【ライブレポート】<イナズマロック フェス>初日、「ただのお祭りじゃない」
<イナズマロック フェス 2016>が9月17日および18日の2日間、滋賀県立琵琶湖博物館西隣 烏丸半島芝生広場で開催された。デビュー20周年を迎えたT.M.Revolution 西川貴教が地元・滋賀県で行なった同イベントは2日間で10万人(17日4万人、18日6万人)を動員した。
◆<イナズマロック フェス 2016>初日 画像
2009年に誕生した<イナズマロック フェス>は2016年で8回目。西川が2008年に滋賀ふるさと観光大使に就任し、「音楽を通じて地元にお返しがしたい」と話したのがきっかけとなり、滋賀県の全面バックアップでスタートした同イベントは回を重ねるごとに地元での盛り上がりも大きくなり、今では関西を代表する野外フェスとなった。
会場はメインステージ『雷神ステージ』がある有料ライブエリアと、入場無料のフリーエリアに分かれている。『雷神ステージ』にはT.M.Revolutionをはじめ、滋賀県出身のUVERworld、ファンキー加藤、ももいろクローバーZ、HKT48、ゲスの極み乙女。、GRANRODEO、SPYAIR、MAN WITH A MISSIONなどの多彩なアーティストのほか、カラテカ、とにかく明るい安村、なかやまきんに君、ハイキングウォーキングなどのパフォーマーも登場した。また、2015年から設けられたスペシャルチケット『イナズマプレミアム』は、屋根付きの専用席や専用ドリンクコーナーやトイレ、最前列の専用立ち見エリアがあり、2016年も幅広い年齢層に好評となったようだ。
フリーエリアの『風神ステージ』には、歌手デビューした篠崎愛や恵比寿★マスカッツ、妄想キャリブレーションなどのアイドルをはじめ、I Don't Like Mondays.、Civilian Skunk、THE BEAT GARDEN、The Winking Owlなど注目の若手アーティストほか、メジャーデビュー直結型オーディション『イナズマゲート』で入賞したアーティストなどが出演。さらに、滋賀県観光PR・ご当地キャラクターメインの『龍神ステージ』では西川貴教のキャラクター・タボくんや全国から集まったご当地キャラクターが会場を盛り上げた。
この他にも、滋賀の近江牛を使ったメニューをはじめ全国のご当地グルメが集まる“フード&ドリンクエリア”、お子様連れのお客さんのためにベビーカー貸し出し、授乳スペース、オムツ替え室を備えたキッズエリア、滋賀県のPRを行う『おいで〜な滋賀 体感フェア』もあり、<イナズマロック フェス>は、音楽ファン以外も楽しめるイベントとして地元に定着している。2015年からは8月に県内で、<イナズマロック フェス 2016>への出店を賭けた食のイベント『イナズマフードGP(グランプリ)』が開催されるなど、フェス当日以外も地元で関連イベントが賑わいをみせているのだ。
当日は、ライブ出演前後のアーティストが出演する特別番組『西川貴教のイエノミ!! イナズマロックフェス2016出張版』や、バックヤードに設置された定点カメラに出演アーティストが自由に映る『イナズマロック フェス 2016 バックヤード定点生中継』、さらにフリーエリアの『風神ステージ』の模様がニコニコ生放送で中継されるなど配信動画も盛りだくさん。
1日目は台風の接近で天候が危ぶまれたものの、雲の切れ間から陽がのぞくまずまずの天気。東海エリア出身/在住のメンバーで2010年に結成されたユニットBOYS AND MENがオープニングアクトを務める。メンバーの小林豊は滋賀県出身、「イナズマに出るのがずっと夢でした! ただいま!」と笑顔で挨拶し、シングル「YAMATO☆Dancing」など4曲を披露。パワフルな歌とダンスで会場を盛り上げた。
そして14時、「We love イナズマ! We love 琵琶湖! <イナズマロック フェス2016>スタート!」と三日月大造滋賀県知事が開会宣言した。トップバッターはファンキー加藤だ。真っ赤なTシャツにデニムパンツで登場すると、「<イナズマ>はずっと出たいと思っていて、やっと参戦できました」と笑顔を見せた。「みなさんと騒いでいきたいと思います!」と「まわせ!」をプレイ、客席と一緒になってタオル回しで盛り上がり、さらにはFUNKY MONKEY BABYSの楽曲「告白」「あとひとつ」など7曲の熱唱で見事なトップを飾った。
出演アーティストの舞台転換の間は漫才コンビのダイアンが会場を盛り上げる。それに続いては愛知県出身の三人組・ソナーポケットの登場だ。3年ぶりの<イナズマ>出演となる彼らが、「ファンキー加藤くんから情熱のバトンが回ってきました」と元気よくステージをスタートした。途中のMCでは、「デビューしたばかりの頃は、滋賀県大津市のパルコを訪れても集まったファンは10人ほどだったのが、今ではびわ湖ホールでライブができるようになった」と感慨深く話して、ここびわ湖のファンを熱くさせ、「ONE-SIDED LOVE」「好きだよ。~100回の後悔~」「365日のラブストーリー。」など6曲をプレイして多くの想いを届けた。
幕間にお笑いコンビの学天即が漫才を披露したあとは、声優として活躍しているKISHOW (谷山紀章)と、声優アーティストなどを中心に楽曲を提供するギタリストe-ZUKA (飯塚昌明)によるユニットGRANRODEOがステージに姿を現した。GRANRODEO出演は2013年以来、2度目。「3年ぶりにお声がけいただき、この日のために半年かけて仕上げてきました」と、「TRASH CANDY」「メモリーズ」「ROSE HIP-BULLET」「The Other self」など6曲を熱唱した。圧倒的なパワーで歌い上げるKISHOWと、大空の響き渡るe-ZUKAのギターの音色は美しく、びわ湖の空に遠く響き渡った。
なかやまきんに君がお馴染みの筋肉ネタで会場を沸かせた後は、4人組ロックバンドのSPYAIRだ。2011年に“フリーエリア”のステージに初出演し、翌2012年にはメインステージへ。「こういう大きいステージに憧れてバンドを始めました」という彼らが、アーティストとして躍進して戻って来るのも、8年続く<イナズマ>ならではのこと。リリースされたばかりのシングル「THIS IS HOW WE ROCK」をはじめ、「イマジネーション」「サムライハート (Some Like It Hot!!)」など7曲をプレイして、人気バンドの実力をみせつけた。
ハイキングウォーキングが2人でSサイズのTシャツを着るなどイリュージョンネタを披露した後は、3年連続出演のももいろクローバーZだ。「年に一度の楽しみ。西川さん、今年もありがとうございます」と挨拶し、1曲目の「ワニとシャンプー」へ。同曲ではハイキングウォーキングがサプライズで登場し、曲の合間に「卑弥呼さま!」というお馴染みのネタで合いの手を入れて会場を沸かせる。しっとりしたナンバー「Hanabi」や、新曲「ザ・ゴールデンヒストリー」など全6曲を披露した彼女たちのステージは、陽が暮れた場内にももクロファンの持つ5色のペンライトがきらめいていた。
『R-1ぐらんぷり2016』で優勝を果たしたハリウッドザコシショウが最後に会場を盛り上げた後にステージへ登場したのは、トリを務めるT.M.Revolutionだ。モノトーンのV字ストライプのジャケット姿の西川が和太鼓を、加えてバックメンバーも和太鼓や三味線を演奏する演出でスタートした。
「今日の降水確率、昨晩は60%、今朝9時は10%。18日に関西直撃かと思われた台風、ただいま北上中! みんなの想いが、今日の天気を作っています!」
と、雨天を回避できたことを喜び、「Naked arms」「SWORD SUMMIT」「Count ZERO」「DOUBLE-DEAL」など6曲を熱唱した。ポツポツと雨が降り始めるなか、アンコールを受けて再度登場した西川は、8月31日にリリースした新曲「RAIMEI」をプレイ。雷のSEが入ったイントロが始まったとたんに雨が強くなるなど、ステージが激しさを増していく。
「いくぞ、ももいろクローバーZ!」と西川が叫ぶと、ももクロのメンバー全員がステージへ登場。ももクロが<イナズマロック フェス>に出演するたびに歌っていたT.M.Revolutionのナンバー「INVOKE」を一緒に踊り歌い上げた。また、同曲途中では、ももクロメンバーがブロワ(送風機)を持って西川に風を当てまくるというサプライズ演出もあり、西川は「あんなもん、いつの間に用意してた!?」と驚いていたようす。
最後に「もう一組ゲストをお呼びしてます!」と紹介されたのは、西川のトレードマークでもある「HOT LIMIT」風の衣装をまとった熊本県PRマスコットキャラクター・くまモンと、西川のキャラクター・タボくんだ。西川は、現在開催中の全国ツアーの会場で熊本地震災害支援の募金活動を行なっているほか、熊本地震災害支援のラバーバンド『PRAY FOR KUMAMOTOラバーバンド』を販売。ステージ上でくまモンとがっちりハグをし、9月4日の熊本公演で訪れた際に、それまでのラバーバンドの収益金を全額収めたと伝えた。
「ただのお祭りじゃない、想いの強さ、心をつなぐイナズマロック フェスです」
西川は、くまモンとタボくんと一緒にラストナンバー「HEART OF SWORD 〜夜明け前〜」を披露して、大盛況のうちに初日の幕を閉じた。
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■<イナズマロック フェス 2016>
開場/開演/終演:12:00/14:00/20:00 (予定) ※雨天決行(荒天の場合は中止)
【LIVE AREA・雷神STAGE出演アーティスト】※50音順
GRANRODEO
SPYAIR
ソナーポケット
T.M.Revolution
ファンキー加藤
ももいろクローバーZ
BOYS AND MEN (OPENING ACT)
【LIVE AREA・雷神STAGE出演パフォーマー】※50音順
学天即
ダイアン
なかやまきんに君
ハイキングウォーキング
ハリウッドザコシショウ
【FREE AREA・風神STAGE supported by Eggs出演アーティスト】※50音順
I Don’t Like Mondays.
Qaijff
Civilian Skunk
PassCode
THE BEAT GARDEN
Brian the Sun
ベリーグッドマン
妄想キャリブレーション
リアクション ザ ブッタ
ねぇ、忘れないでね。 (「イナズマゲート 2015」グランプリ)
みきなつみ (Eggs推薦アーティスト)
ReVision of Sence
A11yourDays (「イナズマゲート 2016 supported by Eggs」準グランプリ)
【FREE AREA・龍神STAGE出演者】※50音順
MC:大岩Larry正志/杉山裕之・谷田部俊 (我が家)
お見送り芸人しんいち
代走みつくに
ノースナイン
ブランケット
わんぱくウォリアーズ
▼2016年9月18日(日) 滋賀県草津市 烏丸半島芝生広場 (琵琶湖博物館西隣 多目的広場)
開場/開演/終演:12:00/14:00/20:00 (予定) ※雨天決行(荒天の場合は中止)
【LIVE AREA・雷神STAGE出演アーティスト】※50音順
UVERworld
HKT48
ゲスの極み乙女。
THE ORAL CIGARETTES
T.M.Revolution
MAN WITH A MISSION
04 Limited Sazabys (OPENING ACT)
【LIVE AREA・雷神STAGE出演パフォーマー】※50音順
インポッシブル
カラテカ
さらば青春の光
東京ダイナマイト
とにかく明るい安村
【FREE AREA・風神STAGE出演アーティスト】※50音順
AKIRA
あゆみくりかまき
恵比寿★マスカッツ
The Winking Owl
THE Hitch Lowke
篠崎愛
BAND-MAID
FABLED NUMBER
MAGIC OF LiFE
ミオヤマザキ
AUSTINES (Eggs推薦アーティスト)
CASPA
RAF CHRONICLE (「イナズマゲート 2016 supported by Eggs」準グランプリ)
【FREE AREA・龍神STAGE出演者】※50音順
MC:大岩Larry正志/柴田英嗣 (アンタッチャブル)
ウドントミカン
ギャンブルフード
サツマカワRPG
ジャガモンド
ともだち
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