【ライブレポート】OBLIVION DUST、ツアー初日「来年は期待していいのかな?」
OBLIVION DUSTが12月21日、大阪 UMEDA CLUB QUATTROにて東名阪ツアー<OBLIVION DUST LIVE TOUR “Live Graffiti”>をスタートさせた。
◆OBLIVION DUST 画像
バンドにとって2015年3月に実施したファンクラブ会員限定ライブ以来のワンマン公演。メンバー個々の活動が多忙を極めるOBLIVION DUSTだけに、ファン待望のツアーとなる。
フロアが暗転し、メンバーが登場。KEN(Vo)は指をさしながら、K.A.Z(G)とRIKIJI(B)はステージの左右に迫り出し、それぞれ煽るようにフロアを見渡す。そして「RADIO SONG」からスタートし、続けざま「Microchipped」「Never Ending」と、エネルギーが乗ったラウドチューンを放つと、場内にはすでにクライマックスを感じさせるような熱狂空間が広がっていく。
「大阪、元気ですか? OBLIVION DUSTの2015年最後のツアーへようこそ。急な発表で申し訳なかったですね。本当にすいませんね(笑)。でもこんなに人が来てくれているだけあって、急も悪くはないですよね?」
KENが急遽11月中旬に発表した本ツアーにふれながら客席に感謝を伝えると、ライブを渇望していたファンからは喝采が起きる。そして、「皆さんからの聴きたい曲を軽くのつもりで聴いたんですけど、けっこう(リクエストが)来ましてですね(笑)。1曲いきます」と「BLACK TONGUE」へ。パワフルに伸びるKENの歌声、曲ごとに鮮やかな高揚感をもたらすK.A.Zのサウンド、RIKIJIの強靭なリズムと男気溢れるベースパフォーマンス。それぞれとてつもない存在感を持ちながら、メンバーは攻撃的なステージを繰り広げていった。
MCではKENが「大阪はドラマがある街ですね」と、前日に大阪入りし、食事をした店で居合わせた男女のカップルの様子がツッコミどころ満載だったエピソードを「いやぁ、大阪はいいですよ!」と、ユーモアたっぷりに語ったり、サポートドラムを務めるVAMPSでもお馴染みのARIMATUに、「「FUTURE WOMB」で歌だけになるっていうときに、何で立ってるの? 俺の場所じゃん!」とハイテンションなツッコミを入れるなど、フロアを大いに笑わせた。
ライブ中盤には、美しいギターフレーズが印象的なバラード「All I Need」からダイナミックなアンサンブルで畳み掛け、場内を心地よくさせていく。ミラーボールが煌めいた「Sail Away」では、ダンサブルなナンバーにオーディエンスが飛び跳ね、軽快なクラップが一体感を生み出した。そして、K.A.Zのギター回しが華麗にキマった「Sink The God」のスリリングな展開に会場は狂騒。クラウドサーフも起こる盛り上がりを見せた。
曲の合間もメンバーを呼ぶ声が絶えないオーディエンスの熱狂ぶりに、KENは改めて「急な発表で、しかも年末でいろんなスケジュールが入っているなか、来てくれてありがとうございます」とお礼を述べた後、「来年は期待していいのかな?」とK.A.Zに投げかけた。それに対して、K.A.Zは優しい表情で“うんうん”と頷き、オーディエンスの胸を熱くさせる。「K.A.Zの保証付きなので、期待しててください!」と、2016年の活動を予告した彼らは、すでに1月2日よりDate fmにてレギュラーラジオ番組「OBLIVION DUSTのIn My Radio field(毎週土曜日18:00~18:30)」がスタートすることが決定している。それ以外のスケジュールも楽しみにしておきたい。
ラストにかけて再びギアを上げて加速していく圧巻のステージ。ステップを踏みながら歌ったり、台上でジャンプしながらギターを掻き鳴らしたり、上半身裸でワイルドに分厚いベースフレーズを炸裂させたりと、メンバーのキレキレのパフォーマンスが、フロアを揺さぶり続ける。そして最後はアグレッシブな「24 HOUR BUZZ’99」を投下し、ツアー初日を締めくくった。蒸し返すような熱気に包まれるなか、アンコールなしの潔さがまたカッコよく、気持ち良い余韻で心を満たしてくれる。終演後、濃密な時間を堪能した、汗だくのオーディエンスの爽快な表情がとても印象的だった。
OBLIVION DUSTの東名阪ツアー<OBLIVION DUST LIVE TOUR “Live Graffiti”>は、12月28日の名古屋公演まで続く。足を運ぶ人はここで存分に、2015年の暴れ納めをしていただきたい。
取材・文◎寺地理沙
撮影◎緒車寿一
■<OBLIVION DUST LIVE TOUR 2015 "Live Graffiti">
12月21日@UMEDA CLUB QUATTRO>
02 Microchipped
03 Never Ending
04 BLACK TONGUE
05 PLASTIC WINGS
06 FUTURE WOMB
07 GIRLIE BOY IMITATION#6
08 All I Need
09 CRAZY
10 DISAPPEAR
11 GOODBYE
12 Tune
13 Sail Away
14 Sink The God
15 DESIGNER FETUS
16 Girl in Mono
17 Haze
18 24 HOUR BUZZ’99
■<OBLIVION DUST LIVE TOUR 2015 "Live Graffiti">
OPEN/START 18:15 / 19:00
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888(毎日10:00~18:00)
2015年12月22日(火) 東京・赤坂BLITZ
OPEN/START 18:45 / 19:30
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00~19:00)
2015年12月28日(月) 名古屋・CLUB QUATTRO
OPEN/START 18:30 / 19:00
(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100(毎日10:00~18:00)
※スタンディング/チケット料金:¥5,940(税込/ドリンク代別)
※当日券料金:\6,480(税込/ドリンク代別)
※3歳以上有料
◆OBLIVION DUST オフィシャルサイト
◆OBLIVION DUST レーベルサイト
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