板野友美「海へのドライブで掛けたい曲」/【連載】トベタ・バジュンのミュージック・コンシェルジュ

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「トベタ・バジュンのミュージック・コンシェルジュ」は、音楽への情熱を通して、音楽の素晴らしさや音楽の新しい環境を探る対談特集だ。

コンシェルジュのお相手を務める音楽家/プロデューサーのトベタ・バジュンが、毎回素敵なコンシェルジュをお迎えし、オススメの10曲のプレイリストを紹介していく予定となっている。コンシェルジュの「音・音楽へのこだわり」を紐解きながら、今の音楽シーンを見つめ最新の音楽事情を探っていく連載企画である。

記念すべき第1回目は、多彩な活動で今もなお第一線を走る板野友美をコンシェルジュに迎え、「海へのドライブでかけたい10曲」をテーマにプレイリストを作成してもらった。多感な少女時代と現在でガラッと変わる音楽歴が垣間見えるリストになっている。


●板野友美が「海へのドライブで掛けたい10曲」

(1)オレンジレンジ「上海ハニー」
(2)オレンジレンジ「イケナイ太陽」
(3)サザンオールスターズ「OH!SUMMER QUEEN~夏の女王様~」
(4)大塚愛「Happy days」
(5)ケツメイシ「夏の思い出」
(6)ゆず「夏色」
(7)Rihanna「good girl gone bad」
(8)Conor Maynard「Talking About」
(9)Jason Derulo「Fallen」
(10)Jason Derulo「It Girl」

   ◆   ◆   ◆

(1)オレンジレンジ「上海ハニー」

青春の曲で、ちょうど中学生くらいだったんですけど。体育の授業でダンスがあって、その時に(授業で)友達と振付をして踊りました。

(2)オレンジレンジ「イケナイ太陽」

中学二年の最後の時に流行っていた曲ですね。あと、(この2曲は)聴きながらドライブをすると当時を思い出しますしカラオケとかでも歌います。

(3)サザンオールスターズ「OH!SUMMER QUEEN~夏の女王様~」

サザンオールスターズさんの曲は両親もすごく好きで、よく車で流れていて、子供ながらに覚えたりしていました。中学生の時にサザンビーチにいったりすると、この曲がよく流れていました。これもカラオケで歌いますね。

(4)大塚愛「Happy days」

これも青春の曲なんですけど、聴くと本当にテンションが上がります。やっぱりドライブで夏のすごい暑い日にかけたいです。

(5)ケツメイシ「夏の思い出」

これはもう定番ですね。ギラギラしている感じもないし、爽やかな海のイメージがあります。ドライブの帰り道とか。

(6)ゆず「夏色」

夏って感じでテンション上がります。

(7)Rihanna「good girl gone bad」

この曲は普通に好きで。結構アガる曲なんですよね。海外とかで海のドライブでオープンカーだったら、結構。

(8)Conor Maynard「Talking About」

ここからの3曲は、年末ハワイに行ったんですけど、その時にずっと聴いていました。海のイメージだし癒されます。この3曲を続けて聴いています。Ne-Yoの最新アルバムもリピートで聴いてますね。

(9)Jason Derulo「Fallen」
(10)Jason Derulo「It Girl」

ジェイソン・デルーロは「It Girl」を聴いて知りました。凄くいいと思って「It Girl」リピートして、次なにか違う曲あるかなって調べたらこの曲(「Fallen」)に出会いました。

   ◆   ◆   ◆


──デビュー10周年/ソロアーティスト活動になって5周年というなかで、アジアツアーもスタートしましたね。

板野友美:そうですね。やっぱり初のアジアツアーなので不安もありましたが、本当にたくさんの方が来てくれて、すごく温かく迎えてくれて嬉しかったです。

──日本とアジアではファンの反応は違いますか?

板野友美:言葉が通じない分、すごく反応してくれるというか。わかった時とか、この曲知ってるよっていう曲の時とか、本当に曲始まってすぐの時に盛り上がってくれたり、すごく反応を返してくれました。

──今年は10周年ですが、映画『のぞきめ』で初主演を果たし、主題歌「HIDE & SEEK」もリリースしましたね。

板野友美:そうですね。本格的に演技をするのも初めてだったので、主演だけではなく演技自体も初めてのことが多かったです。

──プレッシャーはありましたか?

板野友美:いえ、それは逆に初めてだったのであまりなかったです。

──「HIDE & SEEK」は、映画が決まってからそのために作られたんですか?


板野友美:映画のために作った曲です。

──噂で聞いたのですが、曲の中に怖いウィスパーが入っているとか?

板野友美:入ってますね。「気付いて」って声が…。本当によく聴かないと気付けないです。私は気付かなかったんですけど、イベントでもう一度聴いたらたしかに聴こえました。

──「映画を観た後この曲を聴いたら2倍楽しめると思う」とのことですね。

板野友美:ホラーだと思わなければ普通の恋愛っぽい歌詞なので、普通に聴くと恋愛の歌詞にも捉えられると思います。でも、映画を観てから歌詞を読んでもらうとゾッとしちゃったり。オバケ目線の曲になっているなと思います。

──「HIDE & SEEK」はエレクトロというかR&Bのテイストが入っていますが、こういう楽曲は好きですか?

板野友美:色々なジャンルの曲を聞いています。

──板野友美というソロアーティストとして、突き進みたい音楽の方向性はあるんですか?

板野友美:ヒップホップが好きなのでプライベートでヒップホップを聴いているときはテンション高くなります。

──特に好きなヒップホップアーティストは?

板野友美:アーティストというよりは曲ごとかもしれないですね。

──PVもすごく凝っていますが、アートワークや衣装に関しても自分でディレクションするんですか?


板野友美:それは作品PVによって、ですね。自分の意見を出し過ぎても、いつも同じようになってしまったり自分の好きな方向性ばっかりになってしまうのでそれもよくないかなと思って。やっぱり客観的な周りの意見を取り入れたいし、初めてのことにも挑戦したいという思いがあります。だから「この曲はこうしたい」っていうのもあるし「これは周りの人にお願いします」って決めてもらう時もあるし、本当に様々です。

──「HIDE & SEEK」のPVに関してはいかがですか?

板野友美:この曲に関しては、ほぼほぼ監督が決めてくださいました。スタッフの方々やみんなで話し合い、映画『のぞきめ』がホラー映画で怖いテイストがあるし、曲にも怖い歌詞が入っていたりするので、J-ホラーじゃない、ちょっと違う怖さをPVに出したいなと思っていました。ストーリーとかは皆で考えたりしたんですけど、もともとの雰囲気やアイデアは監督です。

──カップリングの「One Last Kiss」では作詞を行っていますね。

板野友美:その曲は『のぞきめ』のあとに「雨衣(レインコート)」という映画を撮影したんですけど、ストーリーがちょっと切ないラブストーリーだったんです。私が演じた雨小(ゆうこ)という女の子と彼がいるんですけど、その二人が恋するのにはいろいろな理由があって、好きだけど離れなきゃいけないというそのテーマをもとに書きました。

──作詞には苦労しましたか?

板野友美:「One Last Kiss」は1日~2日で書けました。「One Last Kiss」は曲がすごくいいので、聴いているだけで想像ができました。

──もうひとつのカップリング曲の「Triple O」はどういう曲ですか?


板野友美:これはカウントダウンの曲で、「Triple O=トリプルオー」なんですけど「000(ゼロゼロゼロ)」で「0時00分」でカウントダウンをイメージしています。これを作ったときはちょうど12月末くらいだったので、「カウントダウン盛り上がろう」みたいな曲になっているんです。

──ドライブにも合いそうなテンポ感があっていいですね。

板野友美:アジアツアーをすることも決まっていたので、ツアーの時に皆で盛り上がれるような曲がもっと欲しいなと思って作りました。

──ソロでの活動は、AKB48時代とはどのような違いがありますか?

板野友美:AKB48には秋元先生がいて、私たちはプロデュースをしていただく立場だったので、あまり自分の意見っていうのは出さないんです。「こうしたい、ああしたい」と言ってもそれほど自由ではないですし、曲ごとに「色んな自分たちを見せろ」と言われていたので、向き合い方は全然違うと思いますね。

──今では自分が板野友美のプロデューサーでもあるわけですね。

板野友美:そうですね。でも最近は、それこそ「プロデュースされるのもいいなぁ」とも思っています。AKB48をやりながら卒業するまでのソロ活動は、自分の意見が言える楽しさがあって「こういう風にしたい」と言ったりしていたんですけど、自分が思う世界ややりたいもの自体、すごい限られてるし、それをやっているだけだと凄く小さい世界で終わっちゃうなとも思うんです。だから最近は、自分の意志よりも「こういう板野友美もいいんじゃない?」という第三者の意見や、新たな挑戦のほうに興味があります。

──今回はコンシェルジュとしてオススメの10曲を選んでいただきましたが、幼い頃はどんな音楽を聴いてこられたんですか?

板野友美:幼稚園とか小学校の時はSPEEDさんがすごく好きでよく聴いていました。中学校とかは…SPEEDさん以降にはこれという好きなアーティストはいなくて、それこそ流行っている曲とかを聴いていました。中学生の時は大塚愛さんが流行っていて、それが青春の曲ですね。あとオレンジレンジさんとか、サザンビーチでサザンオールスターズさんの曲をよく聴いていました。

──音楽ツールも時代とともに大きく変化しましたが、今は何で音楽を聴いていますか?


板野友美:やっぱりiPhoneですね。Wi-FiとかBluetoothで飛ばしてスピーカーで聴きます。家にいるときはテレビはつけずに音楽を聴いています。

──家ではどんな音楽をかけているんですか?

板野友美:その時の気分によりますけどエド・シーランとかよく聴きます。とてもリラックスできるんです。リアーナとかも聴くし。お風呂には防水Bluetooth(スピーカー)があります。

──常に音楽が周りにないとダメなんですね。

板野友美:そうですね。

──洋楽はいつごろから聴くようになったんですか?

板野友美:高校生くらいですかね。最初は小中学生の時はブリトニー・スピアーズとかアブリル・ラヴィーンとか。ダンスクラブに通っていたんですけど、そこでそういう音楽を流していたんです。あとはBoAさんとか。CDを買ったり、レンタルしてMDに入れたりしていました。


──ライブとCDで聴くことの違いは、どう思いますか?

板野友美:全然違うと思うんですけど、逆に、CDでずっと聴いている曲をライブで聴くから感動するのかなって思います。それを生で聴ける魅力ですよね。だからライブに行く前は、そのアーティストの曲を聴いているほうが自分としては高まるんじゃないかな。逆に、知らない人のライブだと「意外とこういう曲、歌っているんだ」ってCDを聴いてみようかなと思ったり。でもアーティストを好きになるタイミングとして、ライブはすごく大きいと思います。CDを聴いて「すごくいいな」って思うこともありますけど、顔を見てパフォーマンスを見てライブを見て曲を聴きたいって思う人のほうが多いんじゃないかなと思います。

──最近はどんなライブを観ました?

板野友美:最近はあまりない…ですね。やっぱりMr.Childrenさんのライブに初めて行ったときはすごく感動しました。小学校6年生の時に「Sign」が流行っていて、その時に聴いた曲をライブで聴くとすごく感動しますよね。最近だとアリアナ・グランデのライブには行ってみたいです。すごく聴いてます。

──今後、どのようなライブを行いたいですか?

板野友美:ソロで武道館に立ちたいです。そして5年以内にアリーナツアーをしたい。そのためにはスキルアップはもちろんですけど、ソロになった今の私の姿をもっとたくさんの人に見てもらうためにも頑張りたいと思います。

インタビュー:トベタ・バジュン




板野友美「HIDE & SEEK」

2016年4月20日発売
初回限定盤A[CD+DVD] KICM-91663 1800円
初回限定盤B[CD+グッズ] KICM-91664 2700円
通常盤[CD] KICM-1665 1000円


◆板野友美オフィシャルサイト
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