~」では包容力豊かな歌声を聴かせたMOSSAIステージでのライヴから、YASSAIステージにどっと人が押し寄せた。UVERworldが登場したからだ。



真太郎のドラムソロからTAKUYA∞が「UVERworld、満を持して<氣志團万博>初登場! 俺にも見せろ、ピリオドの向こう!」と叫ぶと、オープニング曲「ナノ・セカンド」で弾けるように飛び出してランウェイを進み、よりオーディエンスへと近い場所に身を乗り出しながら歌う気合の入りようだ。タイトなリズムセクションとソリッドなギターサウンドに絡んでくるサックスの清涼感ある音色が熱いアクセント。そのサックスが大きくフィーチャーされた「Collide」のエレクトロビートとの融合も、どんなジャンルも貪欲に飲み込んだバンドのタフさを表している。



唯一無二のサウンドへの自信からか、「<チャンピオン★カーニバル>だって? 確かにヤベえアーティストいっぱいいるよな。しかし戦わずして負けを認めるわけにはいかねえんだよ。俺たちが本物か見極めろよ」とTAKUYA∞はMCでもかなり饒舌だ。ラスト「在るべき形」まで全7曲、歌いまくりの喋りまくり。全力で駆け抜けて大きなインパクトを残し、初出演のステージを飾った。



イキのいいミクスチャーロックで発汗した後に、ORIGINAL LOVEのアダルトなステージを楽しめるのだから、<氣志團万博>の心意気は素敵だ。コーラスに真城めぐみ、ギターに木暮慎也といった百戦錬磨のミュージシャンを従えて田島貴男が歌うポップスが夕暮れのMOSSAIステージに映える。大ヒット曲「接吻」では気持ち良さそうにリズムを取りながら目を閉じて聴き入ってしまった。今年25周年を迎えたジャパニーズポップス伝道師の美声に酔いしれた。


YASSAIステージから抜けのよいドラム、スクラッチ音、疾走するベース、スペイシーなギターの単音リフが徐々に折り重なって聴こえてきた。MAN WITH A MISSIONの登場だ。オープニング曲「Get Off of My Way」のギターイントロがキャッチー。見た目の迫力と楽曲の覚えやすさが彼らの楽曲の魅力なのだろう。英語詞ながら歌いやすいサビの「Give it away」や「FLY AGAIN」にもそれが表れており、シンガロングが広がる。

また、この日は珍しくスカジャンを着てライヴを行なった彼らだが、あまりの暑さに「スカジャンハ2曲ガ限界デス、二度ト着ナイ」とトーキョータナカは早々に脱いでいた。それを言うなら頭の方がもっと暑いだろうに…と思ったが、彼らは頭はオオカミで身体は人間なのだ。そのステージは、映像を駆使したりステージから炎が噴き出したりと派手な演出はあるものの、あくまでも楽曲と演奏技術が魅力だ。「氣志團を尊敬している」という彼らは踊れて歌えるライヴを最後まで貫いた。




MOSSAIステージでは10代の頃にライヴハウスで初めて出逢った翔との爆笑エピソードが映像で紹介され、固い絆を感じたのがRIZEだった。ジャパニーズ・ミクスチャーロックのパイオニア的な存在であり、氣志團とは音楽的タイプの違う彼らだが、お客さんを楽しませるという意味では負けてない。この日もループするエレクトロビーツから始まる「PARTY HOUSE」を炸裂させると、ジャングルビートの「Get the Mic」でKenKenが激しく長髪をなびかせてヘドバン、音楽以外のことなどすべて忘れてしまう強烈な轟音を響かせた。「今日に限っては、ここ木更津で奇跡がいっぱい起きてるぜ!」とのMCに、ここまでに繰り広げられたシーンを思い出される。ラスト「カミナリ」で客席に飛び込んだJesseは「これが日本のロックバンドだ!」と叫んでステージを後にした。



陽がどっぷりと暮れてからYASSAIステージに登場した湘南乃風の、ライヴにおける人を巻き込んでいく力は圧巻の一言。「親友よ」では「隣のやつと肩組め!」と見知らぬもの同士に肩を組ませたほか、「タオルを掲げろ!」と客席に多種多様なアーティストのタオルが広がった場面、会場の照明を消してオーディエンスのスマホを点灯させて光の海を作った場面など、フェスお馴染みの演出で記憶に残る名場面を作り出した。「純恋歌」でジーンと染み入るような歌声で魅了すると、ラストの「睡蓮歌」には氣志團もステージに登場するなどイベント巧者の実力をみせつけた。



初出演ながら、MOSSAIステージのトリを任された岡崎体育に異存はない。「Explain」を真面目に歌ったかと思えば途中、マイクから口を離すと口パクだったことが判明、オーディエンスを煽っておきながらその途中で爪を見つめたりと、やりたい放題の岡崎体育に翻弄される楽しさはクセになりそうだ。笑わせるだけでなく、しっかりノリを作れるトラックメーカーでもあることから、MOSSAIステージのトリに相応しいアクトであった。



YASSAIステージには、初日ライヴアクトの実質的なトリとなるGACKT presents 神威♂楽園の登場だ。Gackt……いや神威♂楽園の性徒会長・神威樂斗が布袋寅泰の「スリル」に乗って姿を現した。「何度もイカされる準備はよろしいか!? 君たちの愛する人の名は!?」と呼びかけると、「会長ー!」と黄色い声援が飛ぶ。ライブは「ににに西川くんのこと、僕は大好きです!」と鋭い真顔でカメラ目線を送ってから歌われたT.M.Revolutionの「HOT LIMIT」「HIGH PRESSURETM」とTM NETWORKの「Get Wild」のマッシュアップによる「GETでHOTでWILDなHIGH PRESSURE」では3曲をミックスして聴かせてみせたり、2015年の<氣志團万博>で好評だった、語尾に「ultra soul」を挿入しながら歌う「ビビビB'zウルトラメドレー第二弾」で「LOVE PHANTOM」「BLOWIN'」「BAD COMMUNICATION」「TIME」「ALONE」「ultra soul」(これだけ語尾は「ギリギリchop」)「恋心(KOI-GOKORO)」の7曲をメドレーで披露した。

大喝采を受けて満足そうな表情の性徒会長がより昂ったのが、Gacktのオリジナル曲「小悪魔ヘヴン」を高速化した「小悪魔ヘヴンハイスピードver」だ。猫耳スタイルのゴールデンボンバーを呼び込むと高速でフリを付けながらパフォーマンスして「<氣志團万博>、よろちくび!」とキメポーズ。ここまでは昨年の流れを汲んだ神威♂楽園らしいライヴとなっていたが、この後とんでもない展開が。



一旦ステージを去った性徒会長がSuper EXcellent highschool students in JAPAN(略して、S.E.X JAPAN)として再びステージに上がったのだが、そのヴィジュアルは完全にYOSHIKI風。上半身裸でドラムセットに座ると同時に、「TOSHI先輩!」とのアナウンスに導かれてTOSHI(!?)が登場、X JAPANの「X」を歌い出した。性徒会長の超絶なツーバスドラムに圧倒される性徒たちは“X!”ではなく“SEX!”と腕をクロスしてジャンプ、TOSHI(!?)が性徒会長の横に立ちスティックでシンバルを叩くなど、X JAPANの名シーンが再現される。さらにTOSHI(!?)が「まだまだそんなもんじゃねえだろ!?」と煽り、性徒会長が頭を振り乱しながら筋骨隆々のボディを光らせて一心不乱にドラムを叩き続け、燃え尽きたようにガウンを身に纏ってステージを降りた。愉快な神威♂楽園の世界にすっかり身を委ねた前半に対して、後半はロック魂をくすぐられるサプライズなステージとなった。



その興奮冷めやらぬ中、クロージングアクトとして、ブルーの学ラン姿で登場した氣志團が「ツッパリHigh School Musical(出発編)」を歌った。「どうもありがとう! 誰かを好きでいてくれて、何かを好きでいてくれて、どうもありがとう! 今日ここにいるやつらが優勝!!」と叫んだ綾小路翔。そのエンディングはカウントダウンの後にステージ背後から何発もの花火が上がり、「俺たちの街に来てくれてありがとう!」との言葉で<氣志團万博2016>の初日が締めくくられた。



取材・文◎岡本貴之
撮影◎青木カズロー/釘野孝宏/佐藤 薫/中野修也

◆<氣志團万博 2016>2日目レポートへ

■<氣志團万博2016 ~房総ロックンロール・チャンピオン・カーニバル~ Presented by シミズオクト>初日
2016年9月17日(土)@千葉県 袖ケ浦海浜公園セットリスト

▼YASSAIステージセットリスト
【小林幸子】
1.千本桜
2.サンバDEわっしょい!
【AAA】
1.ハリケーン・リリ、ボストン・マリ
2.Love Is In The Air
3.恋音と雨空
4.NEW
5.PARTY IT UP
【RIP SLYME】
1.楽園ベイベー
2.JUMP[add intro ver.]
3.FUNKASTIC
4.Good Times
5.熱帯夜
6.JOINT
【ゴールデンボンバー】
1.元カレ殺ス
2.まさし
3.抱きしめてシュヴァルツ
4.†ザ・V系っぽい曲†
5.女々しくて
【氣志團】
1.ツッパリHigh School Musical(登場編)
2.One Night Carnival
3.ウィーキャン!
4.喧嘩上等
5.雄々しくて
6.落陽
7.愛 羅 武 勇
【UVERworld】
1.ナノ・セカンド
2.Wizard CLUB
3.collide
4.PRAYING RUN
5.IMPACT
6.Ø choir
7.在るべき形
【MAN WITH A MISSION】
1.Get Off of My Way
2.Dive
3.Give it Away
4.Emotions
5.FLY AGAIN
6.The World's on Fire
7.Seven Deadly Sins
8.Raise your flag
【湘南乃風】
1.SHOW TIME
2.Joker
3.Born to be WILD
4.黄金魂
5.親友よ
6.純恋歌
7.睡蓮歌
【GACKTpresents 神威♂楽園】
1.かなり、ちょっとだけスリル
2.GETでHOTでWILDなHIGH PRESSURE
3.B'zウルトラメドレー第二弾
4.小悪魔ヘヴンハイスピードver
5.X
【CLOSING PERFORMANCEby 氣志團】
1.ツッパリHigh School Musical(出発編)

▼MOSSAIステージセットリスト
【C&K】
1.CK IX
2.to di Bone
3.パーティ☆キング
4.梅雨明け宣言
5.ヒカリトカゲ
6.踊LOCCA~around the world 新たなる冒険~
【チームしゃちほこ】
1.ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL
2.BASYAUMA ROCK
3.Wow Oh! Oh!
4.パレードは夜空を翔ける
5.抱きしめてアンセム
【仙台貨物】
1.サタデーナイトゲイバー
2.腐況の風
3.仕事をサボりTIGHT
4.ソレは~(中略)~握り...※全466文字
5.絶交門
6.チバイズム ~手ぬぐいを脱がさないで~
【MONGOL800】
1.ONE NIGHT CARNIVAL
2.あなたに
3.DON'T WORRY BE HAPPY
4.OKINAWA CALLING
5.小さな恋のうた
6.Cinderella
7.PARTY
【清水ミチコ】
1.100年の声の歌
2.私のフォークメドレー1
3.スピッツ作曲法
4.ミスチル作曲法
5.一人フェスメドレー
【AK-69】
1.Flying B
2.IRON HORSE -No Mark-
3.Ding Ding Dong〜心の鐘〜
4.THE RED MAGIC
5.With You 〜10年、20年経っても〜
6.ロッカールーム -Go Hard or Go Home-
7.CUTSOLO
【ORIGINAL LOVE】
1.朝日のあたる道
2.DEEP FRENCH KISS
3.接吻
4.Two Vibrations
5.The Rover:
【RIZE】
1.PARTY HOUSE
2.Get the Mic
3.GHOST
4.日本刀
5.カミナリ
【岡崎体育(前編)】
1.Explain
2.Call on
3.Voice Of Heart
4.Voice Of Heart2
【岡崎体育(後編)】
1.FRIENDS
2.Q-DUB


■<氣志團万博2016 ~房総ロックンロール・チャンピオン・カーニバル~ Presented by シミズオクト>

2016年9月17日(土) 千葉県・袖ケ浦海浜公園
2016年9月18日(日) 千葉県・袖ケ浦海浜公園
9:00開場/10:30開演 (20:40終演予定)
〒299-0268 千葉県袖ケ浦市南袖36
【出演者】
▼9月17日(土)
UVERworld、AK-69、岡崎体育、ORIGINAL LOVE、GACKT presents 神威♂楽園、氣志團、ゴールデンボンバー、小林幸子 (OPENING CEREMONY ACT)、C&K (ASA-ICHI ACT.)、清水ミチコ、湘南乃風、仙台貨物、チームしゃちほこ (WELCOME ACT)、AAA、MAN WITH A MISSION、MONGOL800、RIZE、RIP SLYME
▼9月18日(日)
アントニオ猪木 (OPENING CEREMONY ACT)、VAMPS、SA (WELCOME ACT)、the GazettE、氣志團、クレイジーケンバンド、THE COLLECTORS、 SiM、私立恵比寿中学、TUBE、DJダイノジ、10-FEET、東京スカパラダイスオーケストラ、中島美嘉、ももいろクローバーZ、森山直太朗、矢沢永吉
※50音順・敬称略



◆氣志團万博 オフィシャルサイト
◆氣志團万博 オフィシャルFacebook
◆氣志團万博 オフィシャルTwitter
◆氣志團万博 オフィシャルYouTubeチャンネル
この記事をポスト

この記事の関連情報