【インタビュー】HYDE、2015年ライヴを語る「自分を磨く作業に時間を使いたいと思っていた1年」
■L’Arc~en~Cielのライヴだったり、VAMPSの中南米ツアーだったり
■いろんなことが重なって、今年もホントに大変でしたね
──では、このへんでVAMPSの2015年後半のライヴを振り返っていただきたいなと。以前のインタビューでは春に開催された全米ツアー<SIXX:A.M. The Modern Vintage Tour>まで語っていただいてますので、それ以降を。まず、海浜幕張公園という海をのぞむシチュエーションで開催した<VAMPS LIVE 2015 BEAST PARTY>は、もはや夏の恒例行事であり、ホスピタリティも含めて、規模が大きくなりましたが?
▲<VAMPS LIVE 2015 BEAST PARTY> |
──ははは。去年の新潟も、一昨年の山中湖も奇跡的にライヴ中の降雨はなかったですけど、ライヴ前後は雨(笑)。しかし今年は空も海も真っ青でした。
HYDE:“今年は完璧だ!”と思って、何の心配もなかったです。難があったとしたら、ライヴ終わって打ち上げするんですけど、会場から東京が近いじゃないですか。今までは地方開催だったから、みんな家に帰れないことを覚悟して打ち上げに臨んでくれたけど、今年は終電を気にする人が多かったんですよね(笑)。いっぱい友達が来てくれたんですけど、24時まわると誰もいなくなって、「あ、これ、そういうことか」と(笑)。それはかなり残念でした(笑)。
──交通の便がいいところで開催できたはいいけれど?
HYDE:そうそう。良すぎましたね。結果、寂しかったです(笑)。
▲<HALLOWEEN PARTY 2015> |
HYDE:今年もホントに大変でしたね。L’Arc~en~Cielのライヴだったり、VAMPSの中南米ツアーだったりと、いろんなことが重なってなかなか準備期間が取れなかったので、夏の時点で<HALLOWEEN PARTY>でやることを決めないと、とてもじゃないけど間に合わないって。
──最終日のHYDEさんの仮装、映画『マッドマックス』のティナ・ターナーは、唯一の女装であり、隠し玉だったんですか?
HYDE:いや。段取り的にあの日しかなかったんです。舞台装置が大掛かりだったので、完成もギリギリだったんです。
──ド迫力でした。『マッドマックス』の構想はいつから?
HYDE:今年一番最初に思いつきました。まず、K.A.Zくんにあの火炎放射器付きのギターを弾く人(ドーフ・ウォーリアー役)をやってほしいなというところから始まって、最終的に「じゃあ、俺、何やるんやろう。ティナ・ターナーかなぁ」って(笑)。普通、誰もやりたがらないと思うんですけど(笑)。
──セットも含めて濃かったですね。一日一日の構成を考えて仮装も変えていくし、大変ですよね。
HYDE:仮装もそうなんですが、それに伴う演出ですよね。どうやってみんなを驚かせようか考えるんですけど、“そんなに毎年、思いつかないよ~”って。
──今年も見事に驚かせたじゃないですか。天井から首を吊った状態で登場とか、アニメ『黒執事』の主人公シエル・ファントムハイヴの仮装とか、もう客席はパニックに近い驚きでしたよ。
HYDE:今年も何とか乗り越えましたね。
──VAMPSだけではなく、HALLOWEEN JUNKEY ORCHESTRAだったり、みんなをまとめる役割もあると思いますし。
HYDE:いや、僕、まとめてはないんです。
──いやいや、いかに出演ミュージシャンにリスペクトされているか伝わってきましたよ。なんといっても“神”ですから。
HYDE:ははは。ありがたいですね。<HALLOWEEN PARTY>は始まってしまえば楽しいんですが、段取りがけっこう複雑なので、1度本番をやってみないと見えてこない部分もあるんですよ。「ここでなんで、そんなに時間がかかるの?」っていう課題も山のように出てくるので、やりながら修正していくんです。いつも、自分のメイクはとっとと終わらせてオープニングから自分たちの出番まで楽しんでいますけどね。
HYDE:そうですね。ラテンアメリカは頻繁に行かないほうがいいですね(笑)。
──なぜですか?
HYDE:ものすごいキャーキャー言ってくれるんですよ。The Beatlesになった気分になるんですね。
──そんなに熱狂的に迎えられるんですか?
HYDE:そうですね。「あれ? 俺たち、こんなに人気あったっけな?」みたいな(笑)。
──日本以上の盛り上がり?
HYDE:表現がダイレクトなんですよね、中南米の人は。初めて車の窓ガラスにキスされましたからね。
──それは熱狂的ですね。
HYDE:何百メートルも走って追いかけてくる人がいたりとか(笑)。感情をストレートに出すのが上手なんでしょうね。例えると10人いても100人に感じるぐらい。歓声とか表現の仕方が違うというか。
──日本のBLOODSUKERSも相当ストレートに、セクシーに感情を表現していると思いましたが、それを上回る熱狂的なものがあるんですね。
HYDE:そうですね。
──なのに、行かないほうがいいっていうのは?
HYDE:そうなると自分を向上させる必要がなくなるじゃないですか。のぼせ上がったら、どんどん自分がダメになるから。だらけた状態でほかの国に行ったら負けちゃう気がしますね。
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