【イベントレポート】タワレコイベント<DAY.6~Bowline EXTRA~>、ラストを締めくくるパンクの熱量
11月17日から22日までの6日間連続で恵比寿・LIQUIDROOMにて開催された<TOWER RECORDS 35th Anniversary Live! EBISU 6DAYS>もいよいよ最終日、ラストに相応しく大入り満員となった<DAY.6~Bowline EXTRA~>の模様をレポートしよう。
◆<DAY.6~Bowline EXTRA~>画像
これまでにMAN WITH A MISSIONやSiM、10-FEETがキュレーターとなって開催されたタワーレコード主催イヴェント<Bowline>だが、今回は<Bowline EXTRA>として全国のライブハウスを沸かせている3組のパンク・バンドが登場した。
この日、オープニングとセット・チェンジ間はLIONHEADがバンドの登場を待ちわびるオーディエンスの気持ちを盛り上げるプレイを展開させた。ロビー・ウィリアムズやブルーノ・マーズ、アリアナ・グランデからアヴィーチー、ケミスツなどポップ・チューンからEDM~ロッキン・ドラムンベースとどんどんアッパーへシフトしていく流れもイイ感じで、終盤のSiMやHEY SMITH曲あたりでピークを迎え、しっかり会場を暖めてくれた。
そしてこの日のトップバッターが登場。2014年はPIZZA OF DEATH主催の<SATANIC CARNIVAL>など大きな舞台も経験し、まさに飛躍の年となった名古屋の04 Limited Sazabysが登場、オープナーの「monolith」からいきなりダイヴ&モッシュが巻き起こるというものすごい展開から、「行くぞー!」「そんなもんかよ」と随所でギターのRYU-TAが発するシャウトも手伝って、フロアはますます熱を帯びていく。さらに「LIQUIDROOM童貞を喪失しました」という話から始まったGENのMCでは、リハ中のベース・トラブルやお腹をくだした話などで笑いを誘う一方、バンドを始めるきっかけは今回共演する大先輩のlocofrankだという素敵な話も。
MC以外では余韻なく楽曲が繰り出される展開にグイグイ惹き込まれるなか、あっという間に訪れたラスト「Buster call」ではオープニングの静かなギター弾き語りでステージ前に肩車軍団がひょこひょこと現れ、一気にモッシュ・パートへ突入する印象的なシーンも勃発した。このバンド最大の魅力である劇的にキャッチーなメロディーを届けるGENのハイトーン・ボーカルと、溌剌としてパワフルなパンク・サウンドは、初見のオーディエンスの心も捕えたことだろう。
続いて、マッド・キャディーズ「Backyard」をバックに登場した長崎発のスリー・ピース・バンド、SHANKだ。こちらも冒頭に人気曲「Cigar Store」を持ってきて初っ端からフロアが沸騰、おしゃれなカッティング・ギターで気持ち良く乗せつつメロコア・パートに展開する「Good Night Darling」、ジャジーなベースラインが入る「Brandnew Song」と各楽器が随所に小粋なフレーズを混ぜ込む楽曲もあり、拳を振り上げるだけでなくちょっと横に揺れたくなるような瞬間も。また、スカのリズムが印象的に使われる「620」や「Two sweet coffees a day」をはじめ、多彩なリズム・パターンを繰り出す楽曲を揃えていたりと、バンドの豊かな音楽性を感じられるパフォーマンスにグイグイ引き込まれた。MCでは、恵比寿マスカッツの推しメンについての話で女子を置いてけぼりにしていたが、演奏では会場をひとつにする百戦錬磨のステージを見せてくれた。
LIONHEADがTRFやB'z、嵐などのナンバーで大いに盛り上げ、<Bowline EXTRA>のラスト、そして6日間に渡った<EBISU 6DAYS>を締め括るlocofrankへバトンを渡す。先日行われた<Bowline 2014 curated by 10-FEET>にも出演していた彼らは、エイス・オブ・ベイス「Adventures In Paradise」での登場からシンディ・ローパーのカバー「TIME AFTER TIME」に雪崩れ込む冒頭の展開も意外(?)だったが、実にベテランらしい余裕を感じさせるステージでみんなのテンションを引き上げていった。ツイン・ボーカルが高らかに響き渡り、ワイワイと腕を振り上げるオーディエンスをにこやかに見つめるメンバーの表情もとてもいい。各曲のイントロが始まるたびに大きな歓声があがり、アグレッシブなナンバーを畳み掛けるなか、サニーな曲調でしっとりと胸に染み込むメロディーを持つ「Days With No Name」も披露。メンバーも暴れればフロアも暴れた終曲「survive」に続いて、「ここにいるすべての人に捧げます」という言葉と共にスタートしたアンコールの「START」はそれを凌駕する盛り上がりを見せ、実に快感だ。locofrankらしい、誰もが笑顔になる幸福感たっぷりの空間が作り出され、最後はこの日に出演したアーティスト全員と観客とで記念写真撮影が行われ、さまざまなアクトで賑わせた<EBISU 6DAY>は幕を閉じた。
Photo by 鈴木公平
<TOWER RECORDS 35th ANNIVERSARY EBISU 6DAYS DAY.6~Bowline EXTRA~>
04 Limited Sazabys
・monolith
・Remember
・ghost
・Now here, No where
・swim
・labyrinth
・Any
・hello
・midnight cruising
・Buster call
SHANK
・Cigar Store
・Good Night Darling
・Brandnew Song
・Weather is Beautiful
・Wake me up when night falls again
・620
・Departure
・TOP WATER
・time is...
・CHOICE
・Two sweet coffees a day
・Knockin' on the Door
・Set the fire
locofrank
・TIME AFTER TIME
・Tobocco Smoke
・Mountain range
・Ivory chair
・reason
・Grab Again
・share
・shine
・across time
・Days With No Name
・<アンコール>
・BE FULL
・survive
・START
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