【インタビュー】SuG、新作「teenAge dream/Luv it!!」で体現する飽くなき“前向き”さ
バンド初のダブルAサイドシングル「teenAge dream/Luv it!!」でニュービジュアルとともに新章の幕を開けるSuG。BARKSでは今回ニューシングルについて、ボーカルの武瑠にインタビューを行なった。
◆SuG 画像
この新作2曲に共通しているのは、夢に向かって前向きに進むというとても普遍的なメッセージだ。彼らが身をもって体現してきた“前向き”とは、文字通り血を吐く思いをしながら、叶わない、無理だといわれてもそれでも限界を越えるまであがき続けるというもの。SuGのポップネスに潜むヒリヒリしたエッジーな感触は、そんな武瑠の生き方に起因している。ファッショナブルなポップアイコンでありつつ、その裏ではどんなに身体が悲鳴をあげようがその生き方を止めようとしない彼を、いまだに突き動かし続ける原動力とはなんなのか。武瑠本人の話から探ってみた。
■できないこと、叶わないことをやってこそ、バンドは“集合体”としてつながっていく。
■あとは、単純に面白いから。それを実現したい
──手術後、すぐに全国ツアーが始まりましたが、喉の調子はいかがですか?
武瑠:喉自体は大丈夫ですけど……体調はしんどかったです(苦笑)。この2ヵ月。退院して以降、思ってた以上に回復に時間がかかって、3月末頃までは普通に血を吐いてる状態でしたから。
──えーっ……はぁー(ため息)。
武瑠:術後の喉のかさぶたがはがれて。あと、療養してたから体力も落ちてたなかでツアーが始まったんですよ。今回のツアーはスケジュールも余裕があったんですけど、俺は逆にそれがしんどかった。結局、日帰りで帰ってきて、東京にいる日は他の仕事……自分の聖誕祭、今作のレコーディング、俺がやってるブランド(million$orchestrA)の5周年、映画(『WE CRY OUT HELLYEAH』)のPR……あまりにもかぶり過ぎてて。リハビリやトレーニングを十分やらないままロケットスタートしてしまったのでなかなかしんどかった(笑)。
武瑠:だはははは。褒め方が雑過ぎっ(笑)。これ、退院後初めて書いた曲なんですよ。
──たしか、泣きながら書いたってライブでおっしゃってましたよね?
武瑠:そう。そのとき4曲ぐらい書いたんです。しゃべれないからそれぐらいしかやることなくて(笑)。五感の一つが潰されてるようなもんだから、いいのが降ってきたんですよ! しかも、今回はアルバム後初、俺が入退院後初というのが重なって大きなターニングポイントという感覚だったから、“自分が一番好きなものって?”、“一番自分の根源的な思想、伝えたいことって?”ってことをテーマに、歌詞に合わせて曲を作ったんです。作り終えたあと、1回全部(曲を)崩して。同じ歌詞で何パターンもメロを作り変えたりしてアレンジしていったんですね。ここまで変えたことはなかったんで新鮮だったんですけど、それをツアー中にやってたんです。ライブ後に朝まで作業をして、そのまま次のライブに移動して。とても病み上がりの人間がやることじゃないなと思いながらやってましたけどね。
──みんなに心配されながらも。
武瑠:いいえ。全然してなかったですね(笑)。
──逆に「武瑠ならやるでしょ」ぐらいの空気なんですか?
武瑠:うん。「武瑠なら大丈夫っしょ」って。“心配されないキャラ”意外とツラいなって思いました(笑)。
──でも、それを作ったのは武瑠さんですから(笑)。本当はもう少しぐらい心配してくれてもいいんじゃないと思っていた?
武瑠:はい。心配されなくて寂しかったです。
──うはははっ(笑)。
▲「teenAge dream/Luv it!!」初回限定盤 |
▲「teenAge dream/Luv it!!」通常盤 |
──それなのに、なんで自分のリミット越えるまで身体を酷使してやっちゃうんですか?
武瑠:分かんないっス。ははっ(笑)。何でだろう……やんなきゃいけないからじゃないですか?
──その酷使の仕方が武瑠さん、あきらかにおかしいですから。やり過ぎですよ。
武瑠:ははっ(笑)。自分でもおかしいとは思います。去年とか特に。でも(いつか)倒れるって自覚してたから頑張れたんだと思う。喉のことで自分は絶対いつかは入院しなきゃいけないというのは、去年の夏から思ってたから、倒れる前にアルバムは完成させようと頑張ったんです。いまは、俺が入院したことでいろんなことが遅れて、そうなったのは自分のせいだから(こういうスケジュールになっても)しゃあないなと思ってます。覚悟はできてます。
やっぱ、自分が一番引っぱっていかなきゃいけないですから。SuGの制作は。自分がリーダーなんで。俺が「これは無理かもしれないから諦めます」ってなっちゃうと、全員諦めちゃいますから。できないこと、叶わないことをやってこそ、バンドは“集合体”としてつながっていくものだと思うんですね。それを自分に言い聞かせてやってますね。あとは、単純に面白いから。それを実現したいという気持ち。今回は時間もなくて、相当エグかったですけど……でもアー写もMVもすごく評判いいんですよ。よくないですか?
──はい、すごくいいです。新しいSuGが出てて。MVはどんなものを撮ったんですか?
武瑠:今回、”ノー編集”なんです。
──ワンカットの一発撮りということ?
武瑠:そうです。ノーカットだからこそのドラマ感があるんですよ。見ます?
──はい(ここからMVを見ながらインタビュー続行)。
◆インタビュー(2)へ
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