【座談会】オムニバス盤『Agitation Clysis』、「目的はメタルシーンの底上げです」

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■音楽を作る時はそれぞれの曲に合った音を出すようにしているので
■そういうアプローチがバンドの個性になっているとしたら嬉しい──You. (Scarlet Valse)

──それぞれどういう曲で参加しているのかを教えていただけますか。

You.:すでに音源化している曲でもいいという話でしたので、Scarlet Valseは今までに録った曲で参加させてもらったんですけど、選曲はちょっと悩みましたね。Scarlet Valseの曲の中には、ヘヴィメタル寄りの曲もあれば、全くメタルではない曲もあって。最終的にヘヴィな方向でいくことにしたんですけど、その中でも自分たちのカラーが見えるものを選びました。「VirginalBlood」は2年くらい前のワンマンライブで無料配布しただけで、音源を持っていないファンも多いんですよ。なので、この機会に出すことができると、それはそれで喜んでもらえるんじゃないかなということも選んだ理由のひとつです。

NAOTO:音だけを聴いただけでもヴィジュアル系のバンドだと分かるのがいいと思う。

▲You. (Scarlet Valse)

YuI:Vagu* Projectは、これまで何度かオムニバスへのお誘いをいただいたことがあるんですけど、ずっと断り続けていたので参加するのは今回が初なんです。楽曲のすべては僕が作詞作曲をしていまして、楽曲というのはジャケットや盤面のプリントも含めて一つの世界だという考えがあるんです。だから、そのなかからひとつの楽曲だけを抜き取って、なおかついろいろな人の音楽に混ざるというのが嫌で。それでも今回参加させていただこうと思ったのは、“カメレオン”は本能で身体の色を変える生き物だから。「Chameleon」(2015年発売音源)という曲で参加することで、Vagu* Projectが良い意味で染まるというか、また違う色を見せられると思ったんです。そういうゲン担ぎ的な意味で参加させてもらうことにしました。「Chameleon」はオフィシャルYouTubeチャンネルでミュージックビデオも公開しているので、興味を持った方がステップアップしやすいかなというのもありましたね。

NAOTO:「Chameleon」はヘヴィなリフとか、ラップやキャッチーなサビというふうに、いろんな要素をハイブリッドさせているよね。それがすごく面白い。曲の出だしで鳴っている音は、もしかすると三味線?

YuI:いえ、三味線ではないです。僕はふだん歩いている時にケータイでいろんな音を録るクセがあって。それを聴いていて、何の音か分からんけど面白いから入れたろうと思った音にキーボードの音色を混ぜて作りました。

NAOTO:センスええなぁ(笑)。

──Vagu* Projectは、「Chameleon」のようなハイブリッドチューンを主体にしているのでしょうか?

YuI:いいえ、いろいろです。曲調がバラバラ過ぎて、何人で曲を作っているの?とよく聞かれるんですよ。それくらいいろんな曲をやっています。

NAOTO:「Chameleon」はすごくインパクトが強いから、あの曲を聴いてVagu* Projectの他の曲も聴きたくなる人は多いと思うよ。

【Scarlet Valse】

──では、NAOTO PRPJECT~Crystal Peach~の「月の嘆き」は?

NAOTO:これは、marieが歌うということをイメージして僕が12~13曲作った中からピックアップした曲です。成田☆一家もそうだし、その前のNAOTO PROJECT~Storm Rider~もそうですけど、僕はギターありきのバンドでプレイすることが多くて、ギターをメインにした曲ばかり作っているんですが、今回はあえてキーボードありきで作りました。これまでキーボードがいるバンドで活動したこともあるんですけど、実はキーボードを核に据えた曲を書くのは自分にとって初めてだったんですね。

marie:この曲のキーボードはシーケンスじゃなくて手弾きなんですよ。

NAOTO:今どきの子は、そういうフレーズは全部打ち込んでしまうじゃないですか。だから、NAOTO PRPJECT~Crystal Peach~はシーケンスっぽいフレーズを手弾きで。手弾きだと聞くと、みんなビックリしますけどね(笑)。

marie:これは歌も大変でしたね。サビがものすごいハイトーンで、もう血管切れそうな感じで歌いました(笑)。歌録りが終わったらグッタリ…みたいな感じだったんですけど、歌い甲斐のある曲です。

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