【インタビュー】スヌープ・ドッグ「これは超ヤバい!」

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ファレル:わからないな…全部じゃないかな。

スヌープ:そうかな。例えば「ドロップ・イット・ライク・イッツ・ホット」なんか試行錯誤して色々大変で、結果的には最高なものに仕上がったがけっこう時間はかかったよな。

ファレル:確かに。でも僕は時間の感覚があまりなくて、曲作りに没頭すると時間を忘れちゃうんだ。だから曲によっては30分ぐらいで完成したものがあるかもしれないけど、曲に注ぐ情熱はどの曲も同じだよ。

スヌープ:グウェン・ステファニーとの曲「ラン・アウェイ」もそうだったな。お前は全く新しいキッチンへ持っていって、新しい料理をしてくれた。ラグーソースにたっぷりつけてな。でも何でまた新しく料理したんだ?おれは元のままも好きだった。

ファレル:新鮮味がなかったからだよ。でもこれは「スヌープとグウェンが歌う」んだかから、新しい領域にいかなければいけないと思ったんだ。

スヌープ:確かにお前は大きなチャレンジをした。最初はけっこう驚いたよ。でも結果的にお前は最高なものに仕上げ直してくれた。

ファレル:ありがとう。僕はこの曲で一カ月くらい悩んだよ。ちなみにアイデアがおりてきたのはアルゼンチンにいた時だった。

スヌープ:ファレルが気に入っていない部分があるって聞いた時、俺は「マジか!こんなに良い曲なのに何故だ!?」って驚いたよ。でも周りからは、「まぁファレルを信じて数日待ってみよう。彼はキッチンで新しく料理をして戻ってくるはずだから」と言われたよ。そしてお前は最高のものを作ってきてくれた。俺が何よりも嬉しかったのは、お前がそれだけ俺のために一生懸命やってくれたことだ。

ファレル:僕を信じてくれてありがとう。音楽が自分達を導いてくれる時が一番ベストなんだ。頭で理屈っぽく考えて作られた作品はうまくいかない。よく人から「“ビューティフル”が成功すると思っていたか」と聞かれるけど、とんでもないよ。そんなこと微塵も思ってなかった。むしろ「チャーチ・トゥ・ザ・パレス」に自分のお金をつぎ込んでいた。それは「スヌープとはこうあるべきだ。人々からこういう風に見られたい」という自分のエゴが働いてしまったんだ。スヌープとやれるっていう自分の小さなエゴだけが先走ってしまい、全体像を見据えていなかった。でも一方で、「ビューティフル」は何も考えずに自分達の感情やフィーリングに従って導かれるように曲が出来あがり最高のものとなった。そこにエゴは無かった。ただ思うままに僕達はやった。こんなメロディーはラップ・アルバムでは絶対御法度だろ?でも僕達はチャーリーのやることが素晴らしいと思った。それを信じてやったことで、誰も成しえなかった特別なアルバムになった。僕達をブラジルまで連れていってくれた。エゴがなくなるとこんなにも素晴らしいものが出来あがるんだ。

スヌープ:俺が新しい作品に取り組むたびに頭に浮かぶのが、ドクター・ドレーとの作品と「ドロップ・イット~」を越えなければならないということなんだ。本当に考えるだけでも恐ろしいんだ。つまりドクター・ドレーとお前こそが、まさにスヌープ・ドッグの偉大さを支えているんだ。これまで色んなプロデューサーと仕事をしてきたが、俺のキャリアの頂点は、ドクター・ドレーが俺を世界に紹介してくれた『2001』アルバムと、お前との曲「ビューティフル」と「ドロップ・イット~」なんだ。そして新たに今回の作品が加わった。俺達のレガシーだ。

みんな、この男(ファレル)は類まれなる音楽の才能の持ち主で、ワーカホリックで、溢れ出るアイデアを持ち、色んなスタジオをかけまわって色んなアーティストと仕事をしている。世界に愛と平和とハーモニーを音楽を通して与えている。ファレル、お前は素晴らしいプロデューサーだ。

ファレル:ありがとう。

スヌープ:今の世の中みんな同じに聞こえる。みんな同じノリだ。でも俺達にはグルーヴがある。ノリはやがて消えるものだが、グルーヴは永遠に残るんだ。



今作『ブッシュ』は、ファレル・ウィリアムスが全面プロデュースに加え全曲のソングライティングに携わり、さらにバック・ヴォーカルとしても5曲に参加、またアルバム冒頭を飾る「カリフォルニア・ロール feat.スティーヴィー・ワンダー」は元々はファレル自身のアルバム『G I R L / ガール』収録予定曲だったことなど、まさにスヌープとファレルの最強タッグによって生まれた作品だ。5月20日に発売となった国内盤には、解説原稿に加え輸入盤には記載がない英詞と対訳も掲載、歌詞中にも様々なところにファレルが登場しており、今作でのスヌープとファレルの強固な結びつきがより実感できる内容となっている。

ゲスト参加アーティストは、スティーヴィー・ワンダー以外にもチャーリー・ウィルソン、グウェン・ステファニー、ケンドリック・ラマー、リック・ロス、T.I.がクレジットされている。ファレル・ウィリアムスの盟友チャド・ヒューゴ(ザ・ネプチューンズ / N*E*R*D*)も6曲のプロダクションとバック・ヴォーカルとしても1曲参加している。

スヌープ・ドッグ『ブッシュ』


5月20日発売(輸入盤5/12発売)
SICP-4434 スペシャル・プライス\2,200+税
初回スペシャル・パッケージ
ボーナス・トラック収録
1.CALIFORNIA ROLL featuring Stevie Wonder / カリフォルニア・ロール feat.スティーヴィー・ワンダー
2.THIS CITY / ディス・シティ
3.R U A FREAK / アー・ユー・ア・フリーク
4.AWAKE / アウェイク
5.SO MANY PROS / ソー・メニー・プロズ
6.PEACHES N CREAM featuring Charlie Wilson / ピーチズ・アンド・クリーム feat.チャーリー・ウィルソン
7.EDIBLES featuring T.I./ エダブルズ feat.T.I
8.I KNEW THAT / アイ・ニュー・ザット
9.RUN AWAY featuring Gwen Stefani / ラン・アウェイ feat.グウェン・ステファニー
10.I'M YA DOGG featuring Kendrick Lamar & Rick Ross / アイム・ユア・ドッグ feat.ケンドリック・ラマー&リック・ロス
11.PEACHES N CREAM(Instrumental)/ ピーチズ・アンド・クリーム(インストゥルメンタル)<ボーナス・トラック>
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