【特別対談】DIR EN GREY 薫vs金子ノブアキ、「MOSES」とのコラボについて語る“服”に対する個々の想い、撮影秘話やプライベート(前編)
――金子さんの場合、普段着るものについて何かこだわりとかポリシーめいたものというのはあるんでしょうか?
金子:俺も普段は基本的にモノクロなんで、白か黒かなんです。あまり原色は着ないですね。そういう意味でも近い感覚があるのかな。なんかこうして近しい間柄で何かをやるっていう場合には、そういう要素が大事だったりすると思う。なんでイメージしてもらえたのかという“そもそも論”で考えると、そもそもそういう部分での嗜好が近かったりするからパッと嵌まる、ということでもあるんだろうし。だからメールを一本もらった時から、こういう写真になるだろうっていうのが……もちろん超漠然としたイメージではあったし後付けっぽくもあるんだけど(笑)、撮影が終わってみて、そういえば思ってた通りだなあ、という感覚があって。まったく違和感がなかった。
薫:失礼な話なんですけど、俺、ホントに直前まで、どんな服かってことを全然あっくんに教えてなくて。
金子:俺も俺で、訊かなかったもんね(笑)。でもなんか、問題が発生するイメージというか、「予想と違う!」みたいなことになるイメージがまったくなかったから。それこそ原色の服が用意されてるとかね(笑)。結局、そういうところでの温度感が似ているというか。だからこそ声をかけてくれてるんだろうなと思ったし。そこにはもうまったく不安感がないから。しかもこうして付き合いがあって仲良くしてもらっているなかで、どういう人となりかっていうのもわかってるわけじゃないですか。薫くんが、何をやるにしても手を抜く人じゃないというのもわかってるし、そのストイックな精神を知っているから。そういうことなんですよね。その時点でもう説明は要らなくなる。
――お二人がお互いに人となりをよく知り合うような関係だというのも、読者の多くにとっては意外だろうと思うんですよ。
薫:そうなんでしょうね、きっと。
金子:意外と長い付き合いなんですよ。共通の知人を介して知り合って。それこそBOOくんとかの存在も大きくてね。なかなかそれまでDIR EN GREYとはご縁がなかったんだけど、ある時に紹介されて、自然に仲良くなって……。なんかすごく居心地いいなあ、と思って。もちろん素晴らしい活躍をずっと積み重ねてきてる方たちだから、そういうところでの興味もあったし。海外での感じとか、そういった世界についてもね。バンドってものにもいろんなカルチャーがあると思うんだけど、そういうところで言うとお互いスタートが少し違うのかもしれない。だけど逆にそれが当初、すごく新鮮だったりもして。なるほどなあ、と思えることが多いんですよ、話していて。そのままの流れでずっと自然に付き合ってきて……すごく尊敬してますし、たまに会うと心がピッとするというか。心が引き締まる感じがあって。
薫:それは俺も一緒ですよ。
金子:試金石とか存在確認というわけじゃないけど、「今、自分はどんな感じなのかな?」っていうのが見えてくる相手って何人かいるもんじゃないですか、人生において。薫くんはもう、間違いなくそういう友達で。
薫:俺にとってもそこはホントに同じで。当初、BOOちゃんに「絶対に話が合うはずだから、会わせたい」って言われた時点で、すでに俺のなかで気になる存在やったんですよね。もちろんいろんな活躍ぶりも見てたし。それで実際に会って話してみたら、すごくストイックやし、高みを見てるし。しかもすごく“場”を気にしてるというか、まわりをちゃんと見ていて。ちょっと兄さん肌みたいなところがあるというかね。そこが似てるとは言わないですけど(笑)、なんかわかるところがあるんですよね。
――僕自身もお二人とは長年の付き合いになるわけですけど、どこかが“似ている”というよりは、“なんか波長が合いそうだなあ”というのがあるんです。
薫:うん。似てるのかどうかはわからないけど、相性がいいというかね。空気感みたいなもんが。
金子:そうだね。共鳴する感じというのがある。
――会うと心が引き締まる、というさきほどの言葉が印象的だったんですけど、ある意味、鏡を通して自分が映し出されるというか、相手の生きざまから自分を顧みさせられるようなところがあるわけですよね?
薫:そういうところも、もちろんあるんです。でも、なんかそういうところが前面に出てる感じじゃないんで。
金子:自然だよね、すごく。べつに緊張感ピリピリの関係というわけじゃないし。
薫:うん。うちで鍋とかしてるくらいだから(笑)。
金子:そうそう、お邪魔しちゃって(笑)。しかも、くだらねえDVDとか見ながらニヤニヤして。だから基本、与太話なんですけど。だけどね、なんか締めどころというか、自分たちの動きのなかでお互いがどうすべきかっていうのは、話すまでもなくあるもんだったりするから。だから緊張感もありつつ、同時にそれが安らぎでもあるというか。
薫:うん、そうそう。
金子:気持ちが引き締まるっていうのもすべてひっくるめて、安らぎみたいに捉えてしまってるところもあるし。この人と会う時は安らぐとか、そういうことじゃなく。好きな人とちゃんと友達になれて、仲良くできて嬉しいなあっていう(笑)。むしろ、そういうもっとシンプルな感じなのかも。
薫:確かに。
――さきほどの発言に出た、くだらないDVDの正体が知りたい気もしますが。
薫:ははは! それこそ吉田類の『酒場放浪記』とか。
金子:そうそう。もちろん音楽の話もするんだけど。あれはカッコいいよね、みたいな話とか。
薫:でも、むしろお互いの近況だとか。実際、そんなにも普段からめっちゃ喋ってるという感じじゃないですよね。しょっちゅうつるんでる、というのとも違うし。
金子:うん。超自然なんですよ。ふわっとした空気感というか。だけど背骨はしっかり通ってる、みたいな。俺にはなんか、それが心地いいんですよね。
<後編は近日中に公開予定>
対談司会進行・文●増田勇一
詳細情報
「Wool Gown」(ウール・ガウン/M15AW-J03) 32,400円(税込)
http://store-moses-horns.com/?pid=91656144
■MOSES × 薫(DIR EN GREY)コラボレーションアイテム発売記念キャンペーン実施決定
期間内に、公式オンラインストアおよび販売店舗にて対象商品をお買い上げの方にオリジナルポスターをプレゼント致します。詳細は、MOSES公式サイトをご確認ください。
公式サイト http://moses-horns.com
■MOSES販売会
<大阪>
日時:
2015.9.20(sun) 12:00~18:00
2015.9.21(mon) 12:00~18:00
※時間は変更する可能性がございます。予めご了承ください。
会場: LOOM OSAKA
〒550-0014 大阪府大阪市西区北堀江1-14-21 http://loom-osaka.com
<東京>
日時:
2015.9.26(sat) 15:00~20:00
2015.5.27(sun) 12:00~19:00
※時間は変更する可能性がございます。予めご了承ください。
会場: PANOF E STUDIO
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1-14-9 White Residence #B-02 http://www.panof.jp/e-studio/
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