【インタビュー】SCANDAL、ドキュメンタリー映画公開「装飾はもういらない」
■“あなたの国から学んで作った私たちの音楽を、あなたが求めてくれる”
■そういった音楽のやり取りが今はすごく楽しいです──RINA
──歌を届けるという意味では、HARUNAさんはボーカリストとして、今回のワールドツアーの体験を今後、どのように活かしていきたいと考えていますか?
HARUNA:ライブの雰囲気であったり、メンバーの雰囲気以上に、歌詞も含めて、私たちの曲を好きでライブに来てくれているんだっていう印象がすごく強くて、それは純粋に嬉しかったですね。海外のライブでよく感じることが、Aメロからずっと一緒に歌ってくれているお客さんがたくさんいるっていうことなんです。それって、ちゃんと歌詞を覚えてくれているわけですし、歌詞の意味まで理解して、ライブに来てくれているわけで、そこまで曲を愛してくれているっていうことが伝わってきて、すごく幸せだなって感じます。日本の風景を歌詞にすることもよくあるんですけど、そういう歌詞も好きでいてくれたり、むしろ、そういう歌詞に興味を持ってくれていたりして。特に「Departure」は、そうですね。だからこれからは世界中の人が、そこまで曲を理解して聴いてくれているんだということを視野に入れながら、歌詞や曲を書いていきたいと思いました。最近の私たちは、洋楽にすごく影響を受けて曲を作っているんですけど、それ以前に作っていた歌詞も、海外の人たちに受け入れてもらえている喜びも感じました。
──たとえば、自分たちは、それほど“日本らしさ”や“和”を意識していなかったような歌詞であったりフレーズに、海外のリスナーが“和”を感じていたりとか、そういった発見はありましたか?
MAMI:自分たちの生活を、よりリアルに歌っている曲も増えているので、そういう意味では、日本の中で私たちが見ている風景や感情を、自然と日本的なフレーズや音色として感じ取ってもらえているのかなって思います。それで私たち自身も実際に海外へ行ってみて、メロディや歌詞の中の言葉遣い、日本語のきれいな響きや美しさというものを改めて気づくことができましたし。海外の方も、きっとそこを好きでいてくれているんだろうなと感じたので、今は歌詞を書く時には省略したりしないで、言葉をちゃんと使いたいと思っていますし、細かい部分も気をつけるように意識しています。
──お話を聞いていると、今回のワールドツアーは、いろんな意味で今後のSCANDALの活動や生み出す作品に大きな影響を与えるものとなったようですね。
RINA:その影響を途切れさることなく日本で活動して、また海外へチャージしに行きたいなって思っているんです。10月28日にもトルコに行くんですけど(※イスタンブールで開催される<ABU TVソングフェスティバル>に日本代表として出演)、海外のいいものをきちんと吸収して、それをちゃんと日本に輸入できるバンドでありたい。そういうバンドがいても、いいんじゃないかなと思ってるんですよ。洋楽に影響を受けていることもありますし、実際にいろんな国に行って、その国の音楽を聴いたりして、やっぱり日本にはない、その国の音楽のよさや面白さがあるなと思うんですね。シンプルに、“何でこんな音が録れるんだろう?”とも思いますしね。“何や、このシンプルなのにカラッとしていて、カッコいい音は!?”みたいな(笑)。そういう海外のいい音、いい音楽を、日本で作ってみたいという気持ちがあるんです。そうやって日本で作った音楽を、今度はまた海外の方が求めてくれるようになったら、すごく面白いじゃないですか。“あなたの国から学んで作った私たちの音楽を、またあなたが求めてくれる”っていう。意識してなのか、無意識でそうできるかはわからないけど、そういった音楽のやり取りが今はすごく楽しいです。
──そういった活動を通して、バンドとして“もっとこうなりたい”と感じた部分はありますか?
HARUNA:最初にRINAが言っていましたけど、バンドとして、シンプルで強いものを届けていきたいと思っています。より自然体でいられることが大事だし、そうありたいなって。私たちの始まりが、ボーカル&ダンス・スクールだったということもあって、デビューしてからもいろんなもので装飾してきたバンドで。でも、自分たちで曲を作るようになって、そういうものがどんどん必要なくなってきたというか。もう、4人の音と、4人それぞれの歌詞で十分だなって。もちろん、カッコいいなと思うものは、これからもどんどん取り入れていきたいと思っていますが、装飾という意味で身に付けるものは、もういらないという気がしています。
──ますます今後の活躍が楽しみになりました。それでは最後に、ドキュメンタリー映画『SCANDAL“Documentary film「HELLO WORLD」”』の見どころについて、ひと言ずつお願いします。
MAMI:先ほども触れたような“事件”もありましたけど、ライブが中心の映像作品ではなくて、本当に自分たちの自然体な姿もそうですし、楽屋の中だったり、部屋の中までカメラを回して撮ってもらっているんですね。なので、1人1人のキャラクターもそうですし、4人それぞれの生活リズム、そういうところまで楽しみながら見てもらえる映画だと思います。SCANDALというバンドが、どういう風にツアーを廻って、音楽を作って、ライブをしているのか、そこをちゃんと見てもらえる作品だし、そこを見てほしいですね。あと、主題歌の「ちいさなほのお」も楽しみにしていてください。
TOMOMI:今年上半期までの私たちが、すべてが入った映画だと思っています。自分たちが、どういう思いでバンドをやっていて、どういう風に音楽を作っているのか、そのすべてが収められている。だけど、映画を作り終わってからも、さらに4人で話し合いをしたりして、どんどんSCANDALは進化していると思っていて。そういう意味では、常に未完成な状態ではあるんですが、そのひとつの過程として、2015年上半期の自分たちの“決意”はこうだったということを見てもらいたいと思っています。
RINA:どんな風に音楽やライブに向き合っている4人なのかが、浮き彫りになっている映画だと思います。そこがみなさんに伝わればいいなと思っていますし、伝わることで、リスナーのみなさんに、今まで以上に音楽が浸透していくんじゃないかと思っています。自分たちの音楽生活と、リスナーのみなさんの私生活を、より自由に、ハッピーにさせてくれる映画だと思うので、ぜひ楽しんで見ていただけたら嬉しいです。
HARUNA:すごくシンプルで、クールなロードムービーに仕上がっています。バンドのことはもちろん、海外8ヵ国の様子がふんだんに盛り込まれているので、純粋に旅の様子も楽しんでいただけたらなと思います。やっぱり海外8ヵ国っていうと、普通に生活していたら、一生分の旅行にも匹敵するぐらいの貴重な経験だと思うので、“ああ、こういう国でライブをしてきたんだな”ということが、みなさんに伝わるといいなと思っています。
取材・文◎布施雄一郎
■『SCANDAL “Documentary film「HELLO WORLD」”』
2015年10月17日(土)よりユナイテッド・シネマほか全国の映画館にて期間限定公開決定
鑑賞料金:¥2,500(税込)
映画『SCANDAL “Documentary film「HELLO WORLD」”』主題歌「ちいさなほのお」がダウンロードできる特製カード付き!
※特製カードは当作品観賞時に映画館でのお渡しとなります
http://www.bsfuji.tv/hello_world/index.html
■New single 「Sisters」
【初回生産限定盤A(CD+DVD)】 ESCL 4506-7 \1,528+税
※初回限定特典:SCANDAL “Documentary film「HELLO WORLD」” Another story
【通常盤(初回仕様限定盤)】ESCL 450 \972+税
※初仕様封入特典:SCANDAL×NYLON完全撮りおろし!フォトブック封入
1. Sisters
2. LIFE IS A JOURNEY
3. Sisters (Instrumental)
【各配信サイト】
●iTunes https://itunes.apple.com/jp//album/sisters-single/id1033532826?app=itunes&at=10lpgB&ct=4988010071134_yt
●レコチョク http://recochoku.jp/artist/30044591/
●mora http://mora.jp/package/43000001/4988010071134/
■<SCANDAL ARENA TOUR 2015-2016 『PERFECT WORLD』>
開場:18:00 開演:19:00
[問]SOUND CREATOR 06-6357-4400
2015年12月23日(水・祝) 愛知 日本ガイシホール
開場:17:00 開演:18:00
[問]サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
2016年1月12日(火) 東京 日本武道館
開場:18:00 開演:19:00
[問]HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
2016年1月13日(水) 東京 日本武道館
開場:18:00 開演:19:00
[問]HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
【チケット】6,480円
※お1人様4枚まで購入可能
※4歳以上チケット必要
オフィシャルHP先行:7月17日(金)18:00 ~ 7月28日(火)23:59
一般発売 :10月17日(土) 10:00~
■<SCANDAL 10th ANNIVERSARY FESTIVAL『2006-2016』>
2016年8月21日(日) 大阪某所
※その他詳細は、後日発表致します。
◆SCANDAL オフィシャルサイト
◆SCANDAL YouTubeチャンネル
◆インタビュー(3)へ戻る
◆インタビュー(1)へ戻る
この記事の関連情報
山本彩、「365日の紙飛行機」ライブ音源配信+東名阪対バンツアーに阿部真央、ACIDMAN、SCANDAL
<ビクターロック祭り2024>第1弾出演アーティスト発表
【レポート】FLOW主催アニソンロックフェス、ぴあアリーナMM 2DAYSにレアコラボも「すべての歌が俺たちの誇りです」
SCANDAL、国内ツアーファイナルより「ファンファーレ」のライブ映像を公開
SCANDAL、新アルバム『LUMINOUS』リリース&アニメ『HIGHSPEED Étoile』EDテーマ「ファンファーレ」のMVも公開
SCANDAL、新曲「ファンファーレ」起用の『HIGHSPEED Étoile』のアニメPVを公開
<LuckyFes’24>第1弾で石井竜也with杏里、MWAM、水カン、金爆、森高千里、すりぃら
SCANDAL、新アルバム付属の“her”Diaryと“her”Magazineの詳細発表
SCANDAL、新曲「ファンファーレ」がTVアニメ『HIGHSPEED Étoile』EDテーマに決定