【ライブレポート】絢香、10周年ライブで自身最大規模のアリーナツアー開催発表。「めちゃくちゃ楽しみ」
絢香が10周年を記念した<絢香レインボーロードTOUR 2015-2016 “一夜限りのMemorial Stage” 秘密の裏メニュー発動!!~道は続くよ~>をデビュー記念日となる2月1日に国立代々木競技場第一体育館にて開催。ライブ中には、彼女自身初となるアリーナツアーの開催決定を発表した。
◆<絢香レインボーロードTOUR 2015-2016 “一夜限りのMemorial Stage” 秘密の裏メニュー発動!!~道は続くよ~>画像
今回の公演は、2006年2月1日のシングル「I believe」リリースから丸10年という節目に行なわれた一夜限りのプレミアムライブ。そのデビュー曲「I believe」はもちろん、「三日月」「にじいろ」そして「みんな空の下」など、絢香のヒット曲、人気曲を詰め込んだベスト盤のような内容となっていた。
開演時間を10分ほど過ぎ、流麗なピアノの音色からライブはスタートする。そして、ステージ上、スポットライトに照らされて絢香が姿を表す。拍手の中で、絢香がアカペラで歌い始めたのは「三日月」。代々木第一体育館の広大な空間に、絢香の歌声が広がり、そして静かに染み込んでいく。その歌声を前にして微動だにせず、むしろ微動だにできないままで聴き入る1万2000人。綾香は1曲目から、その歌声で一気に観客の心を鷲掴みにする。
「10周年メモリアルステージにようこそ。よく来てくれました。いや、うれしい。もう10年、10年やで。大好きな歌を10年歌ってこれたこと。そして届けてこれたこと。で、今日を迎えられたこと。もう言葉じゃ表せられないくらい嬉しいです。ありがとう! 10年間応援してくれたすべての人に向けて、全力で歌いたいと思います。そして全力で楽しみたいと思います。みんな、今日は最高の時間にするよ、OK?」
現在開催中のツアータイトルにちなみ、最大幅約8m、高さ約10mの“未来に続く道”をイメージしたシンプルなセットは、その歌声とバンドの演奏があれば、ほかに余計なものはいらないというメッセージのよう。一方で、曲のイメージをより反映した照明演出が効果的に絢香のステージングをサポートする。アシンメトリーの黒のワンピースに白いジャケットというシックな装いの絢香は、その後も、静と動を使い分けるように、エモーショナルに観客を魅了し続ける。代々木第一体育館から生まれる絢香の歌声、演奏、そして世界観に、観客はただひたすらに心酔していた。
「10年前の今日、私は朝から晩までラジオ局とCDショップを回っていました。」
デビュー日のことを今も克明に覚えているという絢香は、ラジオ局で自分の曲が流れる瞬間に立ち会い、今この瞬間に、全国のいろんなところで自分の歌を聴いている人がいるということに鳥肌が立ったということを語る。また、CDショップへの挨拶回りでは、偶然、自分の歌を試聴している人がいたため、どんな人が聴いているのか気になって仕方なく、目を閉じて試聴している人の顔を下から覗き込んで驚かれたことなど、愛おしい思い出の数々を披露。そして「10年前の私がここで歌っている景色をみたら、本当に驚くだろうな」と、ステージ上からあらためて、ぎっしりと埋まった代々木の光景を見渡して、感慨深げに語る。
デビュー4年目で一旦活動を休止。その期間にあらためて「私の中で歌はなくてはならないもの」と確信したという彼女が、10周年という新たなスタートを迎えて披露される「はじまりのとき」。「どうしてもこの曲やりたい!」とツアー中に仕上げた新曲「Ambition」。そして白い布を巻いたようなデザインのワンピースと、グリーンのシルクロングシャツワンピースに赤いブーツにチェンジしての「ツヨク想う」では、バンドメンバーとの迫力のステージを展開する。
「野心、野望って意味があるんですが、10周年を迎えられたことは感無量。でもこっから先、さらなる高みを目指して、みんなにいい歌を届けたいと思って作った曲です。毎回そうなんですけど、みんなに会うと、もっとあんな曲、こういう歌を作りたいってパワーがわいてくるんです。」と、未発表の新曲「Ambition」について説明する絢香の口から、さらなる大きな発表、自身最大規模となる全9箇所13公演でのアリーナツアーの決定が明らかにされる。
「そうなんです。もう、めちゃくちゃ楽しみなんです。」と絢香。そして「本当にここまでの10年はファンとみんなで作ってきたと思っているので、ここからさらに、みんなと次の10年を作っていきたいと思います。みんなぜひ遊びにきてください。」と、歓喜の声で沸く客席に向けて笑顔で呼びかけた。
なお、これまでの絢香のツアーは、2012年に行なわれた<絢香 LIVE TOUR 2012 “The beginning”~はじまりのとき~>が9万人を動員して最多。本日発表されたアリーナツアーは、これを上回る12万人を動員する予定となる。
その後、絢香とピアノ、アコースティックギターの3人だけで「手をつなごう」、そしてアリシア・キーズのカバーで「If I Ain't Got You」を披露。ちなみにこの曲、彼女は何度もライブで披露したカバー曲でもある。
虹色に輝くセットのレインボーロードを背にして、両手を広げて気持ちよさそうに歓声を浴びた「にじいろ」。そして「わたしとみんなをつないでくれた曲を、ありったけのありがとうを込めて。」と、本編最後には「みんな空の下」を空を仰ぐように歌い上げる。さらにアンコールでは、コブクロとのコラボで大ヒットした「WINDING ROAD」も飛び出す。
10周年記念ライブのラストは、10年前に彼女がリリースしたデビュー曲「I believe」を披露。目を閉じて万雷の拍手を一身に集め、語り尽くせない10周年の感謝の気持ちとともにメモリアルライブを締めくくった。
「また20周年ー!っていって、みんなと楽しい時間を過ごせるように頑張るからね。ついてきてね。本当にありがとう! 絢香でした!」
text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)
絢香 デビュー10周年Anniversary Tour(タイトル未定)日程
9月4日 日本ガイシホール
9月19日 大阪城ホール
9月24日 ゼビオアリーナ仙台
9月25日 ゼビオアリーナ仙台
10月8日 マリンメッセ福岡
10月22日 さいたまスーパーアリーナ
10月23日 さいたまスーパーアリーナ
11月3日 北海道立総合体育センター 北海きたえーる
11月12日 愛媛県武道館
11月23日 広島グリーンアリーナ
12月17日 大阪城ホール
12月18日 大阪城ホール