【インタビュー】LEZARD、V系の新たなる風雲児が贈る鮮烈な人生哲学「テヲクレパンダ」
初ライヴにしていきなりワンマンを敢行、以降も多くのワンマンライヴを重ね、2015年4月には赤坂BLITZワンマンに挑むLEZARD。カラフルポップに見せかけつつ、ライヴでとんでもない扇動力を発揮する彼ら。その音源もまた一筋縄ではいかない。キャッチーなメロディを軸に、タイトル、歌詞、展開、音像、すべてにおいて想像の斜め上を行くバンドなのだ。結成秘話からニューシングル「テヲクレパンダ」のことまで、ヴィジュアル系の新たなる風雲児の全貌を探る。
◆LEZARD~拡大画像~
■メンバーを探してるときに一番重んじたのはメンバーの人間性
■来夢もnatsumeもLEZARDに入るときに一度もスタジオに入ってない
◆「テヲクレパンダ」SPOT映像
▲「テヲクレパンダ」パンダ盤 |
▲「テヲクレパンダ」ウ詐欺盤 |
公佑:まさにですね。意識共有をしてなかったら、こういう形ではバンドが成り立っていないと思います。メインコンポーザーは僕なんですけど、大まかな枠だけ作ってあとはメンバーに投げるっていうのがあまり好きじゃなくて。僕自身はギタリストですけど、ベーシストでありドラマーでもあるっていうくらい、責任感を持って曲を作っているんです。それっていうのは裏返せば僕のエゴだったりもするんですけど。
natsume:でも、そこは信頼しきってますからね。
TACC:だね。特に自分は公佑と学生時代からの付き合いで、前のバンドでも一緒だったんですけど……僕は彼の書く曲が好きなので。あと、僕と公佑でメンバーを探してるときに一番重んじたのは、メンバーの人間性なんです。来夢にしてもnatsumeにしても、LEZARDに入るときに一度もスタジオに入ってないもんね。
――まさか!
TACC:そのまさかなんですよ。あ、どっちもライヴは観に行きましたけどね。
来夢:ま、こっちは観られただけで、自分は公佑とTACCのライヴは観てなかったけどね(笑)。
公佑:来夢には、彼が前のバンドをやめるって決まってたときにたまたま声をかけたんですけど……。
来夢:そのときまだ俺は九州にいて、公佑とTACCが何回か来てね。
公佑:そうそう。でも、たいして音楽の話はしないっていう(笑)。
来夢:“わざわざ東京から何しに来たんだろう”って謎に思いつつそのまま普通に友達になり、2回目に来たときだよね。ようやくぽろっと“バンド一緒にしようよ”って言われて。その後すぐ、1週間で東京に引っ越して来たんです。
――行動力ありすぎますね。
公佑:で、バンドを始動させる前にいろいろ話して、ようやくスタジオに入ろうかってなったときに……。
TACC:そこでドラムがいないことに気づいたっていう(笑)。
来夢:natsumeは俺と同じく九州でバンドをやっていたけど、一度セッションしたときに惹かれるものがあって。俺、自分がもともとドラムをやってただけに、こだわりがあるんだよね。いかにもドラマー!なゴツい人じゃなくて……。
公佑:natsumeはそこでまず1ポイントゲット(笑)。
来夢:かといってナヨナヨしたドラムを叩かれてもイヤっていうところで2ポイントゲットで、腹立つくらい男前だなっていうところで3ポイント目をゲットしたわけですよ、彼は。で、今度は俺も含め3人でnatsumeをスカウトしに行った。
natsume:僕も来夢と同じように偶然前のバンド解散が決まってたんですけど……なんかろくな話もせずに誘われた記憶がある(笑)。でも、僕は公佑とTACCが前にやってたバンドを知っていて、曲も好きだったので断る理由はないかなと。
公佑:その後、4人でいろんな話をしたり遊んだりする中で、LEZARDとしての見せ方や曲の方向性を定めていった感じです。
来夢:そうするとなんとなくルールもできるし、そのルールがコンセプトになったりとかしてね。そういう時間があったから、ブレずに今のLEZARDへとつながったのかなって思う。
――なお、お客さんが休む間もなく体を動かしてしまうライヴのノリや扇動ぶりも、結成当初からのこだわりなんでしょうか。
公佑:結成当初からそう決めていました。
来夢:お客さんが1秒も休む暇がないくらい楽しいライヴにしたい、っていうところで振り付けも考えてるし……。
公佑:作曲段階から、コブシを上げるなり折り畳むなりジャンプするなり、そういうライヴでのノリを一番に考えて曲を作っていますからね。
来夢:始動前、某ファミレスでだらだら4人で話しながらそういうことを決めてね(笑)。ただ、タイトルとか歌詞に関しては自分の書きたいように書かせてもらってる。「べろべろば~」(2014年6月リリースのシングル)、今回の「テヲクレパンダ」ときて、どんどんハードルが上がってきちゃったけど、ははは。
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