【ライブレポート】D.W.ニコルズ、笑顔に包まれメンバー寿脱退

9月4日、横浜・大さん橋ホールで＜D.W.ニコルズのスマイルフェスティバル＞が開催された。しんみりしがちなメンバー送別ライブだが、そうはならないのがD.W.ニコルズだ。明るく前向きな雰囲気でメンバーの「寿脱退」を盛大に祝い、これまでの活動の集大成と言える＜スマイルフェスティバル＞は文字通りの笑顔の祭典となった。

◆D.W.ニコルズ画像

ウッドデッキ調の巨大な客船ターミナル内にある「大さん橋ホール」が今回の会場だ。体育館のような広大な空間にはずらりとイスが並べられ、その奥にはC.W.ニコルの「アファンの森」をはじめ、ニコルズと縁の深い12の団体がグッズ販売や展示などのブースを出展しており、さらに子どもが遊べる人工芝のスペースもあり、それはまるで縁日か運動会のよう。実際、バンドのライブとは思えないほどのたくさんの子ども達の姿も見られ、このファン層の広さはニコルズならでは。バンド史上最大規模のこのライブはソールドアウトとなっていた。


結婚を機に脱退するドラムの岡田梨沙のラストライブだったが、「しんみりするような脱退ライブには絶対したくなかった」というわたなべ（vo）の言葉通り、ライブは終始ハッピーなムードで進められた。メンバーは、苦楽を共にしてきたこの4人での最後の演奏を心から楽しむような笑顔で、躍動感あふれる演奏で満員の会場を沸かせた。いつも通りわたなべの自在なMCも炸裂し、会場を爆笑の渦に巻き込んだかと思うと、ときには真っ直ぐな言葉で会場をひとつにし、オーディエンスの心を引きつけ離さない。煽られることもなく湧き上がる圧巻の大合唱は、「思い出を閉じ込めよう」の言葉でさらにボリュームを増し、会場が割れんばかりに鳴り響いた。

岡田脱退後も活動は勢いを増し、9/24からは3人で史上最多本数となるツアーがスタートする。年明けには毎年恒例となったホールコンサート＜ニューイヤーコンサート＞も開催される。

photo by 西槇太一



◆D.W.ニコルズ・オフィシャルサイト