【イベントレポート】[Alexandros]、初のトークイベントで新作『ALXD』は「最高のロックアルバムになった」

[Alexandros]が、昨日4月26日に東京都内にて初のトークイベントを開催した。

◆[Alexandros] 『ワタリドリ/Dracula La』発売記念スペシャルトークイベント　画像

このトークイベントは、バンドが3月18日にリリースしたシングル「ワタリドリ/Dracula La」の購入者を対象に、東京と大阪（4月30日開催）にて実施されるもので、約3000通の応募の中から厳選なる抽選の結果、東京会場には150名のファンが会場に集った。


東京会場のMCを務める、『ロッキンオンジャパン』の小柳編集長からの紹介でメンバー4人がステージに登場すると、会場からは温かい拍手が送られた。しかし、初のトークライブということもあってか、メンバーを間近にしたファンは少し緊張した様子。そんな雰囲気を察した川上洋平（Vo&G）は、「リラックスしてください（笑）」と会場の緊張をほぐし、トークイベントはスタート。ちょうどアルバムのレコーディングを終えたばかりというメンバーは、晴れやかな表情でまず、「ワタリドリ」について話しを始めた。

川上洋平（Vo&G）

磯辺寛之（B）

白井眞輝（G）

庄村聡奏（Dr）

「「ワタリドリ」は、2014年5月に作り始めました」と言う川上は、続けて、「2015年のアルバムリリースに向けて、そのときに5、6曲作ったんですけど、夏フェスの間に1度寝かせておきました。以前、アルバムをゆったりペースで作ったときに、うまくいったんですね。過去3、4枚のアルバムでは切羽詰まった状態で作ったので、今度のアルバムはゆっくり作りたいなと思って。その時に作っておいたデモの中に「ワタリドリ」がありました。そのときにサビの部分、イントロの部分が出来て、秋ごろにAメロ、Bメロを作りました」と制作の流れを話す。加えて磯辺寛之（B）は、「デモをもらった段階から、光るものがあったというか。アルバムの1曲というよりはシングルとして引っ張っていく曲だろうな、と思いました」と手応えを感じたことを振り返った。

「まーくんはいかがですか？」と小柳編集長から振られた白井眞輝（G）（※ここで会場から笑いが起き、庄村聡奏（Dr）からは「すごい目が泳いでいるよ！」とツッコまれる）は、「シングルとか、そういうものになることは初めからわかっていた。それぐらい際立っていた」と明かし、庄村は「どこまでも空を割いていくようなボーカルラインがすごく印象的で、ここまで高音で抜けてくると、自分の気持ちまでもメロディーに預けていけると思った。あとはリフがシンプルなんだけど、心地よくて気持ちよくて。サビもさることながらリフの印象もすごく良かったです」と話した。

トークは、彼らのミュージックビデオでは恒例となっている、ラストのおまけ映像について（※「全部スベっているんだけど、あの空気感がいい」とのこと）や、現在放送中のドラマ『She』全編に[Alexandros]の楽曲が使用されていること（※「ワンマンでしかやらない楽曲も使用されていて、ドラマ側の愛を感じます」とのこと）について展開された後、会場のファンからの質問に答えるコーナーへ。

「楽曲制作時につける面白い仮タイトルは？」という質問に川上は「“あんかけそば”、とか“夕焼けニンニン”とかあります」と、インスピレーションで仮タイトルをつけると返答。すると、それに対して庄村から「どこからその語感が出てくるのか改めて知りたい」と追加質問が。メンバー3人に渡しているデモの100倍ぐらいを持っているという川上は、「どんどん増えていっていくのに仮タイトルがないと、“新規録音○○番”とかになる。それじゃわからないでしょ？だから付けてるの。「Kick＆Spin」は“ポンポン”だった。“ポンポン”もそのときの感覚」と改めて返答。だが、磯部からは「でも結局、そのときのノリだから、“新規録音○○番”とつけるのと同じぐらい覚えてないよね」という冷静な意見で締めくくられ、会場の笑いを誘った。

そして「夢を現実にするために必要なことは何ですか？」という質問に川上は、「まだ実現したことないので、方法はわからないですが…」としながら、「間違いなく自信は必要。自信を持って続けれることは怠らないようにすること。近道はないと思う」と話し、磯部は、「どういうふうに成功するかをイメージすることが必要」と。さらに川上は「俺らは着実にやっていこう、と。それで今がある。このやり方で良かったし、これからもそうやっていくんじゃないかな」と話した。

トークイベント後半には、6月17日発売のアルバム『ALXD』についての話題へ。小柳編集長からの「どのような仕上がりになったか」の問いに、川上は「最高のロックアルバムになった」とまずはひと言。そして「前回のアルバムから2年ぶりで、その間には心売るを出しているのですが、シングルというとどうしてもポップな面が強くなるので、そのフラストレーションを詰め込んでいます」と力強く語った。

するとここで、ファンにはうれしいサプライズとして、特別にアルバム収録曲から3曲がどこよりも早く、集まったファンに披露された。しかも、ここで披露された曲はミックス前の音源であり、つまりは本来なら表に出ない、まさにここでしか聞けないものだった。レコーディングそのままの音源を披露したことにメンバーは「パンツしか履いていないような感じ（笑）」と話しながらも、その表情からは自信が伺え、また、じっくりと聴き入るファンの様子をうれしそうに見つめていた。披露されたのは、それぞれ1曲フルではなかったものの、1フレーズを聴いただけで惹き込まれる、“らしさ”もありながら刺激的な新しさもある、全14曲の大作『ALXD』への期待をますます高めるものだった。



その後、7月に開催する2度目の日本武道館について、「ファン感謝祭的な意味合いが強いので、レア曲も惜しみなく出して、普段やらないような曲もやりたい」と意気込みを述べ、最後はメンバーそれぞれが集まったファンに改めてコメントを残し、トークイベントは終了した。


「『ALXD』というアルバムが出来ました。最高のアルバムになっています。［Alexandros］という名前になってから初のアルバムで、“［Alexandros］これから続いていくんだな”っていうのを感じてほしいです。[Champagne]時代の音楽が好きだったんだけどな、って人も期待してもらえるアルバム。いい意味で変わってないし、いい意味で変わったと思います。これからとんでもないことになるんだなと自分でも期待してしまうぐらいのアルバムになっているので、1曲目から14曲目まで通して聴いて、とにかくライブに来てほしいです。この14曲たちがライブで、生で、どう耳元に届くのか、楽しみにさせるぐらいのものを持っているので。とにかく何も余計なことを考えないで楽しんでほしいです。心の中に体の中に染み込ませることができるアルバムとなっているので、楽しみにしていてください」――川上

「今日は来てくれてありがとうございます。人それぞれバンドを好きになる理由は違うと思うし、そのバンドに求めることも違って当然だと思うんですけど、俺らは今後もカッコいいと思えるものを作って、それをちゃんとカッコいいカタチで届けるれるようにすることが、このバンドができることだと思う。何を期待してもらっても、その全部を包み込んで俺らが連れてってやる、ぐらいのものを作っていこうと思います。川上洋平が作るメロディーは普遍性を持っていて、俺もそこに惹きつけられてこのバンドにいるんですが、それを今度はメンバーの感性を持ってアレンジして曲にして、今後も届けようと思います。安心してついてきてくださいというか…もっとでっかいところに連れて行くので、今後ともよろしくお願いします」――磯部

「今日はありがとうございます。この後、『ALXD』というアルバムが出るんですけど、バンド史上いちばん長期間使って出来たものでして、その時その時の僕らの気持ちが曲に出てるんですよね。これからフェスがあって武道館があってツアーがあったりするんですが、みんなで楽しみたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします」――白井

「ミックス前の音源という、ちょっと不完全なカタチではあったんですけど、俺らの新曲が初めて他の人の耳に触れるということを皆さんと共有することが出来て、すごくうれしく思っています。曲を流している間、すごいドキドキしながら皆さんの顔を伺ってたんですけど、俺らも緊張してたけど、皆さんも緊張してたみたいで…。ちょっとイマイチ表情は掴めなかったんですが、その思いは胸にしまっておきつつ（笑）、他の人にも、こんな感じだったよって話をしながら期待して待っていてくれたらと思います。ここまで胸張って出せるアルバムを作れることができて、自分の中で大きな変化もありました。歌の力と曲の力を感じて聴いていただけたらと思います」――庄村




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