【インタビュー】山崎あおい、センチメンタルで微妙な女の子の距離感を綴った2ndアルバム『12センチ』

■友達と「明日は早起きして遠くへ行こう」って約束をして寝たんです
■翌朝、私が昼頃まで起きなかったので友達が泣いてた。反省しました

▲『12センチ』初回限定盤

▲『12センチ』通常盤

――そんな怒りソングでもあるのに、ちゃんとちょっと切なく書いていて。

山崎：綺麗な切なさかどうかわからないですけど、チクショー！みたいな切なさはありますよね(笑)。こういうことで切ない思いをしている女の子も多いと思う。ちゃんと返事をしてあげて！って思います。既読したなら返事しちゃえばいいんですよ。スタンプという便利なものがあるのに。……でも、実は、私も返事はあまりしないんですが(笑)。

――そういうオチですか(笑)。「BATABATA」も返事が来なくてもどかしいですけど、「クラスメイト」ももどかしいですね。

山崎：これは卒業ソングですね。最近書いた曲なんですけど、もともとは、私が同窓会に行ったときに「みんな大人になっていくんだな」っていうことを感じて、今の私が書くっていう雰囲気で書いていったんです。でも、そういう曲は今回のアルバムに多いので、別の視点で書きたいと思って、書き直そうと思っていたんです。そうしたらある日、卒業式の夢を見て、それを一日くらい引きずってしまって。すごい生々しく、自分が卒業する寸前の気持ちを思い出したんです。それを書いてみようと思ってできた曲です。夢から曲ができることって結構あるんですよ。

――「左手」はホッコリします。2人で昼まで寝過ごしちゃって、予定はつぶれるけど夕飯の買い物を一緒にするって、いいですね。

山崎：これは、私の理想の恋愛ですね。

――妄想ですか？

山崎：完全なる妄想というわけではないんですよ。恋人じゃなくても、友達でもこういうことがよくあるので、そういうときに思うんです。「これが彼氏だったら、すごい幸せなのに！」って(笑)。私は寝坊する側なんですけどね。休みの前の夜から友達が家に来て、「明日は早起きして遠くへ行こう」って約束をして寝たんです。翌朝、友達が何回も起こしたらしいんですけど、私が起きなくて。パッと昼頃に起きたら友達が泣いてたみたいな。あまりにも寝起きが悪くて泣かせちゃったんですよ。友達は心が折れたらしいです(笑)。反省しました。

――アルバムも2枚目ですが、2枚目の制作は1枚目と比べてどうでしたか？

山崎：1stアルバムは手探りだったんですが、リリース後にいろいろ反応をもらったというのもあったので、1枚目と違って2枚目は作りやすかったです。こういう曲を作りたいっていう理想も一年の間にジックリ考えることができたし。そういう意味では慣れたのかな？

――2014年はどんな年でしたか？

山崎：初めてづくしの一年でしたね。アルバム『アオイロ』も1月8日にリリースで、そこから始まって、初めてのツアーをやり、夏には初めての夏フェスがあり、全部一回目の経験が2014年は詰まってたので楽しかったです。頭は忙しかったけど。

――そんな1年を受けて、2015年はどんな年にしたいですか？

山崎：1月7日にアルバムが出て、3月にワンマンツアーというのが2014年と同じサイクルで始まります。2回目なので、一回目よりいいものにしたいし、成長したなって思われたいし、着実にステップアップする一年にしたいですね。

取材・文●大橋美貴子





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