【ライブレポート】DaizyStripper vs FEST VAINQUEUR、「冗談抜きでホンマですか!?」

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<DaizyStripper vs FEST VAINQUEURツーマンライブ「兄弟喧嘩」>が5月16日、新宿BLAZEで行なわれた。同イベントは先輩と後輩がガチで火花を散らすガチンコ対決。5月2日大阪公演に続いての開催となるものだ。

◆DaizyStripper vs FEST VAINQUEUR 画像

▲FEST VAINQUEURソロカット(5点)

幕が開き、歓声と手拍子の中で「兄弟喧嘩」の火ぶたを切ったのは関西出身の技巧派系お祭りバンド、FEST VAINQUEURだ。のっけから熱いライブで盛り上げ、メタル魂炸裂の「Evil Disco~somnambulism~」ではフロアーがみごとなまでにヘドバンの嵐となった。パフォーマンスも派手だが、演奏も聴きどころ満載なのがFEST VAINQUEURのステージである。KAZIとHIROのパワフルなリズムセクションがボトムをしっかりと支え、GAKUとI’LLが速弾きを混じえたテクニカルなギターソロを披露し、ハイトーンが伸びやかなHALのヴォーカルが音圧を抜けて響いてくる。

「元気か!? 喧嘩の準備は出来てますか!?」とHALが宣戦布告をしつつ、5月13日に誕生日を迎えたDaizy Stripperの夕霧先輩に向けてバースディソングを歌って、ほっこりさせる場面も。最新オリジナルアルバム『シャンバラ』の中から地元大阪への愛を込めた「NANIWAリスペクト~Yeh 俺たちラガマフィン~」を披露するとレゲエのビートを取り入れたピースフルなナンバーにオーディエンスから笑顔がこぼれた。

しかしながら、バトルはまだまだこれから。FEST VAINQUEURは再び「かかってこい」モードに突入し、「上手!!」、「下手!!」と隅々まで盛り上げ「現代的疑惑都市“DOUBT ”」ではGAKUとI’LLがセンターでツインリードを鮮やかにキメ、激しくも賑やかなステージを展開していく。代表曲のひとつ「NANIWA SAMBA」ではみんながタオルを振る景色が目の前に広がった。

MCではDaizy Stripperとの出会いを振り返り、乗り越えるのが困難な壁にぶつかったときに親身になってアドバイスをしてくれた先輩たちに感謝。「これからも背中を追いかけていきたいけど、いつか追い越せるように突き進んでいきたい」とポジティブで開放感あふれるナンバー「COLORS」で70分勝負のライブを締めくくった。

▲Daizy Stripperソロカット(5点)

続いて登場したのはDaizyStripperだ。「最高の喧嘩、始まるぞ!!」と夕霧が叫び、オープニングはDaizyのパンク魂爆発の「G.Z.S.K.K」。カタマリになって攻めてくるヴォーカルと演奏が爽快で、次々に強いパンチが繰り出される。

「汗かいてベソかいて、めちゃくちゃ気持ちいいライブにしようぜ! 何も怖くないからさ、兄弟!」とオーディエンスに語りかけ、ハンドクラップで迎えられた「Sunday Driver」はパーティチューンのようなポジション。まゆとなおの全くタイプが異なるギタリストの自由奔放なプレイが曲にスパイスを与え、華のある風弥とReiのリズムセクションがガッツリとバンドを支え、パワフルなヴォーカリスト、夕霧は人間味あふれるメッセージを届ける。イントロで歓声が上がったメロディックで疾走感たっぷりの「STARGAZER」では充たされた空気が会場を包み、Daizy らしい攻撃性とポップ性を兼ね備えたステージが繰り広げられた。

MCでは、普段とても礼義正しいFEST VAINQUEURの素顔を明かし、「ホンマですか?」という言葉ひとつにも、喜怒哀楽いろいろな表情があると彼らの“ホンマですか?”モノマネをして笑わせたり。対決はひとまず置いておいて事務所の先輩後輩の仲の良さが伝わるエピソードで和気あいあいの雰囲気となった。

しかし、風弥のダイナミックなドラミングも痛快な「ARREST」からの後半戦ではDaizyStripperの本能を全開にするステージが炸裂。なおが頭から水をかぶって、マイクをつかんで叫び、まゆがマシンガンのようにギターをかまえ、Reiがベースをぶんぶん鳴らし、風弥が前に出てきて、「そんなものですか!? ホンマですか!?」と叫び、デトックス効果満点のパフォーマンスに会場の熱気もマックスだ。

喜怒哀楽の感情を吐き出しまくった後は夕霧がかわいい弟分への想いや、スタッフへの感謝を伝え、「俺の母ちゃんは歩いているとき電柱にも頭を下げなさいと言ってて、ガキの頃はわかんなかったけど、今ならわかる気がする」と心境を漏らした。ラストナンバーは「KISS YOU」。まさに「兄弟喧嘩」。ファミリーならではの愛情もたっぷりのガチの対決が幕を閉じた。

アンコールでは本イベントならではサプライズがオーディエンスを待っていた。まずはFEST VAINQUEURの楽器陣をバックに彼らの曲「UNLIMITED」を夕霧が歌い、兄弟セッション。

続いていったんライブは中断。ステージにバスケットゴールが用意され、フリースロー5本勝負で2バンドの勝敗を決めるという体育会系の展開に持ちこまれた。まゆがやる気満々で先陣を切ったものの、あっさり失敗し、場内がメンバーの一挙一動に盛り上がる中、風弥と元バスケ部のHALがみごとにゴールをキメ、勝負は延長戦に。

両バンドともに作戦会議を開くほどの真剣試合はオーディエンスが固唾をのんで見守る中、最後にKAZIが痛快の一投! FEST VAINQUEURが勝利を手にする結果となった。ちなみに負けたほうは罰として相手のバンドのフライヤーを配ることになっていたのだが、夕霧から「フライヤーを配るだけでは面白くないから、FEST VAINQUEURのオープニングアクトをDaizyStripperにやらせてほしい」という提案があり、KAZIは「冗談抜きでホンマですか!?」と返し、場内大盛り上がり。

アンコールのラストはDaizyStripperの「decade」を夕霧とHALのツインヴォーカルで披露。両バンドのメンバーが入り乱れての大セッションとなり、3時間30分にわたった「兄弟喧嘩」は大団円となったのだった。

取材・文◎山本弘子 撮影◎Takeshi "GUTS" Nakatani

■<DaizyStripper vs FEST VAINQUEUR ツーマンライブ「兄弟喧嘩」>
2015年5月16日@新宿BLAZEセットリスト

【FEST VAINQUEUR】
01.Evil Disco~somnambulism~
02.インビジブル
03.Rosario
04.NANIWAリスペクト ~Yah man!俺たちラガマフィン~
05.Butterfly
06.ペルソナ傷女
07.Addiction -中毒性愛依存癖-
08.現代的疑惑都市“DOUBT!”
09.NANIWA SAMBA
10.COLORS
【DaizyStripper】
01.G.Z.S.K.K
02.Reincarnation
03.理想
04.Sunday Driver
05.STARGAZER
06.月に銃声
07.砂上の楼閣
08.ARREST
09.マネキン
10.BLACK DROPPer
11.KISS YOU
encore
en1.UNLIMITED(※FEST VAINQUEUR with 夕霧)
~フリースロー対決~(※DaizyStripper with FEST VAINQUEUR)
en2.decade


■MINI ALBUM『SIRIUS』

2015年5月20日リリース
【通常盤 A-TYPE [CD+DVD]】PLGC-117 ¥3,500+tax
CD(6曲入り):酸欠革命、DEAR MY SIRIUS、ヒステリカ、SUMMER VACATION、SWEET DREAM、La Vie en Rose(曲順不同)
DVD:MV+MVSLIP+MAKING

【通常盤 B-TYPE [CD ONLY]】PLGC-118 ¥2,500+tax
CD(6曲入り):酸欠革命、DEAR MY SIRIUS、ヒステリカ、SUMMER VACATION、SWEET DREAM、La Vie en Rose(曲順不同)

【初回限定盤 A-TYPE [CD+CD]】PLGC-119 ¥3,000+tax
CD:酸欠革命、DEAR MY SIRIUS、ヒステリカ、SUMMER VACATION、SWEET DREAM、La Vie en Rose(曲順不同)
CD:<”Winter Box Disorder”追加公演2014.12.15 in TSUTAYA O-EAST LIVE音源 前半>
Adam、G.Z.S.K.K、マネキン、Zero Crysis、Seaside Avenue、Sunday Driver、QUALTIER LATIN、色彩ヴィヴィッド、aquarium、Piano Solo ~即興演奏~、深海

【初回限定版 B-TYPE [CD+CD]】PLGC-120 ¥3,000+tax.
CD:酸欠革命、DEAR MY SIRIUS、ヒステリカ、SUMMER VACATION、SWEET DREAM、La Vie en Rose(曲順不同)
CD:<”Winter Box Disorder”追加公演2014.12.15 in TSUTAYA O-EAST LIVE音源 後半>
5×STARZ、STARGAZER、リリカルナイト、Screaming Husky、GIRL HUNT、BLACK DROPPer、decade、G.Z.S.K.K、ARREST、キューソネコカミ、STAY GOLD、Shooting Star

■ONE-MAN TOUR<NEVER ENDING SIRIUS>

2015年7月03日(金) 新宿ReNY
2015年7月04日(土) 新宿ReNY
2015年7月11日(土) 岐阜club-G
2015年7月12日(日) 静岡Sunash
2015年7月17日(金) 高崎club FLEEZ
2015年7月18日(土) 新潟CLUB RIVERST
2015年7月20日(月・祝) 札幌cube garden
2015年7月21日(火) 札幌COLONY
2015年7月24日(金) 青森Quarter
2015年7月25日(土) 仙台MACANA
2015年7月27日(月) 郡山CLUB #9
2015年7月31日(金) 福岡DRUM Be-1
2015年8月02日(日) 長崎DRUM Be-7
2015年8月04日(火) 神戸VARIT.
2015年8月06日(木) 高松DIME
2015年8月08日(土) 江坂MUSE
2015年8月09日(日) 江坂MUSE
2015年8月12日(水) 水戸LIGHT HOUSE
2015年8月13日(木) HEAVEN'S ROCK宇都宮VJ-2
2015年8月15日(土) 金沢vanvan V4
2015年8月16日(日) 長野LIVE HOUSE J
2015年8月18日(火) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
2015年8月19日(水) HEAVEN'S ROCKさいたま新都心VJ-3
2015年8月22日(土) 京都MUSE
2015年8月23日(日) 広島ナミキジャンクション
2015年8月25日(火) 岡山IMAGE
2015年8月27日(木) 和歌山GATE
2015年8月29日(土) 名古屋E.L.L
2015年9月26日(土) 新宿BLAZE
2015年9月27日(日) 新宿BLAZE


■2ndフルアルバム『シャンバラ』

2015年5月27日(水)Release
初回盤Atype:CD+DVD ¥3,600 PRWC-9
初回盤Btype:CD+DVD ¥3,600  PRWC-10
初回盤Ctype:CD+DVD ¥3,600  PRWC-11
通常盤:CDのみ ¥3,000  PRWC-12
なにわ盤:CDのみ 予約限定販売 \3,500  PRWCK-12

■<FEST VAINQUEUR東日本ツアー2015 ~東の果てまでイッテQUEUR~>

2015年6月06日(土)柏Thumb Up 
2015年6月07日(日)横浜Club Lizard
2015年6月13日(土)HEAVEN'S ROCKさいたま新都心VJ-3
2015年6月14日(日)群馬VAROCK
2015年6月20日(土)仙台Hook
2015年6月21日(日)郡山CLUB #9
2015年6月26日(金)水戸LIGHT HOUSE
2015年6月28日(日)札幌KRAPS HALL
2015年7月04日(土)金沢VanVan V4
2015年7月05日(日)新潟CLUB RIVERST
2015年7月11日(土)静岡Sunash
2015年7月12日(日)長野LIVE HOUSE J
2015年7月18日(土)岐阜CLUB ROOTS
2015年7月19日(日)名古屋CLUB UPSET
2015年7月25日(土)新宿BLAZE
前売\4,000(税込・ドリンク代別)

■<FEST VAINQUEUR FEST FES 2015>

2015年 8月29日(土) 大阪STUDIO PARTITA
開場:開演 13:00/13:30
出演:FEST VAINQUEUR/凛-the end of corruption world-/Purple Stone/少年記/メカクシ/Shellmy/Cocoon(ex.EVE Ryo)/ASTARIA/FoLLoW/JILLED RAY、and more・・・
前売4000円 当日4500円 *ドリンク代別
一般発売日:2015年7月26日(日)
【チケット先行販売決定】
受付URL:http://eplus.jp/fv0829/ (PC・携帯・スマホ)
【枚数制限:1人4枚】 ※先着 【整理番号:A番】
受付期間:6/12(金)12:00~6/26(金)23:00

◆DaizyStripper オフィシャルサイト
◆FEST VAINQUEUR オフィシャルサイト
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