【ライブレポート】ギルガメッシュ、三ヵ国三日連続公演のアジアツアーに貫禄

ギルガメッシュが4月10日より、＜girugamesh 2014-2015 tour "gravitation"＞追加公演を台湾、香港、上海にて開催した。4月末から行われる東名阪ショートツアー＜Memories of LIVEHOUSE oneman circuit- 『XI』＞を前に、三日連続公演となった同アジアツアーでみせたのは、まさしくタフなロックバンド然とした姿だ。その模様をレポートしたい。

◆ギルガメッシュ 画像

▲2015年4月10日＠台北The Wall（画像5点）

アジアツアー初日となる4月10日、台北The Wallには3年ぶりの台湾公演を待ちわびるオーディエンスでフロアは満員。イベントやフェス参戦、ワンマン公演と海外公演も数多くこなす彼ららしく、MCでは現地の言葉を交えてアジテーションしていく。その左迅（Vo）の堂々たる佇まいに台北のオーディエンスも魅了されていった。

セットリストは最新ミニアルバム『gravitation』やアルバム「MONSTER」からの楽曲はもちろん、「斬鉄拳」「evolution」など暴力的なまでの激しい楽曲を交え、フロアを興奮の渦に叩き込んでいく。アジアツアー三公演ともアンコール最後に演奏された「壊れていく世界」では、イントロが奏でられた瞬間に一際大きな歓声が上がったことが印象深い。

▲2015年4月11日＠香港Hidden Agenda（画像5点）

翌4月11日は早朝に台湾を発ち香港へ。2013年にマカオでのロックフェスに出演した彼らだが、香港公演は初。その舞台となるのがHidden Agendaだ。会場には早くからファンが詰めかけ、グッズ販売に列を作っていた。場内に入ると、ステージ前には柵が設置されておらず、天井も低い。しかし、いわゆるライブハウス然としたシチュエーションでの彼らのステージは水を得た魚のようなもの。勢いは増していくばかりだ。

強行スケジュールの中でミーティングを重ね、セットリストを入れ替えてきたことにも頭が下がる。この日は「Resolution」「睡蓮」を中盤に挟んだほか、演奏をバックに左迅が日本語で語りかけるMCで客席は一気にヒートアップ。サークルモッシュはもちろん、クラウドサーファーも多く見受けられた。

▲2015年4月12日＠上海Q House（画像5点）

4月12日に上海に飛んだギルガメッシュは連日の早朝フライトにもかかわらず、移動中や会場での待ち時間にも笑顔を絶やさない。常に音楽に真摯に向き合う姿勢には世界を渡り歩いて来た貫禄すら感じさせる。最終日となったこの日の会場は、比較的新しく設備が整ったQ Houseだ。また同公演では、地元上海のバンドLILITHをオープニングアクトに迎えて行なわれる。

LILITHの熱いパフォーマンスを受けて、いよいよギルガメッシュの登場だ。ステージ前の幕が開くと場内に大歓声が上がった。先の二ヵ国に比べ少しおとなしい印象の上海オーディエンスであったが、徐々に呪縛が解かれるかのように会場全体が疾走。本編が終わる頃には場内が興奮の坩堝と化し、アンコールを求めるコールが大きく巻き起こった。

アンコール終了後、オーディエンス同様に満足げな笑顔でステージを降りたメンバー。次に彼らを待っているのは国内ライブハウスでのワンマンツアーだ。＜‐Memories of LIVEHOUSE oneman circuit- 『XI』＞と題されたツアーは、過去の彼らにゆかりのある東名阪11会場を廻るもの。チケットは早くもソールドアウトしている会場も出ているとのことだ。

2014年より展開されたロングスケールな全国ツアー＜girugamesh 2014-2015 tour "gravitation"＞や数々の海外公演を経て、ギルガメッシュは大きく飛躍を遂げた。彼らの強靭なパフォーマンスは各所で大きな話題を巻き起こすことだろう。



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