【インタビュー】LIPHLICH「どうぞ皆様、コアな世界をうちの地元で存分に味わって、引いてお帰りくださいませ」

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2015年2月8日(日)川崎CLUB CITTA'にて主催イベントを行うLIPHLICH。常に新しいモノを発信し、新たな世界を提示し続ける彼らがこの日表現するのは、1部<Underground In My Scum Heads>、2部<Entertainment Live Show>と題された、ふたつのショウである。この主催イベントについて、そして3月に発売となる新作アコースティック音源集について、LIPHLICHのフロントマン・久我新悟(Vo)に語ってもらった。

◆久我新悟(Vo)画像

──川崎CLUB CITTA'にて開催される主催イベント<回帰と怪奇の社交場>ですが、なぜ川崎での開催になったのでしょうか。

久我新悟:まず主催をやる上で何か新しいことに挑戦したいという気持ちがありました。LIPHLICHで主催をやるのは今回で3回目で、過去2回はリリースに絡めて演奏も5、6曲くらいのいわば定番スタイルの主催だったんですが、時間の縛りでやれることの限界を感じる部分もあったので、今回は全バンド1時間ステージにして自分達は過去最高にコアなライブをしようと思いました。それこそ引いてしまう人がいてもいいくらいの。それで川崎は僕と渉(B)くんの地元でもあり、川崎CLUB CITTA'は僕が初めてライブを見に行ってバンドをやろうと決めた思い入れがある場所なので、いつかやってみたいなという気持ちが前々からあったんです。そこに凱旋的な意味合いもありますし嬉しい気持ちもありますが、“ついに地元でライブだぜ!I'm so happy!”という感じではなく、“どうぞ皆様、ワンマンでもやったことないコアな世界をうちの地元で存分に味わって、引いてお帰りくださいませ”という感じがカッコイイな、と思って川崎CLUB CITTA'でやることにしました。

──主催イベントの1部<Underground In My Scum Heads>にて、このタイトルを曲名とする20分を超える長い1曲が披露されるとのことですが、これはどのような楽曲なのでしょうか。

久我新悟:バンドの過去最高にコアな曲、一言で“アングラ”がテーマとなっている曲です。多分皆様1人1人によって、“アングラ”ってこういう感じ、という感覚を持っていると思います。文化として、音楽に絵に踊りに演劇に沢山のアングラな世界がありますが、具体的に知らなくても人に“アングラ”と感じさせるその強烈な表現、よく分からないけど記憶に残ってしまう表現の数々が好きです。僕らの“アングラ”は大衆に理解を求めない自己満足な自己表現で、そんな過去最高の自己満足を1曲のステージにしたものが「Underground In My Scum Heads」です。はっきり言ってしまうと、音として耳でだけ聴いても成り立たない曲だと思っています。演出や視覚も込みの楽曲で、逆に言うとライブでやる以外に何の意味もない曲です。音だけで言えば実験的なもので、Aメロ~Bメロ~サビ~繰り返し、というようなものではなくどんどん展開していきますし、不協和音だったりループだったり、そもそも旋律がなかったりする音楽です。各々の見せ場があったり舞踏があったりもしますが、惜しげもなくマニアックな表現を詰め込むので、どんな反応をされるのか楽しみです。1部<Underground In My Scum Heads>は、ステージ全体が僕らの脳の中、と思って覗く感覚で見ていただけるとより楽しんでもらえるのかなと思います。

▲久我新悟(Vo)

──3月にアコースティック音源集がリリースとなりますが、この音源に収録される新曲についてお聞かせ下さい。

久我新悟:僕はアコースティック音源集というとしっとりとしているイメージがあるんですが、個人的にしっとりしたものが10曲以上もあると飽きてしまうので、アコースティックと銘打ってもかなりバリエーションに富んだ作品にしようと考えています。過去に演奏したことのある正統派から、ジャジーだったりボサノバテイストだったりカントリー調など、色々入ると思います。そんな中で自分達の新しいアコースティックサウンドを模索しつつ、メンバーとあれこれ話している時に『エレキを使わずに、アコースティックでロックを感じるサウンドを出してみたいね』という話になり、今回の新曲を作ろうという話になりました。服装で表すならモッズスーツが1番似合うアコースティックサウンド。今はサウンドメイキング中なので歌詞の世界までは語れませんが、荒々しい刺激的な音をお届けできると思います。

──2015年、LIPHLICHの活動はどんな展開を見せてゆく予定ですか。

久我新悟:発表している限りではこの後4月にはシングルリリース、5月に劇場&ライブハウスのコンセプトワンマン2本が決まっています。結局月並みな表現になるんですが、自分達だけの音楽とライブを生み出し続けることに尽きると思いますし、それしかないと思っています。ビックリさせるのが好きなバンドなので、それは音だったり会場だったり演出だったりで今年も色々なことに挑戦する予定ですが、『もうそれやったらLIPHLICHになっちゃうよね』と言われるような、人様が真似出来ない“LIPHLICH”というブランド力を高めていきたいと感じています。

ライブ情報

LIPHLICH主催 4MAN公演<回帰と怪奇の社交場>
2015年2月8日(日)川崎CLUB CITTA'
※LIPHLICHの公演は2部構成となります
1部『Underground In My Scum Heads』※ネロ(MERRY)ゲスト出演
2部『Entertainment Live Show』
[CAST]LIPHLICH/SEX-ANDROID/えんそく/defspiral
※全バンド60minステージ
OPEN15:30/START16:30
ADV¥4,500/DOOR¥5,000
チケット:発売中
・イープラス http://eplus.jp
・ローソンチケット:0570-084-003
・チケットぴあ:0570-02-9999
[問]DISK GARAGE 050-5533-0888

リリース情報

2015年3月 Acoustic音源集 発売
2015年4月 NEW SINGLE 発売
※詳細後日発表

◆LIPHLICH オフィシャル・サイト
◆BARKS ヴィジュアル系 V-ROCK
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