【連載】Hiroのもいもいフィンランドvol.28「Reckless Loveインタビュー」

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先月4作目となるニューアルバム『InVader』を発売。UKとヨーロッパツアーを終え、フィンランド国内ツアーがスタートしたReckless Loveのヘルシンキ公演が、伝統的ライブハウスTavastiaで行われました。

彼らのこれまでの3枚のアルバムは日本盤も発売されていて、2010年の<LOUD PARK>で来日もしています。メンバーはOlli Herman(オッリ・ヘルマン)、Pepe(ぺぺ)、Jalle Verne(ヤッレ・ヴェルネ)、Hessu Maxx(ヘッス・マックス)の4人。ヴォーカルのOlliはThe Local Band(他のメンバーはAlexi Laiho、Jussi69、Archie Cruz)で昨年の<LOUD PARK>に出演しています。

ヘルシンキTavastia公演前にOlli、Pepe、Jalleがインタビューに応えてくれました。


──バンドの調子はどうですか?

Olli:1ヶ月ほど前に4作目のアルバムが発売になって、国外をツアーして帰ってきてフィンランド国内ツアーが始まったばかりで、調子はとってもいいよ。

Pepe:このTavastiaのためにヨーロッパツアーでずっとトレーニングもできたからね(笑)。

Jalle:ヨーロッパは征服できた。

──そういえばヨーロッパツアーの前にノルウェーでもライブがありましたよね。

Jalle:ヨーロッパツアーに出る前にもトレーニングができたよ(笑)。実はノルウェーの税関に俺のベースが残ってるんだ。1週間後ぐらいには届く予定だ。

──ベースがノルウェーに残ったってことはヨーロッパツアーはどうしたんですか?

Jalle:もちろん2つ以上ベースもってたから(爆)大丈夫。無事ツアーできたよ(笑)。

──ニューアルバム『InVader』が発売になってSanta Cruzと一緒にUKとヨーロッパツアーを終えたばかりですが、彼らと一緒にツアーしようってのは誰のアイデアだったのですか?





Olli:それは俺達のテクニッシャンJanne(ヤンネ)のアイディアだったんだ。Santa Cruzと俺達は同じツアーテクニッシャンがいて、去年秋俺達がツアー休暇に入ったときSanta Cruzはツアー中で、俺達のテクニッシャンがSanta Cruzのツアーについたんだが、俺達のニューアルバムがでたらまたツアーがあることを知ってたので、一緒にツアーしたらどうかってアイデアが浮かんできたんだ。

Pepe:Santa Cruzのツアー先からJanneがメッセージ送ってきて、一緒にツアーしたらどうかって。

Jalle:以前にも一緒にツアーしようか?って冗談ぽく話していたこともあったんだけどね。

Pepe:そしたらスケジュールもたまたま合ったので実現できたってわけだ。

──Santa Cruzはこの後Sebastian BachのオープニングアクトでUSツアーが決まっているので、フィンランド国内ツアーは一緒にできなかったわけですね。

Olli:フィンランドツアーはShiraz Laneと、今日と明日はTemple Ballsがオープニングアクトを務める。

──一緒のUKツアー中、ニューキャッスルでSanta Cruzのツアーバスに強盗が入ったというニュースを見たんですが、あなた達には何も起こらなかったの?

Olli:あ、あれは俺達のツアーバスだったんだ。俺達皆同じツアーバスだったんだよ(笑)。

Pepe:あの記事を書いた記者がたまたまSanta CruzのArchieの友達だったからSanta Cruzのニュースになった(笑)。ニュースをそのまま信じこまないほうがいいってことだ(笑)。

──ベルリンだったかな。Santa Cruzのツアーバスが行方不明になったという記事も読みましたが…。

Olli:その記事の真実はバスじゃなくてSanta Cruzが行方不明になったんだ(笑)。俺達はホテルにいて、バスがどこに停まってるかはずっと知っていたよ。

Pepe:その日はライブがない日で、Santa Cruzのメンバーはバスで寝てて、おきてからバーに繰り出し、バスが他の場所に移動するってツアーマネージャーの話をよく聞いてなくて、バスが停まっていた場所に戻ってみたらバスがいなくてバスが行方不明って話になったんだ。

Jalle:決して酔っ払ってたからというわけではなかったことを付け加えておく(笑)。


──このニューアルバムは4作目になりますが、曲は簡単に生まれましたか?昔の曲でこのアルバムに入ったというのはありますか?

Olli:このニューアルバムの曲はこの2年半ぐらいの間に作ったもので、正直なところ時には行きづまりのような時もあった。後で振り返ってみると、間単に出来上がった曲がこのアルバムに収録されたように思う。「Destiny」って曲があるんだが、その1曲をのぞいてはね。

Pepe:「Destiny」はこのアルバムに収録されてる曲のなかで一番初めに書き始めて一番最後に出来上がった曲なんだ。一番時間をかけた曲になる。

──その曲お気に入りです。

Pepe:オーケイ!時間をかけた甲斐があったよ(笑)。この曲は前作のアルバム『Spirit』が発売になる前から作り始めてた曲なんだ。長くかかった曲だ。

──このニューアルバムに「Scandinavian Girls」という曲がありますが、もし日本でライブするとなったら「Japanese Girls」に変えることができますか?

全員:(大爆笑)

Jalle:その国に行ったらその国に従えだな(笑)。

Olli:この質問の答えは「たぶん」にしておくよ(笑)。

──UKとヨーロッパツアーを終えましたが、このニューアルバムでの目標は何ですか?

Olli:このアルバムが発売になった時点で目標を達成したともいえる。このアルバムにはレトロな曲でない新しく聴こえる曲を入れたかったんだ。昔に聴こえる曲じゃなくて新しく聴こえる曲。その点では成功したといえる。この新しいアルバムで新しいファンが増えたらいいなと思っている。少なくともFacebookのイイネやライブの観客の数は確実に増えたな。そういう点でも目標に達したといえる。

Pepe:ツアーでイギリスやドイツ、イタリアにも行ったし、客の入りもよかったよ。


──ソールドアウトの会場も多かったのですか?

Pepe:あぁ、そうなんだ。ロンドンも前回より大きな会場でソールドアウトだった。700人ぐらいの会場でこのTavastiaと同じくらいか、もうちょっと大きかったかな。ノッティンガムも、モスクワの2公演もソールドアウトだった。

Olli:ミラノもソールドアウトだったよ。収容人数以上のチケットを売ってたようで、中に入れきれなかったりもしたんだ。

Pepe:それからドイツのハンブルグもソールドアウトだったよ。

Olli:キャバは忘れたけどコペンハーゲンもソールドアウトだった。

Jalle:次回はもう少し大きな会場になるかな。

──今回のアルバムはレコード会社がかわりましたが、日本盤の発売はあるのかな?

Olli:日本盤は夏に発売予定だけど、どこから発売になるかはまだ発表してよいかどうかわからない。最終的な確認をしてみないと絶対とはいえないから「たぶん」と答えておくよ(笑)。でもかなり確実にとはいっておく。

──どこかのインタビューでボーナス曲の準備ができてるといってたのを聴いたのですが、それが収録されるのかな?

Olli:たぶん(笑)。

──Olliは去年秋に<LOUD PARK>出演でLocal Bandで来日していますが、観客の反応はどうでしたか?

Olli:とってもよかったよ。覚えておかなくちゃならないのはAlexi Laihoは日本では超ビッグスターだってことを。それもあって、皆興味を持ってくれたってのがあると思う。日本のファンはとっても素晴らしくクレイジーだ。暖かく迎え入れてくれてうれしかったな。次回はこのバンドで出演できたらうれしいな。

Pepe:俺達が出演したのは2010年でまた出演できることを強く願っている。

Olli:日本がとっても恋しいよ。

──去年の秋は日本滞在中<LOUD PARK>以外にどこか行く機会はありましたか?


Olli:それがあまりなかったんだ。メンバーの中で俺の滞在が一番短くて2泊しただけなんだ。次回はReckless Loveでいけてもうちょっと長く滞在できたらいいな。もちろん東京の市街は少しだけだけど出歩けたよ。東京は大きな市街地がいっぱいあるけど、ホテルの周りを歩く時間はあった。それから渋谷で撮影があったので渋谷は出歩けた。

──この後フィンランド国内ツアーが続きますが、夏はフェス出演ですよね?

Olli:すでにいくつかフェス出演予定を告知してて、その他にもいくつか予定がある。

Jalle:国外のフェス出演もある。チェコとスイス。夏にもライブ予定は充分はいってる。

Olli:まだ発表されてないからいえないけど6月の初めにも国外フェス出演予定があるんだ。

──Local Bandは今年のワールドツアーは9月のユヴァスキュラのWaterXFestがすでに発表されてますね。

Olli:それには俺達みなでるよ。Reckless LoveにSanta Cruz、The 69 EyesにLocal Band!

Pepe:Children Of Bodomは出演しないけど…。

Olli:Michael MonroeとLost Societyもでるよ。

Jalle:ラッパーは誰もでないからOlliがラッパーになるよ。

Olli:あぁ、俺達の曲で(笑)。

──じゃ、その後の予定は?

Olli:まだ全部いえないけど、秋にはフィンランドツアーが続くし、ヨーロッパにも戻るかもしれない。すでに2つほど決まってるのがあるけど、まだそれ以上はいえないので「たぶん」(爆)といっておく。

最後の方で現れたHessuも加わりメッセージをくれました。


「日本のみんな、コンニチハ!BARKSのインタビュー楽しんでくれたことを願う。俺達の最新アルバム『InVader』チェックしてみてくれ。アリガトウ!」

インタビュー中も楽しく笑いが絶えない彼らでしたが、ライブがこれまたとにかく楽しい。彼らは自分達のサウンドをメリーメタルと呼んでますが、曲がキャッチャーなのに加え、なんといってもステージに立つメンバー皆がとっても楽しそう。それは観客にも伝わってきますね。ニューアルバムからの曲もバッチリでした。アンコールでは夏らしさがいっぱい漂う「Child Of The Sun」とやっぱり夏にぴったりの「Hot」を夏のいでたちでたっぷりと楽しませてくれました。春が到着したばかりのフィンランドですが、この夜Tavastiaではサマーシーズンスタート!でありました。

そして熊本を中心に九州を襲った大地震についてメッセージも受け取りました。

「地震のことをきいて心配だ。俺達の心は日本の皆とある。犠牲者に追悼の意をおくると共に、被災地の人達が早く通常の生活に戻れるよう心から祈っている。」

とのことです。こういうニュースは心が痛みます。被災者の方々にお見舞いと1日でも早い復旧を祈っています。

文:Hiro
写真:Hiromi Usenius

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