【ライブレポート】玉置浩二「愛がふるさとであり、心がふるさとなんだ」
休憩明けの第二部。歌の輪郭が確実に大きくなっていく。「やっぱ好きやねん」(やしきたかじん)、そして「I LOVE YOU」(尾崎豊)が披露される。2014年に発表されたカバーアルバム『群像の星』収録曲だ。仲間たちへの祈りにも似た純粋な想いが伝わってくる。玉置の歌に熱が込められていく。
続いて、安全地帯の新たな代表曲とも言える「君がいないから」。“日本を代表する作曲家の極上のメロディーを、日本の至宝たる歌手が歌い上げる”。彼の熱唱に感じ入りながら、ふと、そんな言葉が心に浮かんだ。シンガーソングライター玉置浩二の真骨頂とも言える、そんな熱唱だった。
そして、愚直に生きる者たちへのアンセムともいえる「MR.LONELY」。人生への強い肯定が歌われる。何もないけど、元気でいる。観衆は、自分の人生に“YES”と頷く。呼応するかの様に、故郷楽団が誰もに刻み込まれているフレーズを奏でる。「田園」だ。会場中が立ち上がって手拍子し、声の限り歌う。心の中で、“YES”が圧倒的になっていく。感動が溢れ出て、止まらなかった。
満場の拍手に応える玉置と故郷楽団。アンコールを求め、手拍子は高まっていく。全身でそれらを浴びる様に受けとめ、力強く頷いた玉置はギターを手にし「メロディー」を歌い出す。彼の歌を柔らかく受け止める様な故郷楽団の演奏と共に、玉置は噛み締める様に歌う。そして、歌い終えた玉置は、全ての“人生”へ敬意を払うかの様に深く頭を下げ、ステージを降りていった。
「恋人や家族や夫婦。何もなくたって、二人の間には愛があるじゃないか。愛がふるさとであり、心がふるさとなんだ。愛だけをメッセージにして、それを伝えたかった。」──玉置浩二
音楽に対する真摯な姿勢と、仲間たちへの想い。それら全てが力を与え、彼の歌がその結晶になる。玉置にとって、歌は愛そのものだ。彼は今日も誰かのために歌い続ける。現在の玉置浩二は歌うために生きている。
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本公演の模様は、10月25日21時よりWOWOWライブにて放送が決定している。また番組では、ツアーの最終地であり玉置の故郷でもある北海道・旭川での様子も紹介されるとのことだ。
■番組情報
2015年10月25日(日)21:00
WOWOWライブ
9月6日に行なわれた、東京・東京国際フォーラム ホールC公演の模様を放送。ツアー最終地であり、玉置の故郷でもある旭川での模様も紹介。
詳細:http://www.wowow.co.jp/music/tamakikoji/
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