【ライブレポート】“忘れない”。さだまさし主宰、東日本大震災復興支援コンサート

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2013年より8月に地元・長崎の稲佐山野外ステージで東日本大震災復興支援チャリティーコンサートを行なってきた さだまさし。3年目となる今年は、8月11日に日本武道館にて初の東京公演<2015 長崎から東北へin日本武道館>を行なった。オフィシャルから届いたライブレポートを掲載する。

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開演前の記者会見で、さだは「長崎にたくさんの人が集まるのはコストもかかりますし、その分を支援金に回した方がいいのではと東京でやることにしました。まだまだ復興がままならない被災地に、我々が応援しているぞという気持ちを伝えられたらいいなという思いです」と語った。


イベントがスタートすると、ステージには東京フィルハーモニー交響楽団が。客席中央の特設ステージに立ったさだは、まずゲストを紹介した。トップバッターは2011年に支援コンサートを行ない、さだと共に義援金を福島10町村へ送り届けた南こうせつ。さだは、「僕たちはこういう時のために有名にしてもらったんだから、頑張らなきゃ」と南が語っていたというエピソードを披露した。

続いて指揮者の渡辺俊幸が作曲した「利家とまつ」、震災の直後にさだに泣きながら電話をかけたという佐渡裕の指揮で「ボレロ」が披露され、圧巻のステージに客席が惹きつけられた。

東北の支援で各地をまわっていたゴスペラーズは、アカペラで「ひとり」を披露。リーダーの村上は「手ぶらで現地に行けるアカペラを見直した」と語った。

再び登場した佐渡裕と現れたのはスーパーキッズ・オーケストラ。小中高生で構成された彼らの熱演に、割れんばかりの拍手が起こった。

続くスターダスト☆レビューは「みんなから喋るなって言われているから」とトークを控えめに抑え、「オーケストラでやるのは初めてなので、迷惑にならないように頑張ります」と笑いを誘いながら「木蘭の涙」を披露した。

コンサートの後半、さだが「僕のヒーローです」と紹介し加山雄三が登場。さだの楽曲「案山子」での共演後に、加山はお馴染みの「君といつまでも」を熱唱した。

そして、世界的ヴァイオリニスト 前橋汀子が真っ赤なドレスで登場し、佐渡裕の指揮で「チゴイネルワイゼン」、「精霊流し」を共演するという豪華なステージを届けた。

ラストは、さだまさし。ドラマ主題歌になった「夢見る人」、ファン投票No.1の「主人公」などを歌い、一気にフィナーレへ。


鳴り止まないアンコールの拍手に導かれて登場したさだは、一般財団法人「風に立つライオン基金」を立ち上げたことを発表した。そしてアンコール曲「風に立つライオン」では出演者全員がステージに立ち、集まった観客全員と合唱して華やかにエンディングを飾った。


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時間と共に震災の記憶は遠くなっていくかもしれない。“忘れない”“支援し続ける”というさだまさしの意志が、より多くの人に届きますように。

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